社畜の異世界転移〜一般人なら普通こうなる〜

睡蓮/suilen

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〜一章〜

9話

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 次の日、目覚めたのは早朝。
 社畜だった頃の習慣が抜けない。
 まぁ、悪いことでは無いので良いのだが。

 取り敢えず、問題を解決しよう。

 まずは、荷物だ。
 仮倉庫に軽くて硬い岩を作って、リアカーの様にしたのは良いものの、今の私では引くことが出来無い。
 力30では、動くものの、多分10キロも進めばすぐへばるだろう。
 簡単に予想できる。
 ゴーレムとか作れないのか?
 それっぽく、岩で作って見たが、勿論のこと動くことはない。
 動力源が必要だ。
 
 魔力を注ぎ続けるとか?
 それとも魔素か?
 いっそのこと、シルフィに聴くか。
 
 なぁ、シルフィ?
 ゴーレムの動力源ってなんだ?

『はいはい!来ると思ってたよ!
 それはね、魔石で動かすんだよ!
 魔物の体の中にある心臓部分の事で、それを使えば、動かせられるんだよ!』

 有り難うシルフィ。
 成る程ね、魔物ねえ…

 一旦、魔物の大陸に行ってみるか。
 何か発見できるかもしれない。

 

~数時間後~


 魔物の大陸は、禍々しい何かが漂っている。
 少し機嫌が悪くなりそうな感じだ。
 曇っていて、暗く化け物の鳥が鳴いて飛んでいる。
 地面には、見たことのない虫が沢山いる。
 小さな山や洞窟、森や林、平野があったと思ったら沼になったりと、初めてのものばかりで面白い。
 闇の靄を纏っているのでバレていないが、かなりの化け物が沢山いる。
 
 面白いものがいた。
 ファンタジー感溢れる、ドラゴン。
 まぁ、小さいからワイバーンの方が近い気もする。
 
 1匹だけだし、寝てるから、バレずに魔力球を投げ込んだら、もしかしたらやれるかもしれない。

 ここでやっても、持って帰ることが出来無いだろうから、また明日にしようか。
 今帰らないと、多少出ている光が夜になって無くなってしまいそうだ。
 まだ、何時間か時間がるので、ちょっと色々地形を把握してから帰ろう。



~数時間後~





 帰ってきた。
 少ししか歩いてないが、かなりの事が分かった。
 まず、この魔物の大陸は横長らしい。
 ずーっとまっすぐ進んでいたら、あっとゆう間に海についていた。
 海の途中からは、雲がなくなっているのも見えたから、その奥が多分あと二つの大陸のどちらか何だろう。
 
 あと、魔物の大陸は山に囲まれていて、バイオームでいうと、私のいるオキノキの大樹林帯から黒い木(観察で調べたところダブラという木らしい)がある森があり、そこを抜けるとだだっ広い黒い土の平野があった。
 背の高い草が多く茂っていて、かなり歩きにくかった。
 小さいバケモンから大きいバケモンまで様々だった。
 そこを抜けると次は湿地というか沼地というか、微妙なところだった。
 鰐の様な魔物もいたが、下半身が完全に魚だった。
 そんな、現実ではあり得ない様な奴がここにも沢山いた。
 
 そんなこんなで沼地を超えると海があった。霧が立ち込めていて、はっきりとは確認できなかったが、かなり大きな陸地があるのが見えた。
 
 そこがどちらの大陸なのかは分からないが、取り敢えずまた行ってみようと思う。
 そこから、ずっと左に進んで行くと終わる気配のない砂浜が続いていた。
 
 と、いった感じだ。
 戻っている途中にも、沢山面白い事を発見した。
 オキノキの大樹林帯に沿って高さ500~600ぐらいの山が連なっていたり、魔物にも、縄張りといった感じのものがあるらしく、鵺みたいだが、尻尾の蛇?が十数本あり、頭も3つある魔物と、達磨の顔をしたゴリラの群れが争っていたもの見えた。
 達磨のゴリラはちょっとグロテスクだった。

 あと、区別があるのかはわからないが、
陸地に住む魔物の目は宝石みたいな輝きを持っていて、赤や黄色、緑などの色を持つものがいた。
 水の中にいる魔物の目はヌルヌルしてそうで、黒と青と水色のを持つものがいた。
 鳥っぽい奴らは全て宝石の様で、黒かった。
 
 ちょっと集めてみたいと思ってしまった。
 

 そんなこんなで色々みて回っていた。
 すると、倉庫のところに戻る頃にこんなアナウンスがなった。

『スキル   観察  のレベルが上限に達しました。
 観察  を 鑑定にグレードアップします。
 以上でアナウンスを終わります』


 これだ。

 流石にこれは嬉しい。
 この鑑定、魔物の名前もわかる様だ。

 ステータスでどうなっているのか調べてみると、


 
『-プロフィール-
名前 渡辺 裕太わたなべ ゆうた
性別 男
年齢 23歳
職業 無職
種族 人族
状態 普通

-ステータス-
キャラレベル Lv5
職業レベル 無し
HP50
MP 270
力25+13
防御15+15
知90
速さ20+10
魔力400
精神190

-スキル・技能-
【ユニークスキル】
願望   Lv∥∥∥ : 願望2
【スキル】
鑑定   Lv1
毒耐性   Lv6
混乱耐性   Lv4
魔素操作   Lv8
【技能】
採取   Lv8:4000/0


武器…素手
盾…なし
頭…なし
鎧上…破れたワイシャツ
鎧下…破れたスーツ下
籠手…なし
靴…薄汚れた革靴
アクセサリー…なし

キャラレベル…???/???
職業レベル…???/???
クエストポイント…???

-装備品-
★なし

-アイテム-
なし

-称号-
勇敢
転移者
死に損ない ☆☆★★★★★★★★・・・』


 鑑定が増えている事には変わりない様だ。
 なんかステータスが色々変わってるけど、今はそれよりも鑑定が手に入った事が本当に嬉しい。
 
 異世界に来て、この鑑定があると助かりまくりだし、鑑定こそテンプレって感じがするよね。
 
 レベルが低いから多分名前ぐらいしか出ないけど、レベルが上がると色々と分かってくるんだろう。
 しかし、使うのはまた今度になりそうだ。
 今は道具をどうやって持っていくかと、
海を渡るための船も作らないと行けない。
 後、お金が存在するのかは分からないけど、魔物が狩る事が出来たらそれを売ってでもお金にしないといけない。

 取り敢えず、今日は寝てあのワイバーンを明日狩って、魔石を手に入れてゴーレム動かして、船作って、さっさとここからおさらばしよう。

 私は、クラの薬草を何十枚か食べ、1日を終えた。











 そして、次の日を迎えた。

 今日もこの森は晴れている。
 何故天候が一切変わらないのかは少し気になるが、清々しい朝なのは変わりない。
 さぁ今日はやることやってさっさと人間の大陸に行くぞ。
 という事で、さっさとワイバーンのところに向かいますか。





~数時間後~




 見つけた。
 こいつはいつも寝ているが、襲われたりしないのだろうか?
 あっ、そういえばこいつのことワイバーンって言っていたが、名前はあるのか?
 鑑定も手に入ったことだし、早速初鑑定やってみるか。
 鑑定。


『プロフィール
 種族   コドラ
 年齢   50
 状態   熟睡
 詳細
 赤黒い鱗を持ち、いつも眠ってばかりいる。
 起きるときは、10年おきにご飯を食べるときぐらい。
 その為、群れをなす魔物によく食べられている。
 巣は少し高い所に作る傾向があり、他のコドラとはあまり仲間意識はない。   』



 へぇ、コドラって言うんだ。
 それっぽい名前で安心した。
 レベル1でもかなりの情報量が出るな。
 先に観察していたのが良かったのか?

 詳細を見る限りは強そうではない。
 でも、もしものことがあったら行けないから、小さい魔力弾を圧縮したやつをぶっ放すか。

 周りを確認して…よし、誰もいない。
 ゆっくり気づかれないだろうが、慎重にドラコの正面に近づく。
 脳天を抜ける様に狙いを定めて、圧縮圧縮。
 いくぞ。
 3・2・1
 発射!


 プシュン   ズドッ!


 よし、命中ど真ん中だ。
 反応がない。
 死んでないかもしれないからもう一発。


 
 プシュン  ズドッ!



 よし、これも完璧だ。

 生きてたらまずいな…
 ちょっと怖い。
 そうだ、鑑定があるじゃないか。


『プロフィール
 種族   コドラ
 年齢   50
 状態   死亡
 詳細・・・』


 よし、しんでいるようだ。
 でも、どこに魔石があるんだ?
 シルフィ、見てるか?
 どこに魔石があるんだ?


『見てるよ!
 凄いね…ドラコのそんな綺麗な死体見たことないよ。
 あっ、魔石だっけ?
 えっとね、ドラコの場合はそのキラキラしてる宝石みたいな目が魔石だよ。
 2つあるんだから、もう一体ゴーレム作って、死体を運んでみたら?
 鱗とかかなり貴重だよ?』

 そうか、それはいいことを聞いた。
 早速作って…
 あー、魔石ってどうはめるんだ?

『あっ!それ言ってなかったね。
 えっと、人型のゴーレムだから、心臓部につけたら、任意に動く様になると思う』

 ありがとう。
 心臓部に手のひらぐらいの穴を開けて、はめ込む。
 これでいいのか?
 試してみるか。
 ゴーレム!ドラコの死体をオキノキの大樹林帯の倉庫まで運べ!


 ドン、ドン、ドン、ドン、ドン、ドン


 よし、足音が少し大きいが、靄で隠すから問題はないだろう。
 そして、思った以上にぬるぬる動くな。
 もっとガシャガシャ動くと思った。


 シルフィありがとうな。

『いえいえ!これが私の役目だからね!頼まれたら、何でもするよ!』

 本当にありがとう。

 

~数時間後~




 到着。
 これでもう一体のゴーレムに魔石をはめ込んで…
 よし!これで海までダッシュだ!


 






 今まで社畜を貫いてきた渡辺。
 船の形、構造など知っているはずがない。
 それが仇となり問題が起こるのはちょっと先のお話。

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