28 / 81
第3章:弥生の世界
3-4 噴火
しおりを挟む
噴火
縄文の移動するグループは、佐久の集落へ入ると、大きい声で叫んだ。「噴火が起きるぞ」
佐久の集落ては、長らく見なかった移動するグループに不審顔が募ったが、代々引き継いだ長が、
「縄文の者か、、、噴火とは何のことだ。」
浅間山の噴煙を見てはいたが、噴火の意味が分からなかった。
「山の煙が出てるところから、火が噴き上がるんだよ。」
「火が噴き上がるとは、、、どうすればよいのだ」
「灰が振ってくる。覚悟しておけ」
巫女は、信じられないという顔をして、付け加えた。
「お祈りは、捧げています。噴火なんて、起きないですよ」
「浅間山の婆様が言っていた。彼女は、何年もあそこにいて、知ってるのだ。我らは、この集落に恩義があったので、知らせに来たのだ。明日には噴火が起きるぞ」
移動するグループは、昔の記憶のまま、我らに出来ることはないが、と付け足したが、佐久の集落に留まることにしたようだった。
そして、次の日、
ドカンと大きな音を立て、浅間山が噴火した。いままで聞いたことのない大きな音であった。
山から火が噴き上がり、大きな煙がモクモクと吐き出していた。山の頂は赤く染まっていて、空には、黒い雲が広がっていく。
暫くすると風向きがかわり、噴煙が振り注いで来た。噴煙は1週間振り注いだ。
辺りは真っ黒色に染まっていた。
何も出来ない日々が続き、巫女も無ずすべが無かった。巫女の祈りは届いていなかったのだ。観念したように巫女が告げた。
「移動するグループの皆様、すみませんが、婆様に会わせてください。」
移動するグループは、巫女を連れて浅間山に向かった。辺りは灰まみれだあった。
「婆さん、悪い。移動するグループの者だ。」
「ああ、分かったよ。どうだった灰まみれだろう」
「ああ、そうだ。そこで佐久の集落の巫女が話を聞きたいとやってきたのだけど、、、」
「なんだい、我に出来ることはないぞ」
「私は春日山の山奥にいた縄文巫女の子孫で、教えを守って来たものです。」
「むかし、米を食べさせてもらった時に、聞いたわい。しかし形を真似ても祈りにはならない。お主には、山の声が聞こえてなかったんじゃな。山が怒ったんじゃよ。」
と、投げ出すように婆様が告げた。
「巫女として恥ずかしいです。」
「移動するグループが知っておる。戸隠に言って、本物の巫女に教わってくるんじゃ。わしには、いまは、その力がない。」
佐久の集落では、半分の穂がだめになっていて、来年に向けて不安が広がっていた。巫女は、長を伴い、広間に皆を集めると、宣言した。
「私は、戸隠に行って、縄文の巫女に、修行をつけてもらう。移動するグループに案内をお願いする」
長は静かに頷き、巫女の決意をうけとった。
不安の広がる広間を後にして、巫女は移動するグループと出発したのであった。
縄文の移動するグループは、佐久の集落へ入ると、大きい声で叫んだ。「噴火が起きるぞ」
佐久の集落ては、長らく見なかった移動するグループに不審顔が募ったが、代々引き継いだ長が、
「縄文の者か、、、噴火とは何のことだ。」
浅間山の噴煙を見てはいたが、噴火の意味が分からなかった。
「山の煙が出てるところから、火が噴き上がるんだよ。」
「火が噴き上がるとは、、、どうすればよいのだ」
「灰が振ってくる。覚悟しておけ」
巫女は、信じられないという顔をして、付け加えた。
「お祈りは、捧げています。噴火なんて、起きないですよ」
「浅間山の婆様が言っていた。彼女は、何年もあそこにいて、知ってるのだ。我らは、この集落に恩義があったので、知らせに来たのだ。明日には噴火が起きるぞ」
移動するグループは、昔の記憶のまま、我らに出来ることはないが、と付け足したが、佐久の集落に留まることにしたようだった。
そして、次の日、
ドカンと大きな音を立て、浅間山が噴火した。いままで聞いたことのない大きな音であった。
山から火が噴き上がり、大きな煙がモクモクと吐き出していた。山の頂は赤く染まっていて、空には、黒い雲が広がっていく。
暫くすると風向きがかわり、噴煙が振り注いで来た。噴煙は1週間振り注いだ。
辺りは真っ黒色に染まっていた。
何も出来ない日々が続き、巫女も無ずすべが無かった。巫女の祈りは届いていなかったのだ。観念したように巫女が告げた。
「移動するグループの皆様、すみませんが、婆様に会わせてください。」
移動するグループは、巫女を連れて浅間山に向かった。辺りは灰まみれだあった。
「婆さん、悪い。移動するグループの者だ。」
「ああ、分かったよ。どうだった灰まみれだろう」
「ああ、そうだ。そこで佐久の集落の巫女が話を聞きたいとやってきたのだけど、、、」
「なんだい、我に出来ることはないぞ」
「私は春日山の山奥にいた縄文巫女の子孫で、教えを守って来たものです。」
「むかし、米を食べさせてもらった時に、聞いたわい。しかし形を真似ても祈りにはならない。お主には、山の声が聞こえてなかったんじゃな。山が怒ったんじゃよ。」
と、投げ出すように婆様が告げた。
「巫女として恥ずかしいです。」
「移動するグループが知っておる。戸隠に言って、本物の巫女に教わってくるんじゃ。わしには、いまは、その力がない。」
佐久の集落では、半分の穂がだめになっていて、来年に向けて不安が広がっていた。巫女は、長を伴い、広間に皆を集めると、宣言した。
「私は、戸隠に行って、縄文の巫女に、修行をつけてもらう。移動するグループに案内をお願いする」
長は静かに頷き、巫女の決意をうけとった。
不安の広がる広間を後にして、巫女は移動するグループと出発したのであった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる