16 / 191
15 公爵令嬢は成認式に出る 1
しおりを挟む
誕生日パーティーから早1ヶ月。
あれから私は、合間をぬっては書庫本や資料を読み漁り、随分この国の仕組みがわかってきた。
その事はまた追々考えるとして、今日は遂に成認式当日。
お父様は来賓として出席するので、私はお母様と一緒に出席する。
私は大量の荷物と一緒に、前日から王都に来ていた。
そして、ある計画を企てている。
「お母様、今日の件の許可を下さり、ありがとうございます。」
「いいのよ。
フランは旦那様に似て、常に人の為にと思って行動しているんだもの。
今日の件も、私は大賛成よ。」
そうして、大量の荷物と一緒に、馬車で成認式会場に着いた。
見た目はどデカい教会風の建物で、日本のドーム式球場が3つ分くらいありそうな大きさ。
只々デカい。
その一言に尽きる。
そのデカい成認式場にある人溜りの中で馬車から降りる。
すると、会場の9時半より結構前の時間だというのに大勢いたその場の人たちが、一斉にこちらを見てきた。
私とお母様のドレスは、周りの皆んなと一風変わっていた。
私のドレスは、深めの青を基調とし、肩を出したスラッとしたタイプのもの。
光沢のあるシルクで作られたそのドレスは、肩下回りと裾周りを白色のシルクのフリルでぐるっと囲い、左胸にはデルフィニウムのコサージュを付け、ハーフアップした髪にはコサージュとお揃いの髪飾りを付けてる。
装飾品も、サファイヤのシンプルなネックレスとイヤリングと指輪。
対する母は、私のドレスと対になる様色が逆。
フリフリの似合う可愛らしい顔をメイクで色っぽくし、その顔以上に色気のある身体のラインを存分に強調したマーメイドドレス。
お母様、幼い顔に似合わずわがままボディ。
白の大きなつばの帽子を被り、コサージュとお揃いの花飾りを帽子にあしらっている。
白いフリフリ フワフワの中に現れた、クールな深い青。
めちゃくちゃ目立っている。
「うわぁ、綺麗な親子。」
「あの子、ドレスがすごく似合ってるね。」
「ママ、私あのドレス着たい」
よし、フリフリを着たくなかっただけなんだけど、周りの反応は中々良いんじゃない?
お母様はいつも通りの公爵夫人の顔をしているけど、リッカはなぜか少し誇らしげ。
だから、褒められているのは私であって、お前ではない。
そうこうしているうちに、入口の方から成認式の係の人が人波をかき分けながらやって来た。
「これはこれは、フィアンマ公爵夫人とお嬢様。
長い道のりを、王都までよくぞお越しくださいました。
本日のドレスもとても良くお似合いでお美しい。
もう直開場ですので、どうぞ一番前へ。」
漫画で良くある胡麻擂りの様なポーズで胡麻を擂ってきた。
はて、なぜ私は一番前へ?
「知識不足で申し訳ありません。
私達が一番前へ行くのは、そう言った決まりがあるのでしょうか。」
「いえいえ、そう言った決まりがある訳ではございませんが、公爵家の方ですから特別に。」
「では、私はこの方達の後ろに並びますわ。」
「えっ…」
ざわ…ざわ…
あたりが何だかどよめいた。
お母様も少し驚かれている様に見える。
「し、しかし、公爵家の方々をお待たせするなど、失礼な事をする訳には…」
「何も失礼な事はありませんわ。
この方達も、今日は5歳のお祝いを兼ねて国民の一員として認められていらっしゃいますの。
私達だけ特別扱いされる方が、皆様に失礼ですわ。
ねえ、お母様。」
と、お母様に振ってみる。
「その通りよ。
この子達もフランドールと同じ立派な5歳。
同等に対応差し上げて頂戴。」
流石お母様、無茶振りにもクールに対応、素晴らしい。
「か、かしこまりいました。
大変失礼な発言、誠に申し訳ございません。」
「とんでもありませんわ。
成認式という大事なお仕事を任されておいでで、少し気合が入りすぎていらっしゃったのですね。
大変だと思いますが
今日一日、私達の為に頑張ってくださいな。」
「は、はい!
有難きお言葉を頂き、誠に光栄であります。」
なんか余計緊張させちゃった様な…
そう言いながら、大量の荷物を持ったメイド達と一緒に、私達は最後尾に並んだ。
んー、勝手な事をして、お母様怒ってないかしら。
ただ、いくら私が公爵令嬢だからって、皆んなが並んでたのに順番飛ばして先頭を行くのは気が引ける。
いや、最後尾に並ぶと言って皆んなが驚いてたんだから、マナー云々じゃなくて貴族の行動に対する暗黙の了解だったのかな?
うーん、この世界の常識ってまだまだわかんない事いっぱいだなぁ。
あれから私は、合間をぬっては書庫本や資料を読み漁り、随分この国の仕組みがわかってきた。
その事はまた追々考えるとして、今日は遂に成認式当日。
お父様は来賓として出席するので、私はお母様と一緒に出席する。
私は大量の荷物と一緒に、前日から王都に来ていた。
そして、ある計画を企てている。
「お母様、今日の件の許可を下さり、ありがとうございます。」
「いいのよ。
フランは旦那様に似て、常に人の為にと思って行動しているんだもの。
今日の件も、私は大賛成よ。」
そうして、大量の荷物と一緒に、馬車で成認式会場に着いた。
見た目はどデカい教会風の建物で、日本のドーム式球場が3つ分くらいありそうな大きさ。
只々デカい。
その一言に尽きる。
そのデカい成認式場にある人溜りの中で馬車から降りる。
すると、会場の9時半より結構前の時間だというのに大勢いたその場の人たちが、一斉にこちらを見てきた。
私とお母様のドレスは、周りの皆んなと一風変わっていた。
私のドレスは、深めの青を基調とし、肩を出したスラッとしたタイプのもの。
光沢のあるシルクで作られたそのドレスは、肩下回りと裾周りを白色のシルクのフリルでぐるっと囲い、左胸にはデルフィニウムのコサージュを付け、ハーフアップした髪にはコサージュとお揃いの髪飾りを付けてる。
装飾品も、サファイヤのシンプルなネックレスとイヤリングと指輪。
対する母は、私のドレスと対になる様色が逆。
フリフリの似合う可愛らしい顔をメイクで色っぽくし、その顔以上に色気のある身体のラインを存分に強調したマーメイドドレス。
お母様、幼い顔に似合わずわがままボディ。
白の大きなつばの帽子を被り、コサージュとお揃いの花飾りを帽子にあしらっている。
白いフリフリ フワフワの中に現れた、クールな深い青。
めちゃくちゃ目立っている。
「うわぁ、綺麗な親子。」
「あの子、ドレスがすごく似合ってるね。」
「ママ、私あのドレス着たい」
よし、フリフリを着たくなかっただけなんだけど、周りの反応は中々良いんじゃない?
お母様はいつも通りの公爵夫人の顔をしているけど、リッカはなぜか少し誇らしげ。
だから、褒められているのは私であって、お前ではない。
そうこうしているうちに、入口の方から成認式の係の人が人波をかき分けながらやって来た。
「これはこれは、フィアンマ公爵夫人とお嬢様。
長い道のりを、王都までよくぞお越しくださいました。
本日のドレスもとても良くお似合いでお美しい。
もう直開場ですので、どうぞ一番前へ。」
漫画で良くある胡麻擂りの様なポーズで胡麻を擂ってきた。
はて、なぜ私は一番前へ?
「知識不足で申し訳ありません。
私達が一番前へ行くのは、そう言った決まりがあるのでしょうか。」
「いえいえ、そう言った決まりがある訳ではございませんが、公爵家の方ですから特別に。」
「では、私はこの方達の後ろに並びますわ。」
「えっ…」
ざわ…ざわ…
あたりが何だかどよめいた。
お母様も少し驚かれている様に見える。
「し、しかし、公爵家の方々をお待たせするなど、失礼な事をする訳には…」
「何も失礼な事はありませんわ。
この方達も、今日は5歳のお祝いを兼ねて国民の一員として認められていらっしゃいますの。
私達だけ特別扱いされる方が、皆様に失礼ですわ。
ねえ、お母様。」
と、お母様に振ってみる。
「その通りよ。
この子達もフランドールと同じ立派な5歳。
同等に対応差し上げて頂戴。」
流石お母様、無茶振りにもクールに対応、素晴らしい。
「か、かしこまりいました。
大変失礼な発言、誠に申し訳ございません。」
「とんでもありませんわ。
成認式という大事なお仕事を任されておいでで、少し気合が入りすぎていらっしゃったのですね。
大変だと思いますが
今日一日、私達の為に頑張ってくださいな。」
「は、はい!
有難きお言葉を頂き、誠に光栄であります。」
なんか余計緊張させちゃった様な…
そう言いながら、大量の荷物を持ったメイド達と一緒に、私達は最後尾に並んだ。
んー、勝手な事をして、お母様怒ってないかしら。
ただ、いくら私が公爵令嬢だからって、皆んなが並んでたのに順番飛ばして先頭を行くのは気が引ける。
いや、最後尾に並ぶと言って皆んなが驚いてたんだから、マナー云々じゃなくて貴族の行動に対する暗黙の了解だったのかな?
うーん、この世界の常識ってまだまだわかんない事いっぱいだなぁ。
2
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる