獣の国~獣人だらけの世界で僕はモフモフする~

雅乃

文字の大きさ
8 / 43

先祖返り

しおりを挟む
「先祖返り・・・ですか?」
「そう、それなら大体の事と、その身に着けている鈴も説明がつくんだ。恐らく君は猫の先祖返りだと思う。」
「先祖返りなんて珍しいですよね、滅多に生まれないんですよ。そもそも先祖返りって言うのは獣の血が強すぎて獣人の姿を拒絶する存在で、獣化が遅く未獣化状態の身体能力が弱いのが特徴ですね。ああ、でも大丈夫。獣化すれば問題ないし、むしろ強くなる可能性高いそうですから。種族によっては崇め奉る場合もありますが、猫族はより強くする為に狩場に捨てるらし痛いっ!?風切羽は反則!」
「率直に喋りすぎなんだよ!相手の気持ちを察しろ!」

キコさんが言っていた生きる力とは、先祖返りの事だったのだろうか?確かに強くなる可能性があるなら嬉しい。でも獣化出来ない状態で、あの場所に放置されるのは恐ろしかった。あのライオンを思い出すと、少し体が震える。そんな僕の心を読むかのように、隼のお姉さんは心配そうな眼で僕を見ているし。インコのお兄さんも不安がらせないように、ワザと明るく事実を伝えてくれた気がした。

「そうだ、巾着袋はどうなりましたか?」
「あの幸せ巾着なら警邏部屋けいらべやで預かってるから大丈夫ですよ。それにしても立派ですね、あの大きさの幸せ巾着は久しぶりに見ましたよ。よっぽど良い物がふぐっ!?」
「巾着の中身の詮索は、争いの元だと教わっただろうが!ああ、大丈夫だ。巾着は君に返すし、中身を奪うつもりもない。」

キコさん達に頂いた荷物は大丈夫なようだ。しかし、幸せ巾着とは一体何だろうか?そもそもあの不思議な巾着袋について、僕は詳しく知らない。本にも書いてなかったので、聞く事にしよう。

「えっと・・・すみません。巾着袋ってどんな存在なんですか?」
「なっ!?常識も教えずに捨て・・・放り出されたんですか、なんて可哀想な。ああ、大丈夫だ安心しなさい。この俺がしっかり教えてげふっ!?」
「安心しろ、知識は私が教えてやる。非常識に習う常識程、当てにならない物は無い。」

色々教えて貰えるようで助かった。恥を掻かないように、この世界について教えて貰おう。特に何がタブーなのか、危険なのかを知らなくてはいけない。僕は手帳を取り出し、隼のお姉さんが教えてくれた巾着の話をメモした。

『巾着袋
 
 原則最初に手に入れた獣人の物
 大きく分けて3種類ある

 毛皮の巾着袋 
 魔物を倒した時に手に入り、中身は肉や毛など、魔物の部位が大半

 布製の巾着袋 
 試練を乗り越えたり成長した時に手に入り、中身は次の成長に役立つ物
 
 幸せの巾着袋
 突然地形が変わった場所(祝福)等で見つかり、中身は手に入れた獣人に必要な物


 最初の大きさはどれも小さく、紐を解くと中身に合わせた大きさに変わる
 二度と小さくならないので、必ず安全な場所で解く事

 幸せの巾着袋のみ紐を結んだ本人以外に開けられない
 破れる事も出来ない』
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~

斬原和菓子
ファンタジー
ここは異世界の中都市にある料理屋。日々の疲れを癒すべく店に来るお客様は様々な問題に悩まされている 酒と食事に癒される人々をさらに幸せにするべく奮闘するマスターの異世界食事情冒険譚

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

無能と追放された鑑定士の俺、実は未来まで見通す超チートスキル持ちでした。のんびりスローライフのはずが、気づけば伝説の英雄に!?

黒崎隼人
ファンタジー
Sランクパーティの鑑定士アルノは、地味なスキルを理由にリーダーの勇者から追放宣告を受ける。 古代迷宮の深層に置き去りにされ、絶望的な状況――しかし、それは彼にとって新たな人生の始まりだった。 これまでパーティのために抑制していたスキル【万物鑑定】。 その真の力は、あらゆるものの真価、未来、最適解までも見抜く神の眼だった。 隠された脱出路、道端の石に眠る価値、呪われたエルフの少女を救う方法。 彼は、追放をきっかけに手に入れた自由と力で、心優しい仲間たちと共に、誰もが笑って暮らせる理想郷『アルカディア』を創り上げていく。 一方、アルノを失った勇者パーティは、坂道を転がるように凋落していき……。 痛快な逆転成り上がりファンタジーが、ここに開幕する。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

処理中です...