the She

ハヤミ

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その16~20

その17

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「………………」
 外の快晴とは真逆に、椅子に掛けるアイツは暗く沈んでいた。
「なんでスゲェ項垂れてんだよ、アンタ…」
「…鋏…この鋏を、気持ち悪いって言われたの…」
「あん? どこのどいつ?」
「隣のクラスの、赤いリボンを髪に着けている同級生よ…。そのとき初めて喋ったけれど…私の鋏が気持ち悪いって…」
 鋏に関してコイツが情緒不安定になることはいつものことだったが、ここまでテンションが下がっているところを見たことは無い。
「…アンタ、鋏が壊れた時は結構ドライな感じだった覚えがあるけど」
「流石に慣れたわ…昔の方がよく噛んで壊していたから…。消耗品だから、ストックもあるという安心感もあるし…」
「ふぅん、そう。そういうもんか。アタシ、予定があったの思い出したから先に帰るわ。じゃあな」
「ええ…またね…」
 アタシは教室を出て真っ直ぐ突き進む。
 向かうところは一つしか無い。

「おい、お前。ちょっとツラ貸しな」
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