異世界遺跡巡り(改)

小狸日

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050魔術練習

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ブルネリ公爵が魔法の練習をしている魔導師2人を呼ぶ。

「何度か会っているな。こちらはピース医師。」

服従の魔法の確認をしてくれた、恰幅の良い優しい顔つきのピース医師と握手をする。

「名乗るのは初めてですね。ピースです。今回は、ありがとうございました。」
「そして、こちらはトリス錬成術師。」
「トリスです。治癒魔法は専門では有りませんが、解除魔法は必ずモノにしてみせます。」

眼鏡をかけた細身の几帳面そうな感じのトリス練成術師とも握手をする。
早速、現状を見せてもらう為、兵士の方に上半身を裸になってもらい首筋の動脈から魔力を流す事になった。
探索魔法を使って魔力の流れを確認する為、俺も兵士の体に手を添える。
鍛えた筋肉の弾力が気持ち良いと思ってしまったが、直ぐに気持ちを切り替える。

「拓殿、良いですか。始めます。」

ピース医師が解除魔法を開始する。
しかし闇の魔力で隠しきれず、光の魔力が流れているのが分ってしまう。
これだと、魔力を検知して心臓を潰してしまうだろう。
そして、血管に沿わせて魔力を流すにしても、もっと正確な操作が必要だ。
次にトリス練成術師の番。
やはり光の魔力を感知できてしまう。
どうやら、魔力が混じってしまっている様だ。
しかし、操作は正確で血管に沿わせて魔力を流す事が出来ている。
その事を2人に話すと、自分でも感じてはいたのだろう。
やはりという感じで聞いていた。

次に俺が実際に行ってみる。
光の魔力を細く紡いで闇で覆い血管に沿って少しづつ伸ばしていく。
心臓の中に届いた所で、治癒魔法を発動させた。
治癒と言っても怪我をしている訳ではないので、体の中からマッサージをしている様なものでしかない。
ピース医師とトリス練成術師は心臓の内部で治癒魔法が発動したのは分ったが、血管を通る魔力の流れは感知出来なかった。
次に光魔力だけで同じ事を行い、血管を通して魔力を供給する過程を理解してもらう。
ピース医師が少し考えて、自分の体に対して行って欲しいと言うので上着を脱いでもらう。
ぽっちゃりした感じだが、垂れている訳ではなく程よい肉の付き方・・・と横に反れた気持ちを元に戻して魔力を流してみる。
たが、自分の体内でも魔力の認識は出来ないみたいだ。
トリス練成術師にも試してみたが認識は出来なかった。
ここで魔力を感じられてしまったら、服従の魔法が反応してしまうだろう。
魔力操作を行う練習が必要と思うが、どうするのが良いのかは分らない。

『いつも行っている魔力操作の練習を教えてやれば良い。他人に教えるのも勉強になるじゃろう。』

とりあえず、グリムから魔法を教わってから毎日行っている魔力を循環させる練習を説明する。
先ず、自分の胸の前で手を合わせる。
次に自分の体の中にある魔力を感じとり、腕を通して体を循環させ続ける。
最後は、複数の魔力を混じわらない様にしながら同時に行う。

俺が教えられるのはこの程度で、後は自分達で練習方法を考えてもらうしかない。
説明だけだと分かりづらいと思い実際に実演してみる。
体内の魔力循環を感知する様に、俺の腕を掴んで魔力を感じてももらうよう指示すると
ブルネリ公爵とバラン将軍も確認させて欲しいと言ってきた。

光属性と闇属性の魔力を初めはゆっくり、そして徐々に早く体内で循環させると、4人揃って「おー」という変な歓声を上げていた。
量を抑えた2種類の属性の魔力だけで行ったのに、何故だ?
同じ事を皆に行ってもらった時、その理由が分かった。

ピース医師は光属性と闇属性の魔力量のバランスが悪く、闇の魔力を上手く扱えていない。
トリス練成術師は光属性と闇属性の魔力が混じってしまい、同時には上手く扱えていない。
ブルネリ公爵が風属性の魔力を使って同じ事を試してみると、思ったより上手く扱えているが魔力量を安定させることが出来ていない。
バラン将軍だけが問題なく闇属性の魔力を循環させる事が出来ていた。
先ずは魔力操作が出来るようになるのが先決という話になり、浩司にも手伝ってもらい練習を始めた。
ブルネリ公爵とバラン将軍も一緒に行っている。
そんな事をしている内に、日も傾いてきたので俺達はテントに戻る事にした。


「グリム、俺達が毎日行っている魔力操作練習って基本で良いんだよな。」
『もちろんじゃ、魔力操作は基本中の基本じゃよ。』
「それにしては、教えていてギャップが有ったけど。話して良かったのかな」
『それは問題ないじゃろう。しかし、解除魔法を使えるまで時間がかかりそうじゃな。』

「拓ちゃん、危険なのは、新しい知識による技術だよ。」

そう言って、浩司が俺の頭を撫でる。

「腹も空いたし、早く夕食を食べようぜ。」

ガラの言葉に各々の好きな料理の話しで盛り上がったが、テントに着いても何を作るか決まらず
結局、焼き肉になった。
食後はガラとレオも魔力操作の訓練を行う事になり、星空の下皆で並んで魔力循環をおこなった。
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