76 / 104
ままごと
家出
しおりを挟む
「お前らー。元気してるかー?」
「「「エイホー!」」」
「よし。…あれ?こいつ…なんでここに?」
「…」
ラブドール
「この前作られたラブドール…」
「う…うぅ…」
「なんか訳ありっぽいな。」
「ラブドールなのに?」
「しょうがねぇよ!俺たちみてぇな店長に作られた人形は、それぞれ自我を持っている。嫌なことに一つや二つあるさ。」
「歌のレッスンとか。」
「ありゃトラウマだ。」
「う…うぅぅ…」
「子どもの人形は耳を塞いでおくね。どうしたの?どうして逃げてきたの?」
「う…う…あいつキモい…」
「!」
「「!」」
「ラブドールなのに?!」
「いや…あいつ…言動があれなんだよ…なんか…ほんとキモい…」
「ラブドールにまでそう言われるレベルって…」
帰ってほしい。だけど、それはこの人形の意志に反するマナー違反。
「しかもプレイが下手なの!」
これはどうしたものか…
「ケガ、汚れなし。とてもきれいにされてるな。」
「あいつ、いろいろ下手だけど、私の世話だけは一切欠かさなかったわ。」
「いい旦那じゃないか。」
「良くないわよ!本来の使い方が下手なのよ?!」
「ラブドールの使い方はなにも性の発散だけじゃない。君のような等身大なら、一緒に生活することも一つの役割だ。」
「…でも…」
「君がどうしても嫌だと言うなら、旦那さんに連絡して、きみの新たな旦那を見つけることにする。」
「…」
「どうする?」
「なぁ、俺たち聞いてていいことか?」
「…後ろに行こう。」
「…」
…
「わかった。一回あの人と話し合ってみる。」
「うん。それがいい。プレイだけじゃないんだから。なんなら君は動けるんだから、他の家事とかやっていったらいい。」
「それはやってるわよ。」
「それは…普通にもう普通に愛してるレベルじゃ…」
「…」
「すいませーん!」
「お、来たみたい。ちょっと待ってて。」
「…」
「うちの、「しょうこ」来ませんでした?」
「今後ろにいるよ。話は聞いてる。」
「すいません…」
…
「しょうこ…」
「あなた…」
「ごめんよ…その…下手だったなんて…」
「…」
「君が望むなら、家出は許すよ。」
「…」
「だけど…もう一度だけ…考えてほしい。」
「…」
「…頼むよ…」
「わかったわよ…もうしばらくいてあげる。次こそ私を気持ちよくさせてね。」
「!ああ!君のためならなんだってしてあげるよ!」
「…ふふ。店長さん、ごめんなさいね。こんなことに付き合わせちゃって。」
「いや、いいよ。人形と人の絆に関わることならなんだって。」
「頼もしいよ店長さん。家でまた話し合ってみるよ。」
「うん。そうしてくれ。ラブドールの家出こそ介入しにくいものはないから。」
「それでは。また今度。」
「あぁ。またね。」
「「「エイホー!」」」
「よし。…あれ?こいつ…なんでここに?」
「…」
ラブドール
「この前作られたラブドール…」
「う…うぅ…」
「なんか訳ありっぽいな。」
「ラブドールなのに?」
「しょうがねぇよ!俺たちみてぇな店長に作られた人形は、それぞれ自我を持っている。嫌なことに一つや二つあるさ。」
「歌のレッスンとか。」
「ありゃトラウマだ。」
「う…うぅぅ…」
「子どもの人形は耳を塞いでおくね。どうしたの?どうして逃げてきたの?」
「う…う…あいつキモい…」
「!」
「「!」」
「ラブドールなのに?!」
「いや…あいつ…言動があれなんだよ…なんか…ほんとキモい…」
「ラブドールにまでそう言われるレベルって…」
帰ってほしい。だけど、それはこの人形の意志に反するマナー違反。
「しかもプレイが下手なの!」
これはどうしたものか…
「ケガ、汚れなし。とてもきれいにされてるな。」
「あいつ、いろいろ下手だけど、私の世話だけは一切欠かさなかったわ。」
「いい旦那じゃないか。」
「良くないわよ!本来の使い方が下手なのよ?!」
「ラブドールの使い方はなにも性の発散だけじゃない。君のような等身大なら、一緒に生活することも一つの役割だ。」
「…でも…」
「君がどうしても嫌だと言うなら、旦那さんに連絡して、きみの新たな旦那を見つけることにする。」
「…」
「どうする?」
「なぁ、俺たち聞いてていいことか?」
「…後ろに行こう。」
「…」
…
「わかった。一回あの人と話し合ってみる。」
「うん。それがいい。プレイだけじゃないんだから。なんなら君は動けるんだから、他の家事とかやっていったらいい。」
「それはやってるわよ。」
「それは…普通にもう普通に愛してるレベルじゃ…」
「…」
「すいませーん!」
「お、来たみたい。ちょっと待ってて。」
「…」
「うちの、「しょうこ」来ませんでした?」
「今後ろにいるよ。話は聞いてる。」
「すいません…」
…
「しょうこ…」
「あなた…」
「ごめんよ…その…下手だったなんて…」
「…」
「君が望むなら、家出は許すよ。」
「…」
「だけど…もう一度だけ…考えてほしい。」
「…」
「…頼むよ…」
「わかったわよ…もうしばらくいてあげる。次こそ私を気持ちよくさせてね。」
「!ああ!君のためならなんだってしてあげるよ!」
「…ふふ。店長さん、ごめんなさいね。こんなことに付き合わせちゃって。」
「いや、いいよ。人形と人の絆に関わることならなんだって。」
「頼もしいよ店長さん。家でまた話し合ってみるよ。」
「うん。そうしてくれ。ラブドールの家出こそ介入しにくいものはないから。」
「それでは。また今度。」
「あぁ。またね。」
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
心のすきまに【社会人恋愛短編集】
山田森湖
恋愛
仕事に追われる毎日、でも心のすきまに、あの人の存在が忍び込む――。
偶然の出会い、初めての感情、すれ違いのもどかしさ。
大人の社会人恋愛を描いた短編集です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる