平日は高校生、土日は勇者様！！

プロローグ

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金曜日

一週間が終わりを迎える。学校生活が終わり、学生の唯一の休日、土日だ。クラスの皆は、土日を遊んで生活したりもしくは勉学に励んだり、休日の使い方は人それぞれだ。しかし、俺の休日は少し、いや、普通の奴らとは全く違う休日を過ごす。


それは、異世界で勇者様として活動している。


俺がこの高校に入学した時、俺には、友達が居なかった。と言うよりも、作れなかった。理由は、簡単で俺と趣味が合う人間がクラスに居なかった事で、つまり、アニメやゲーム好きの人間が俺のクラスには居なかった。休日も、アニメを見たりゲームをしたりと、それなり充実してたが友達が居なかった俺には、少しばかり心悲しかった。だが、そんな時だ、彼女が表れたのも。
金曜日が終わり休日に突入したある朝、突然、俺の部屋が異様なオーラと共に部屋の床に魔法陣が完成する。

「ん？え！？」

ゲームに夢中になっていた俺は、魔法陣が完成するまで分からなかったが変な気を気付いた俺は、咄嗟に後ろを振り向いた。振り向いた時にはもう遅く、激しい紫色の光と共に魔法陣は更に激しくなり、次の瞬間、部屋は突如爆発し部屋は吹き飛んだ。俺は、煙を振り払うと煙の中で浮いている女の子らしき姿を見つけた。

「女の子………………」

「ゴホッゴホッ！はぁ、また失敗しちゃったわ…」

「え？」

「ん？うわぁ！貴方、一体何処から！！まさか！？」

煙が晴れお互いの顔が目の前に出現し二人同時で顔を傾けた。目の前の女の子は、俺の姿を確認した瞬間、悲鳴をあげ大慌てで本棚にある分厚い本を出し急いでページをめくり、文章を目で追いながら再度、俺を確認する。何となく、立ち上がり、目を開けると、そこは俺の部屋では無かった。

「ん？此処は、何処だ？俺の部屋じゃない………」

「あー、えっとぉ、そのぉ、大丈夫ですか？」

「え？いや、その、あのぉ此処は何処ですか？」

お互いぎこちない顔と行動をしながら質問した。すると、女の子は反省顔で返答した。

「その………此処はストレニア王国です………貴方は、私の異世界召喚魔法で召喚されちゃいました…」

「え！？召喚魔法！？アニメで見た事あるぞ…」

「はい！その召喚魔法と認識しちゃって大丈夫ですよ！見事に、失敗した異世界召喚魔法は、偶然、貴方の部屋に直結されちゃって魔法陣が転送されて爆発しちゃいました」

「え？俺の部屋、爆発したの！？」

俺は、ショックの余りその場で倒れ込み気絶してしまった。しかし、こんな事が後に俺の人生を変えるとはこの時、誰も予想しなかっただろう。現に俺は、勇者様なのだから………