7 / 43
出会いは突然
しおりを挟む
パチパチと火がはぜる音が聴こえ、暖かくて木々と藁の香りが心地良い。此処は何処だろうか?寝ているのは確実だが、全身が宙に浮いているような気がする。体に硬い物が当たらず、雲に包まれているような。
ゆっくりと目を開ければ、火に照らされた、藁葺きの天井が見える。そして雲だと思っていたのは、布団だった。枕は沈み込む頭全てを面で受け止め、首や肩の全てに負担を与えず。布団は重さを微塵も感じない、綿菓子よりも軽くて柔らかい。それでいて暑くも寒くもない、理想的な暖かさ。これを知ってしまったら、二度と他の寝具で眠れないかもしれない。冬場の露天風呂から出る思いで、ゆっくりと這い出た。
布団をファサファサしながら、部屋を見渡す。屋根は少し高めの造りで、僕がジャンプしても届きそうにない。木造のワンルームで、置いてあるのは布団と焚き火と大きな壺だけ。ついでに床も半分無い。ゆっくり近づいて覗き込むと、足の踏み場のない物置のように感じる。位置的にここはロフトだろうか?
下に降りようと思ったが、梯子や階段は見当たらない。外の確認も窓は無く、出口らしきドアは一階なので難しそうだ。仕方がない、誰か来るまでファサファサする事にしよう。僕は布団を堪能した。
出口付近に近づく音が聞こえる。ライオンに襲われた時に聞こえた風切り音を、優しくしたような音。その音の持ち主はドアを開け、僕の目の前まで飛んで来た。
「どうも初めまして、貴方が満月平原でライオンに襲われていた獣人ですね。まさか酉族以外であの平原に来る獣人がいるなんて思いませんでしたよ。ああ、そんなに怯えなくても大丈夫、立ち入り禁止区域ではありませんから。それよりも気になるのはあの大岩ですね、稲の神様の祝福・・・いや、今はキコ様の祝福でしたね。あの大きさなら良い物が見つかりそうですし。いや、遠ざかったと言う事は、貴方がもう手に入れたのでしょうか?それにしてもいきなり眠ったって、副隊長が大慌てしいた時の顔と言ったらふべっ!?」
「いい加減にしろお喋りめ!困っているのが判らないのか!」
マシンガンのように話し出したのは、黄色いフワフワの羽毛が生えたインコのような獣人。鋭い突込みをしたのは、丈夫そうな羽をした隼のような獣人。一見すると金髪ショートの元気で明るいお兄さんと、黒髪ロングのかっこいいお姉さん。顔だけ見ればどちらも美形な人間だが、何となく鳥の獣人だと感じる。しかもどちらも腕は大きな羽で、足は鳥特有の形をしていた。本の通りなら、獣化段階Lv3に当たるだろう。
「あの、助けて頂いてありがとうございます。」
「気にするな!そもそも助けたの俺らじゃないし、事情を聴いた方が楽だと思う打算もあるだろうからね。ああ、俺は違うよ。俺は君みたいな多種族と話すのが好きなだけだから。それより君は尻尾がまだ生えてないんだね、そもそも戌?猫?それともあいたっ!?」
「まあ、早い話が岩について知ってる事と、君が何故あの場所にいたかを聞きたいのだ。」
漫才のような突込み音が響く中で僕は、日本から来た事とキコに会った事以外を話し。
「なるほど・・・恐らく君は先祖返りだ」
よく解らない結論が下された。
ゆっくりと目を開ければ、火に照らされた、藁葺きの天井が見える。そして雲だと思っていたのは、布団だった。枕は沈み込む頭全てを面で受け止め、首や肩の全てに負担を与えず。布団は重さを微塵も感じない、綿菓子よりも軽くて柔らかい。それでいて暑くも寒くもない、理想的な暖かさ。これを知ってしまったら、二度と他の寝具で眠れないかもしれない。冬場の露天風呂から出る思いで、ゆっくりと這い出た。
布団をファサファサしながら、部屋を見渡す。屋根は少し高めの造りで、僕がジャンプしても届きそうにない。木造のワンルームで、置いてあるのは布団と焚き火と大きな壺だけ。ついでに床も半分無い。ゆっくり近づいて覗き込むと、足の踏み場のない物置のように感じる。位置的にここはロフトだろうか?
下に降りようと思ったが、梯子や階段は見当たらない。外の確認も窓は無く、出口らしきドアは一階なので難しそうだ。仕方がない、誰か来るまでファサファサする事にしよう。僕は布団を堪能した。
出口付近に近づく音が聞こえる。ライオンに襲われた時に聞こえた風切り音を、優しくしたような音。その音の持ち主はドアを開け、僕の目の前まで飛んで来た。
「どうも初めまして、貴方が満月平原でライオンに襲われていた獣人ですね。まさか酉族以外であの平原に来る獣人がいるなんて思いませんでしたよ。ああ、そんなに怯えなくても大丈夫、立ち入り禁止区域ではありませんから。それよりも気になるのはあの大岩ですね、稲の神様の祝福・・・いや、今はキコ様の祝福でしたね。あの大きさなら良い物が見つかりそうですし。いや、遠ざかったと言う事は、貴方がもう手に入れたのでしょうか?それにしてもいきなり眠ったって、副隊長が大慌てしいた時の顔と言ったらふべっ!?」
「いい加減にしろお喋りめ!困っているのが判らないのか!」
マシンガンのように話し出したのは、黄色いフワフワの羽毛が生えたインコのような獣人。鋭い突込みをしたのは、丈夫そうな羽をした隼のような獣人。一見すると金髪ショートの元気で明るいお兄さんと、黒髪ロングのかっこいいお姉さん。顔だけ見ればどちらも美形な人間だが、何となく鳥の獣人だと感じる。しかもどちらも腕は大きな羽で、足は鳥特有の形をしていた。本の通りなら、獣化段階Lv3に当たるだろう。
「あの、助けて頂いてありがとうございます。」
「気にするな!そもそも助けたの俺らじゃないし、事情を聴いた方が楽だと思う打算もあるだろうからね。ああ、俺は違うよ。俺は君みたいな多種族と話すのが好きなだけだから。それより君は尻尾がまだ生えてないんだね、そもそも戌?猫?それともあいたっ!?」
「まあ、早い話が岩について知ってる事と、君が何故あの場所にいたかを聞きたいのだ。」
漫才のような突込み音が響く中で僕は、日本から来た事とキコに会った事以外を話し。
「なるほど・・・恐らく君は先祖返りだ」
よく解らない結論が下された。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~
斬原和菓子
ファンタジー
ここは異世界の中都市にある料理屋。日々の疲れを癒すべく店に来るお客様は様々な問題に悩まされている
酒と食事に癒される人々をさらに幸せにするべく奮闘するマスターの異世界食事情冒険譚
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
無能と追放された鑑定士の俺、実は未来まで見通す超チートスキル持ちでした。のんびりスローライフのはずが、気づけば伝説の英雄に!?
黒崎隼人
ファンタジー
Sランクパーティの鑑定士アルノは、地味なスキルを理由にリーダーの勇者から追放宣告を受ける。
古代迷宮の深層に置き去りにされ、絶望的な状況――しかし、それは彼にとって新たな人生の始まりだった。
これまでパーティのために抑制していたスキル【万物鑑定】。
その真の力は、あらゆるものの真価、未来、最適解までも見抜く神の眼だった。
隠された脱出路、道端の石に眠る価値、呪われたエルフの少女を救う方法。
彼は、追放をきっかけに手に入れた自由と力で、心優しい仲間たちと共に、誰もが笑って暮らせる理想郷『アルカディア』を創り上げていく。
一方、アルノを失った勇者パーティは、坂道を転がるように凋落していき……。
痛快な逆転成り上がりファンタジーが、ここに開幕する。
幼女無双~魔王の子供に転生した少女は人間界で無双する~
ninjin
ファンタジー
絶大なる魔力を魔王から引き継いで、魔王の子供として転生した女子高生は、悪魔が怖くて悪魔との契約に失敗してしまう。
悪魔との契約とは特殊な能力を手に入れる大事な儀式である。その悪魔との契約に失敗した主人公のルシスは、天使様にみそめられて7大天使様と契約することになる。
しかし、魔王の子供が天使と契約すると大きな代償を支払うことになる。それは、3年間魔力を失うのである。魔力を失ったルシスは、魔王候補から外されて、魔王城の地下書庫に幽閉されることになる。
魔王書庫に幽閉されたルシスは、7大天使様の協力を得て壮絶な特訓を受けることとなる。3年間の辛い特訓に耐えたルシスは強大な力を身につけることができた。だが、絶大な魔力を取り戻す8歳の誕生日を迎える前日に、ルシスは魔界から追放されてしまうのであった。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
社畜のおじさん過労で死に、異世界でダンジョンマスターと なり自由に行動し、それを脅かす人間には容赦しません。
本条蒼依
ファンタジー
山本優(やまもとまさる)45歳はブラック企業に勤め、
残業、休日出勤は当たり前で、連続出勤30日目にして
遂に過労死をしてしまい、女神に異世界転移をはたす。
そして、あまりな強大な力を得て、貴族達にその身柄を
拘束させられ、地球のように束縛をされそうになり、
町から逃げ出すところから始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる