終セい紀

昔懐かし怖いハナシ

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二話

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 地上では、家が燃えていた。次々に、火が燃え移り、いつか辺り一面火だらけだった。一部の人は、その火に身を投げている。彼らは、家や生きる力が無い人達だった。
「誰か、火を消すのを手伝ってくれ。」
そんな人も多くいたが、その火から逃げる人はもっと多かった。
 ドン、と大きな音が聞こえた。モニターには、地面が陥没している所が写った。
「たく、自分勝手な奴らだぜ。勝手に、地面を彫り続けるからだ。」
最近、地下に家を作る人が多くなっていたのだ。しかしほとんどの人が素人なので、生き埋めになる人が多いのだ。掘っている最中、陥没したのだ。そして、火から逃げる人が巻き込まれた。
 コロニーは、マルのお父さんが作ってくれた。今でも、写真がコロニーにある。お父さんやお母さんは、もう亡くなっている。せめて、名前ぐらい付けて欲しかった。
「当分、出られそうではないな。水でも、取ってくるか。」
そしてモニターを消し、マルが作ったエレベーターに乗り、もっと深い場所へと降りていった。
 そこは、水が多くあった。しかし、黒く濁っている。
「よし、結構溜まってる」
マルは、機械を見てそう言った。それは、水をろ過する装置だ。これも、手作りだ。
 今では、雨水でさえ、飲めない世界だ。しかし、土でろ過された地下水でさえ、飲めない。だから、この機械が必要なのだ。
 機械から樽を取り出し、空の樽をセットして。エレベーターに乗せた。
 そして、コロニーへ戻る前に、その一階下の、倉庫に水を入れた。冷蔵庫だ。少し暗いのが、たまに傷だけど。
 これは、雷から電気をもらっているのだ。それで、多くの物が成り立っている。雷も毎日起こっているので、電気には困らない。
 一回、コロニーへ戻ったあと、火をつけたランプを持って、ある通路に出た。
「また、故障か。これは、誰かの仕業だな。たく、暇な人達だ。こんないたずらしてるぐらいなら、自分の事しとけって。」
通路には、いろんな回路があり、機械もある。これは、生きるために必要なものなのだが、たまに侵入してきた人が、壊してくる。
「う!!」
あるトラップが、ずっと前に作動していた様子だった。これは、侵入者対策に作った物だった。
 そのトラップに引っかかった人(機械を壊した人)はこれもまた無残に、刃物が沢山、遺体に刺さって倒れていた。白骨化していた。
 マルはそれを片付け、機械もすぐに直し、通路の先へと歩いて行った。右手にランプを持ち、ナイフを腰にさして。
 
 ある路地裏に出た。そこは、家のない人が沢山横たわっていた。生きているか、いないか分からなかった。
「待ちやがれ。家族の敵」
刃物を持って、追いかける人。
「この家を貰う。どけ、」
ある家族を蹴飛ばし、家を盗る集団。
 いつもの光景だった。弱い人、強い人、頭の良い人、悪い人、などなど、はっきり分かれる身分の差。

 

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