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2第目、生活
助けに
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夜、ご飯を食べ羅針は寝床についた。今日は何も変わらなかった。
すると、外が騒がしくなった。警報が鳴り響き、沢山の人が外へと飛び出していった。
「何、敵なの?」
羅針は眠かった身体を起こして、窓の外を見た。多くの光の筋が、凸凹した地面を照らしていた。
羅針は目を細めて照らされた人を見ると、その近くで火がバチバチと燃えていた。沢山の敵を倒していた。
その光景を見ていた羅針は、敵を倒している男の人の目と合った。紅く輝き、鋭くこちらを見ていた。
「ラッシュ?」
そう思うと、その男から強い風が吹いた。羅針はその時、身を護るようにして窓から離れ、ベッドの下に隠れた。
間もなくだった。強固な窓ガラスや壁が一瞬で吹き飛ばされたのだった。それを羅針は見ることが出来なかった。目を閉じていたからだ。
飛び散る音や敵の罵声と共に、優しい聞き慣れた声。
「お待たせして申し訳ない。」
その時、足を引っ張られベッドの下から出されたのだった。
気がつくと、風がきれる音で目が覚めた。身体を包む温かさ。誰かに抱えられていた。
「起きたか、無事か?」
「…。ラッシュ?」
目を開けると、ボロボロになった服を身に着け、羅針を抱えていた。猛スピードで走っていると思う。風が顔を撫で続けていた。
羅針はどうやら、眠ってしまったらしい。
「助けに、きてくれたの?」
「あぁもちろん。他の子供は無理だった。」
羅針は顔を振った。
「ラッシュは、よくやったよ。」
寝ぼけているのか、上から目線の発言をしてしまった。
「何もされなかったか?」
「大丈夫。」
ホッとしたのか、再び目を閉じてしまった。
ラッシュはまだ走り続けている。後から思えば、運んでもらっているのに申し訳ない。
「あいつに、彼女を取られた?」
施設の長らしい人は、ボロボロな戦闘員に対して怒っていた。それをなだめるように、研究員は、
「まあ、あの子の持ち物さえ調べれば、要らないですよ。口を割らない様子でしたし。」
実はこのとき、羅針に見せた時計類の他に、ノートや他の物も盗られていた。
しかし今頃、羅針は盗られている事に気がついていなかった。羅針の持ち物に、開発するきっかけがなければいいのだが…。
羅針は次に目を覚ましたのは、次の日の朝だった。ラッシュが家に居てくれていた。
「おはよう。」
いつもの朝だ。昨日の事がまるで、夢の出来事のようだった。
「学校は?」
「一日だけ、休みもらったんだ。ずっとそばにいるよ。」
ラッシュはベッドの近くの机の上に、朝ごはんを置いた。湯気がたっていた。
「ありがとう。本当にごめん。」
「何を謝るのさ?先生は生徒を守るためにいるんだ。さぁ食べなさい。」
スプーンをラッシュから渡され、手に取った。
それでスープをすくい、口に運ぶ。久々に夢から現実に戻ってきたかのような、美味しさがあった。
羅針は思わずがっつき、ペロリと完食したのだった。
それをずっと見ていたラッシュのことを忘れていた。羅針はそのことに後から気付き、照れた。ラッシュは微笑んでいた。
すると、外が騒がしくなった。警報が鳴り響き、沢山の人が外へと飛び出していった。
「何、敵なの?」
羅針は眠かった身体を起こして、窓の外を見た。多くの光の筋が、凸凹した地面を照らしていた。
羅針は目を細めて照らされた人を見ると、その近くで火がバチバチと燃えていた。沢山の敵を倒していた。
その光景を見ていた羅針は、敵を倒している男の人の目と合った。紅く輝き、鋭くこちらを見ていた。
「ラッシュ?」
そう思うと、その男から強い風が吹いた。羅針はその時、身を護るようにして窓から離れ、ベッドの下に隠れた。
間もなくだった。強固な窓ガラスや壁が一瞬で吹き飛ばされたのだった。それを羅針は見ることが出来なかった。目を閉じていたからだ。
飛び散る音や敵の罵声と共に、優しい聞き慣れた声。
「お待たせして申し訳ない。」
その時、足を引っ張られベッドの下から出されたのだった。
気がつくと、風がきれる音で目が覚めた。身体を包む温かさ。誰かに抱えられていた。
「起きたか、無事か?」
「…。ラッシュ?」
目を開けると、ボロボロになった服を身に着け、羅針を抱えていた。猛スピードで走っていると思う。風が顔を撫で続けていた。
羅針はどうやら、眠ってしまったらしい。
「助けに、きてくれたの?」
「あぁもちろん。他の子供は無理だった。」
羅針は顔を振った。
「ラッシュは、よくやったよ。」
寝ぼけているのか、上から目線の発言をしてしまった。
「何もされなかったか?」
「大丈夫。」
ホッとしたのか、再び目を閉じてしまった。
ラッシュはまだ走り続けている。後から思えば、運んでもらっているのに申し訳ない。
「あいつに、彼女を取られた?」
施設の長らしい人は、ボロボロな戦闘員に対して怒っていた。それをなだめるように、研究員は、
「まあ、あの子の持ち物さえ調べれば、要らないですよ。口を割らない様子でしたし。」
実はこのとき、羅針に見せた時計類の他に、ノートや他の物も盗られていた。
しかし今頃、羅針は盗られている事に気がついていなかった。羅針の持ち物に、開発するきっかけがなければいいのだが…。
羅針は次に目を覚ましたのは、次の日の朝だった。ラッシュが家に居てくれていた。
「おはよう。」
いつもの朝だ。昨日の事がまるで、夢の出来事のようだった。
「学校は?」
「一日だけ、休みもらったんだ。ずっとそばにいるよ。」
ラッシュはベッドの近くの机の上に、朝ごはんを置いた。湯気がたっていた。
「ありがとう。本当にごめん。」
「何を謝るのさ?先生は生徒を守るためにいるんだ。さぁ食べなさい。」
スプーンをラッシュから渡され、手に取った。
それでスープをすくい、口に運ぶ。久々に夢から現実に戻ってきたかのような、美味しさがあった。
羅針は思わずがっつき、ペロリと完食したのだった。
それをずっと見ていたラッシュのことを忘れていた。羅針はそのことに後から気付き、照れた。ラッシュは微笑んでいた。
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