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相談
おもちゃの羽
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同窓会か~。いやだな~…なんとなく。
「うわ!雨!とりあえず雨宿り!」
記憶の片隅
「天気予報じゃ晴れだったよね~?も~!あれ?折りたたみ傘な~い!もう!ふざけるのもいい加減にしろ!」
「ずいぶん荒れてますね。」
「は!す…すいません!恥ずかしい限りです…」
「お暇でしたら、一杯飲まれませんか?夕方はお客様があまり来ないもので。」
「え?あ、ここバーなのね。」
「ええ。」
「ん~…相談とか、オッケーかしら?」
「大丈夫ですよ。」
「入ります!」
一人の女性が入店した。
「なにか、おすすめとかありますか?」
「特にはないです。」
「じゃあなにかお願いします。」
「かしこまりました。」
「え?いいの?」
「え?」
「いや、おすすめはないのにおすすめ出るんだって…」
「商品的なおすすめはありません。しかし、今のあなたには飲んでいただきたいものがあるので。」
「へ?」
女性はそれがおすすめだろと思った。
マスターは白く、甘い匂いのするものをだした。
「甘酒?」
「いえ。林檎酒に特別なエタ…ジンを混ぜたものです。」
「エタノールじゃなくて?」
「言い間違えただけです。」
「ふふ。ジンとエタノールは間違えんだろ。」
「まぁまぁ…これは、題して「記憶の片隅」というカクテルになります。」
「雰囲気あるね。記憶の片隅か。」
「ええ。あなたの、今思い出すべき小さな記憶が蘇るはずです。」
「記憶が?」
「まぁ飲んでみたらわかりますよ。」
「ん~?」
女性は半信半疑でほんの一口。ほんの数滴レベルに少しのんだ。
(ん…ここは…家の中?)
「最近なにか嫌なことでも?」
「ん~今度同窓会があるらしくてね。」
(あれ?体が勝手に…)
「なんとなく…なんとなく嫌なのよ。なんでか忘れちゃったけど。」
(私の部屋…クローゼット…これ!思い出ボックス!懐かしい!)
「なんか…大事なこと忘れてたような気が…」
「もしかしてそれは…」
(記念として持ってる教科書類!手紙!懐かしい~!)
「ケンカの話だったりするんじゃないでしょうか?」
「…そんな気がする。」
(これ…なに?)
「ケンカ…ケンカ…そうだ…」
(これ…まゆちゃんの人形の羽の部分…)
「友達のもの、壊したまま卒業して、そのまま連絡もできなかった…」
(クローゼットの奥にしまってたの忘れてた~)
「そうだ。私は…まゆちゃんの物を壊して、謝ることも、部品を返すこともできずに終わっちゃって…」
(ん?また手紙…)
「なんとなく怖かったんだ…まゆちゃんに怒られることが…いや、悲しまれることが。」
(「つぎあったときにわたすだいじな物」)
「それで…それで忘れちゃったけど、なんか嫌なことだけ覚えてて…」
(私…返さなきゃ。)
「結論は出ましたか?」
「返さないと。いやなんて言ってられない。小中の頃の親友だったもの。…仲直りしに行く。仲直りできたら…また来る。」
「はい。」
「今日はありがとう。大切な事、思い出せた。」
「ええ。仲直り、上手くいくと良いですね。」
「うん。ありがとう。」
「にしても、フレンドリーな人ですね。」
「え?そう?」
「きっと、すぐ仲直りできますよ。」
「ありがと。じゃあまた今度、お願い。」
「ええ。待っておりますよ。いつでも。」
「うわ!雨!とりあえず雨宿り!」
記憶の片隅
「天気予報じゃ晴れだったよね~?も~!あれ?折りたたみ傘な~い!もう!ふざけるのもいい加減にしろ!」
「ずいぶん荒れてますね。」
「は!す…すいません!恥ずかしい限りです…」
「お暇でしたら、一杯飲まれませんか?夕方はお客様があまり来ないもので。」
「え?あ、ここバーなのね。」
「ええ。」
「ん~…相談とか、オッケーかしら?」
「大丈夫ですよ。」
「入ります!」
一人の女性が入店した。
「なにか、おすすめとかありますか?」
「特にはないです。」
「じゃあなにかお願いします。」
「かしこまりました。」
「え?いいの?」
「え?」
「いや、おすすめはないのにおすすめ出るんだって…」
「商品的なおすすめはありません。しかし、今のあなたには飲んでいただきたいものがあるので。」
「へ?」
女性はそれがおすすめだろと思った。
マスターは白く、甘い匂いのするものをだした。
「甘酒?」
「いえ。林檎酒に特別なエタ…ジンを混ぜたものです。」
「エタノールじゃなくて?」
「言い間違えただけです。」
「ふふ。ジンとエタノールは間違えんだろ。」
「まぁまぁ…これは、題して「記憶の片隅」というカクテルになります。」
「雰囲気あるね。記憶の片隅か。」
「ええ。あなたの、今思い出すべき小さな記憶が蘇るはずです。」
「記憶が?」
「まぁ飲んでみたらわかりますよ。」
「ん~?」
女性は半信半疑でほんの一口。ほんの数滴レベルに少しのんだ。
(ん…ここは…家の中?)
「最近なにか嫌なことでも?」
「ん~今度同窓会があるらしくてね。」
(あれ?体が勝手に…)
「なんとなく…なんとなく嫌なのよ。なんでか忘れちゃったけど。」
(私の部屋…クローゼット…これ!思い出ボックス!懐かしい!)
「なんか…大事なこと忘れてたような気が…」
「もしかしてそれは…」
(記念として持ってる教科書類!手紙!懐かしい~!)
「ケンカの話だったりするんじゃないでしょうか?」
「…そんな気がする。」
(これ…なに?)
「ケンカ…ケンカ…そうだ…」
(これ…まゆちゃんの人形の羽の部分…)
「友達のもの、壊したまま卒業して、そのまま連絡もできなかった…」
(クローゼットの奥にしまってたの忘れてた~)
「そうだ。私は…まゆちゃんの物を壊して、謝ることも、部品を返すこともできずに終わっちゃって…」
(ん?また手紙…)
「なんとなく怖かったんだ…まゆちゃんに怒られることが…いや、悲しまれることが。」
(「つぎあったときにわたすだいじな物」)
「それで…それで忘れちゃったけど、なんか嫌なことだけ覚えてて…」
(私…返さなきゃ。)
「結論は出ましたか?」
「返さないと。いやなんて言ってられない。小中の頃の親友だったもの。…仲直りしに行く。仲直りできたら…また来る。」
「はい。」
「今日はありがとう。大切な事、思い出せた。」
「ええ。仲直り、上手くいくと良いですね。」
「うん。ありがとう。」
「にしても、フレンドリーな人ですね。」
「え?そう?」
「きっと、すぐ仲直りできますよ。」
「ありがと。じゃあまた今度、お願い。」
「ええ。待っておりますよ。いつでも。」
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