終セい紀

昔懐かし怖いハナシ

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五話

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 朝から、ドンドンと外で、何やら騒がしい。何か人々が、慌ただしい。これは、いつもの日常。
 一人が揉めると、自分もと人が集まり、物事が大きくなる。
「気にしなくて良いよ。」
マルは、驚いている爺に言った。
「ここに侵入してくるやつは、これまでいないから。」
地下室から、大きな樽を持ってきた。これもマルの日常である。
 「僕も、行くよ、旅に。一晩考えたんだ。このまま普通に生きていくのは、何か違う気がする。もっと大きな物を見ないといけない気がする。」
そして、ある手紙を渡した。
「これは、母の手紙なんだ。どうやら、父が隠していたらしいんだ。多分、僕が大きくなってから渡すつもりだったのだろう。」
そして、手紙を広げた。“私の子供へ”。漢字でほとんど書いてあった。
 今は、音声ファイルが普通であるが、これは、少し古くなって色あせていたが一枚の紙だった。どうやら、少し昔に書かれたものらしい。
「これを見て、気がついた。僕は知りたい。母のやっていた事。」
爺は、目をつぶっていた。
「覚悟はあるらしいな。でも、昔とは違う。今は、危険地帯が広がっている。君の思っているほど、簡単じゃない。それでも、行くか?」
まだ、目をつぶっていた。
少し間はあったが、コクッとうなずいた。それは、爺に伝わったらしい。目を開けた。
「明日行くか。疲れた。」
この時は、まだ生半可な気持ちだった。

 このような経緯で、僕はたびに出た。ゴールのない、旅へ。
 
 いつの間にか、自分のことを、僕と呼んでいるのは、誰かの影響だろうか?マル本人は気が付かない。
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