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七話
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一日目、街の外へ出た。
何もない荒野が、延々と続いていた。足腰が持たない。もともと、体力には自身があった、マルも怖くなった。
「この先…か?」
「もちろんだとも。この先しかないだろ。」
頭の中が、真っ白になった。まるで、道がこの先無くなったかのように。
一歩進んだ。もう、帰りたい気持ちでいっぱいになった。なにせ、地面が動いていたのだ。何かいる。
「この旅は、自分の身は基本自分で守るようにしてくれ。助けられる時と、助けられない時もある。」
そして、右手には箱。左手には何やら、銃のような物が。
銃は、何千年も前から進化し続けて来た、殺人道具。この時代も、所々ある。マルも壊れている銃を持っている。ただ、使ったことがない。
「急いで乗りな,いいな?」
「はい。」
出来るだけ、詳しい事は聞かない事にした。帰りそうな気持ちになるからだ。
箱は、パタンと比較的静かに開いた。
すると、二人分のスペースがある、乗り物が現れた。大きさはそこそこだけど、二人にとって十分だった。ドアはない。さっと乗れるし、さっと降りれる。
タイヤもあり、重そうなエンジンが丸見え、そしてあまり新品とは言えないものだった。
とはいえ、そんなに待っている暇はないので、すぐに乗った。
「運転できるか?そこのハンドルと、ボタンで動く。やってみろ。」
爺は、箱をポケットに入れながら、乗り込んだ。
そう言われてもな。マルは困惑したが、意外と単純作業だった。すぐにマスター出来た。
「早く出せ。アイツラが来る。」
「アイツラって?」
マルは、乗り物を出した。随分スピードに乗ってきた所で、話しかけた。
すると、砂山が動いている。いや、ここは。動物の住処だ。
「気づかれた。急げ。」
そして爺は、箱から丸い煙幕弾を取り出した。そして、投げた。あたり一面、白い煙に覆われた。
マルは、頭、胴体、腹部に分かれていて、足が八本ある甲殻類に追われていた。
煙で巻いても、足音が響いていた。しかし、意外と遠くからだ。
「まっすぐ、進め。」
すると、人形の影が荒野にぽつんとあった。
それは、三つだった。
三人の男達。
「助けてくれ。アイツラに追われているんだ。その乗り物に乗らせてくれ。」
しかし、一つ問題があった。
「この乗り物、二人までなんだ。」
爺は、もう諦め顔で言った。
「アイツラは集団だ。人の足じゃ到底かなわない。何か、道具はないか?」
「僕達は、食べ物しかない。どうにかしてくれ。」
彼らは、刃物を取り出した。錆びついていたが、全然切れそうだった。
「この手は使いたくなかった。」
彼らの手は、震えていた。どうやら、一人もやったコトない感じだった。
「僕達は、生きる。あの街へ生きて…」
すると、地面がぽっかり空いた。砂は、その穴へ、ザラザラと流れていく。彼らは巻き込まれた。
マル達は、どうにかして脱出出来た。
「あんな人達、必死だったな。」
「世界には、もっとひどいやつもいる。あんな風に、人の物を奪って生きていたい人もいる。でも、なんか惨めじゃないか?僕は何回もこんな人達を見てきた。最後には、みんな死んでいったがな。」
後ろをちらっと見た。すると、アイツラも群がっていた。なんか、辞典で見た気がする。蟻だったかな…
「何百年も前のアイツラは、小さかった。ほんの一握りで潰せるぐらいのな。
しかし、人があれに変えてしまった。
どんな生き物だって、生きているのは変わらない。生き物全て、悩んで悩んで、そして一生懸命生きてるんだ。
それに、アイツラは根から優しい生き物なんだ。恨まないでおくれよ。」
アイツラは、一つになった。いや、もともと一匹だったのだ。もしかしたら、実験でそんな能力を貰ったのかもしれない。
しかし、追いつかれそうな距離にいるのにもかかわらず、彼はマル達を見ていた。最後まで。見てなくなるまで…
何もない荒野が、延々と続いていた。足腰が持たない。もともと、体力には自身があった、マルも怖くなった。
「この先…か?」
「もちろんだとも。この先しかないだろ。」
頭の中が、真っ白になった。まるで、道がこの先無くなったかのように。
一歩進んだ。もう、帰りたい気持ちでいっぱいになった。なにせ、地面が動いていたのだ。何かいる。
「この旅は、自分の身は基本自分で守るようにしてくれ。助けられる時と、助けられない時もある。」
そして、右手には箱。左手には何やら、銃のような物が。
銃は、何千年も前から進化し続けて来た、殺人道具。この時代も、所々ある。マルも壊れている銃を持っている。ただ、使ったことがない。
「急いで乗りな,いいな?」
「はい。」
出来るだけ、詳しい事は聞かない事にした。帰りそうな気持ちになるからだ。
箱は、パタンと比較的静かに開いた。
すると、二人分のスペースがある、乗り物が現れた。大きさはそこそこだけど、二人にとって十分だった。ドアはない。さっと乗れるし、さっと降りれる。
タイヤもあり、重そうなエンジンが丸見え、そしてあまり新品とは言えないものだった。
とはいえ、そんなに待っている暇はないので、すぐに乗った。
「運転できるか?そこのハンドルと、ボタンで動く。やってみろ。」
爺は、箱をポケットに入れながら、乗り込んだ。
そう言われてもな。マルは困惑したが、意外と単純作業だった。すぐにマスター出来た。
「早く出せ。アイツラが来る。」
「アイツラって?」
マルは、乗り物を出した。随分スピードに乗ってきた所で、話しかけた。
すると、砂山が動いている。いや、ここは。動物の住処だ。
「気づかれた。急げ。」
そして爺は、箱から丸い煙幕弾を取り出した。そして、投げた。あたり一面、白い煙に覆われた。
マルは、頭、胴体、腹部に分かれていて、足が八本ある甲殻類に追われていた。
煙で巻いても、足音が響いていた。しかし、意外と遠くからだ。
「まっすぐ、進め。」
すると、人形の影が荒野にぽつんとあった。
それは、三つだった。
三人の男達。
「助けてくれ。アイツラに追われているんだ。その乗り物に乗らせてくれ。」
しかし、一つ問題があった。
「この乗り物、二人までなんだ。」
爺は、もう諦め顔で言った。
「アイツラは集団だ。人の足じゃ到底かなわない。何か、道具はないか?」
「僕達は、食べ物しかない。どうにかしてくれ。」
彼らは、刃物を取り出した。錆びついていたが、全然切れそうだった。
「この手は使いたくなかった。」
彼らの手は、震えていた。どうやら、一人もやったコトない感じだった。
「僕達は、生きる。あの街へ生きて…」
すると、地面がぽっかり空いた。砂は、その穴へ、ザラザラと流れていく。彼らは巻き込まれた。
マル達は、どうにかして脱出出来た。
「あんな人達、必死だったな。」
「世界には、もっとひどいやつもいる。あんな風に、人の物を奪って生きていたい人もいる。でも、なんか惨めじゃないか?僕は何回もこんな人達を見てきた。最後には、みんな死んでいったがな。」
後ろをちらっと見た。すると、アイツラも群がっていた。なんか、辞典で見た気がする。蟻だったかな…
「何百年も前のアイツラは、小さかった。ほんの一握りで潰せるぐらいのな。
しかし、人があれに変えてしまった。
どんな生き物だって、生きているのは変わらない。生き物全て、悩んで悩んで、そして一生懸命生きてるんだ。
それに、アイツラは根から優しい生き物なんだ。恨まないでおくれよ。」
アイツラは、一つになった。いや、もともと一匹だったのだ。もしかしたら、実験でそんな能力を貰ったのかもしれない。
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