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123 公爵令嬢は恋愛相談にのる
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今日はリリーちゃんが剣技部の見学をしてみたいって言ったから、見に行った。
ははーん、セシル様の華麗な姿を見に行くんだね。
すっかりラブラブじゃないの。
「あの程度なら、私でも通用しそうですか?」
あ、もしかしてリリーちゃん道場破り?
あー、ミラ副会長に負けちゃった。
何人かには勝ててたけど、魔法無しだとこの中でまあまあ強い程度だった。
「悔しいです!
私も剣技部に入って、フラン様を守れる様に強くなります!」
いや、魔法使ってたら普通に敵無しだから。
ていうか、私自分で自分守れるから。
鉄壁だから。
見た感じ、ロナウドとセシル様が群を抜いて強くて、次がラゴリー・ラーゴリ先輩。
カーネル生徒会長もなかなか強い方だった。
女性陣では、ミラ副会長がダントツ。
そりゃリリーちゃん負けるわ。
ミラ・クローバー生徒会副会長は、頭よし顔よし器量よしと、天に二物も三物も与えられた人。
真っ白な髪と肌、無表情な様子、水火属性持ちで爆破魔法が使えることから『茨の白雪姫』と呼ばれているそうな。
マジかよ。
そんな白雪姫に、
「フランドール・フィアンマさん、少しお話してもよろしいですか?」
と呼び出しを食らった。
やっぱり、私は生徒会に目をつけられていたのか……
しかし、呼ばれたのは人影のない校舎裏の隅。
ま、まさか、この間の三人みたいにイジメ!?
「フランドールさんは、どの様にしてカーネル会長と仲良くなられたのですか?」
……ん?
「えっと、私が図書館で生徒会長に驚いて、焦って言い訳したのがきっかけです。」
「……抽象的にではなく、細かく教えて頂けませんか?」
そう言われたので、仕方なく事細かに説明をした。
「あのカーネル会長が、意地悪そうに笑ったのか……?」
あ、これって……
「ミラ副会長、もしかしてカーネル生徒会長の方が好きなんですか?」
「!?な、何故その事を!?」
いや、見ていて分かるから。
しかも、猫被りではなく意地悪な方のかよ。
あー、これってもしかして面倒な事になりそう系?
「……バレたなら仕方ない。
そうだ、私はカーネル会長が好きだ。」
あれ、この人喋り方変わってる?
もしかしてミラ副会長も?
「……普段はお淑やかなフリをしている。」
やっぱりかぁー!
なんだよこの学校の生徒会執行部は!
生徒会長、副会長二人とも猫被りなのかよ!
「ミラ副会長はどうしてフリをしているのですか?」
「カーネル会長の真似だ。
本当はクールで少し意地悪だが、人と接する時は笑顔で優しい。」
でも、ミラ副会長は無表情じゃん?
「わ、私は媚を売るのが苦手でな、無表情で丁寧な作法をしていれば、皆が私を美しいと思ってくれるのだ。」
いや、普段と今のギャップも素敵ですけど?
「それに、カーネル会長の隣に並ぶには、こうしていないと……
彼は文武両道で皆からも人気だ。
私も、その様にならねばならぬ。
そのためにも、剣技部に入り剣術の腕を磨き、寮では七時(地球時間で二時過ぎ)まで勉強をしないといけない。」
こ、この人、天から二物を奪い取るタイプだったのか!
『白雪姫』ってより『ムーラン』だ。
すごい努力家だったんだな。
「カーネル生徒会長とミラ副会長は、並んでいてもとても美しくてお似合いですよ?
何が不満なのですか?」
「お互い、仮面を被った状態なのだ。
もっと、自然な姿で隣にいたい。」
見た目とは違って熱血で真面目な性格だけど、恋する乙女してるねぇ。
「それで、私は何をすればいいのですか?」
「いや、特に何もしなくて良いのだが……
強いて言うなら、カーネル会長の好みの女性を教えてもらえるか?」
それかぁ!
む、難しい質問だ。
「好みのタイプと言うか、苦手なタイプならわかります。」
「それは、色目を使う奴が好かないと言うやつか?」
「あ、ご存知でしたか?」
「はぁぁぁ、やはりそうか……
となると、どうやって距離を縮めるべきだろう……」
なんか面白い人だな。
見た目は本当に綺麗なのに、好きな人の隣に居たいが為に努力と気合で才能を手に入れて、思い通りにいかない恋に悩まされて……
そっか、これが『恋』って言うものなのか。
『本当の自分を見てほしい』『隣に居て欲しい』
不器用に気持ちに振り回される姿が微笑ましい。
なんとか協力してあげたいけど……
「私、恋をしたことがないので……
お力になれなくて申し訳ございません。」
「む?
貴様は、ロナウド王子殿下に恋はしていないのか?」
「恋と言うか……親愛、と呼ぶ方が近いですね。」
「なぬ!?
それ程までに親密なのか……
羨ましい限りだ……」
「いっその事こと、カーネル生徒会長に気持ちを伝えちゃえばいいじゃないですか。」
「そ、それはダメだ!
もし嫌われてしまうと、立ち直れないかも知れない……!」
「じゃあ、このままでいるつもりなんですか?」
「それでは、私の気持ちが晴れない。
少しでも良い方向へ進展させたい。」
くっそー、面倒な事になりそう系だった。
結局、話し合いは全然進まず、ズルズルと後を引く様な終わり方をした。
もう、今後誰も私に恋愛相談はしないで欲しい。
ははーん、セシル様の華麗な姿を見に行くんだね。
すっかりラブラブじゃないの。
「あの程度なら、私でも通用しそうですか?」
あ、もしかしてリリーちゃん道場破り?
あー、ミラ副会長に負けちゃった。
何人かには勝ててたけど、魔法無しだとこの中でまあまあ強い程度だった。
「悔しいです!
私も剣技部に入って、フラン様を守れる様に強くなります!」
いや、魔法使ってたら普通に敵無しだから。
ていうか、私自分で自分守れるから。
鉄壁だから。
見た感じ、ロナウドとセシル様が群を抜いて強くて、次がラゴリー・ラーゴリ先輩。
カーネル生徒会長もなかなか強い方だった。
女性陣では、ミラ副会長がダントツ。
そりゃリリーちゃん負けるわ。
ミラ・クローバー生徒会副会長は、頭よし顔よし器量よしと、天に二物も三物も与えられた人。
真っ白な髪と肌、無表情な様子、水火属性持ちで爆破魔法が使えることから『茨の白雪姫』と呼ばれているそうな。
マジかよ。
そんな白雪姫に、
「フランドール・フィアンマさん、少しお話してもよろしいですか?」
と呼び出しを食らった。
やっぱり、私は生徒会に目をつけられていたのか……
しかし、呼ばれたのは人影のない校舎裏の隅。
ま、まさか、この間の三人みたいにイジメ!?
「フランドールさんは、どの様にしてカーネル会長と仲良くなられたのですか?」
……ん?
「えっと、私が図書館で生徒会長に驚いて、焦って言い訳したのがきっかけです。」
「……抽象的にではなく、細かく教えて頂けませんか?」
そう言われたので、仕方なく事細かに説明をした。
「あのカーネル会長が、意地悪そうに笑ったのか……?」
あ、これって……
「ミラ副会長、もしかしてカーネル生徒会長の方が好きなんですか?」
「!?な、何故その事を!?」
いや、見ていて分かるから。
しかも、猫被りではなく意地悪な方のかよ。
あー、これってもしかして面倒な事になりそう系?
「……バレたなら仕方ない。
そうだ、私はカーネル会長が好きだ。」
あれ、この人喋り方変わってる?
もしかしてミラ副会長も?
「……普段はお淑やかなフリをしている。」
やっぱりかぁー!
なんだよこの学校の生徒会執行部は!
生徒会長、副会長二人とも猫被りなのかよ!
「ミラ副会長はどうしてフリをしているのですか?」
「カーネル会長の真似だ。
本当はクールで少し意地悪だが、人と接する時は笑顔で優しい。」
でも、ミラ副会長は無表情じゃん?
「わ、私は媚を売るのが苦手でな、無表情で丁寧な作法をしていれば、皆が私を美しいと思ってくれるのだ。」
いや、普段と今のギャップも素敵ですけど?
「それに、カーネル会長の隣に並ぶには、こうしていないと……
彼は文武両道で皆からも人気だ。
私も、その様にならねばならぬ。
そのためにも、剣技部に入り剣術の腕を磨き、寮では七時(地球時間で二時過ぎ)まで勉強をしないといけない。」
こ、この人、天から二物を奪い取るタイプだったのか!
『白雪姫』ってより『ムーラン』だ。
すごい努力家だったんだな。
「カーネル生徒会長とミラ副会長は、並んでいてもとても美しくてお似合いですよ?
何が不満なのですか?」
「お互い、仮面を被った状態なのだ。
もっと、自然な姿で隣にいたい。」
見た目とは違って熱血で真面目な性格だけど、恋する乙女してるねぇ。
「それで、私は何をすればいいのですか?」
「いや、特に何もしなくて良いのだが……
強いて言うなら、カーネル会長の好みの女性を教えてもらえるか?」
それかぁ!
む、難しい質問だ。
「好みのタイプと言うか、苦手なタイプならわかります。」
「それは、色目を使う奴が好かないと言うやつか?」
「あ、ご存知でしたか?」
「はぁぁぁ、やはりそうか……
となると、どうやって距離を縮めるべきだろう……」
なんか面白い人だな。
見た目は本当に綺麗なのに、好きな人の隣に居たいが為に努力と気合で才能を手に入れて、思い通りにいかない恋に悩まされて……
そっか、これが『恋』って言うものなのか。
『本当の自分を見てほしい』『隣に居て欲しい』
不器用に気持ちに振り回される姿が微笑ましい。
なんとか協力してあげたいけど……
「私、恋をしたことがないので……
お力になれなくて申し訳ございません。」
「む?
貴様は、ロナウド王子殿下に恋はしていないのか?」
「恋と言うか……親愛、と呼ぶ方が近いですね。」
「なぬ!?
それ程までに親密なのか……
羨ましい限りだ……」
「いっその事こと、カーネル生徒会長に気持ちを伝えちゃえばいいじゃないですか。」
「そ、それはダメだ!
もし嫌われてしまうと、立ち直れないかも知れない……!」
「じゃあ、このままでいるつもりなんですか?」
「それでは、私の気持ちが晴れない。
少しでも良い方向へ進展させたい。」
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