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改めて神殿に来ると、拓が話しかけた女性がやって来て平謝り。
「ピース神官とトリス神官の大切なお客様に対して失礼しました。」
「えっと、特に変な事は無かったように思えるのですが?」
女性の謝罪に拓が対応に困っていると
拓が来たら2人に取り次ぐ様に言われていたのにも関わらず、帰してしまったのが問題だったと説明を受けた。
「いつ来るのか決まってなく、顔も知らないのに、対応は難しいと思いますので。
それに、私は大層な人物ではありませんから気にしないでください。
それにしても、ピースさんとトリスさんって結構な立場の人なんですか?」
「いえ、少々治癒魔法が得意なだけです。では、書物庫へ行きましょうか。」
「拓殿とハック殿の入館処理を頼む。神殿長からは許可をもらっているから。」
トリス神官が女性に指示をだすと、拓とハックを書物庫へ案内する。
早速、医学書を見せてもらうと、ハックは拓から教わって書き留めていた紙と比べ始めた。
拓も教えたことが問題ないか一緒に確認していると、ピース神官とトリス神官がハックのメモ紙を読み始めた。
「拓殿は、どなたから医学について教わったのですか?」
「独学です。後は城の書物庫で本を読ませて頂きましたので。」
「・・・良く勉強をされているのですね。」
ピース神官とトリス神官に間違いない事を確認してもらうと、拓とハックは臓器の働きと症状についてまとめられた本を読むことに。
しかし、対処方法についての記述が書かれていないので聞いてみると
「一般的には応急処置を行い、後は治癒魔導士に治療を行ってもらいます。
手術という手段も有るみたいですが、この国で行っている話は聞きませんね。」
ファンタジー世界特有の理由が有った。
確かに、魔法で怪我の箇所も検診し、治療も出来るとなればこの程度の医学書で十分なのかもしれない。
ゲームの様なポーションは有るが、初級魔導士レベルの治療しか出来ない。
酷い怪我は治癒魔導士に依存している。
その代わり、病気の症状と薬についてはしっかりとまとめられ、逆に付け焼刃で対応できる様なものでは無かった。
「ピースさんとトリスさんは、こんな知識まで身に付けているのですか?」
「少しだけですね。未だに勉強中です。ちなみに病気に対して使える魔道具が有ります。」
ピース神官が本を開いて見せてくれた絵は、拓も持っている水晶の玉だった。
ただ、現在の技術では作り出す事は出来ず、絶対数が少ないため薬を使うのが一般的となる。
「この魔道具が有れば、大抵の病気を治す事が出来ます。
ただ、拓殿なら保有魔力が多いので、病気の心配は無いでしょう。」
保有魔力の話が分からず確認すると、保有魔力が多いと病気にはならないらしい。
とりあえず、拓が水晶の玉を持っていれば、病気対策は何とかなる。
水晶の玉を使って治療できない病気と薬について教えてもらい、症状などを含めてメモを取らせてもらった。
夕方になり、そろそろ帰ろうとした時、書物庫に女性が走り込んで来た。
「ピース神官、トリス神官、魔獣に襲われ大勢の怪我人が出ました。」
「ピース神官とトリス神官の大切なお客様に対して失礼しました。」
「えっと、特に変な事は無かったように思えるのですが?」
女性の謝罪に拓が対応に困っていると
拓が来たら2人に取り次ぐ様に言われていたのにも関わらず、帰してしまったのが問題だったと説明を受けた。
「いつ来るのか決まってなく、顔も知らないのに、対応は難しいと思いますので。
それに、私は大層な人物ではありませんから気にしないでください。
それにしても、ピースさんとトリスさんって結構な立場の人なんですか?」
「いえ、少々治癒魔法が得意なだけです。では、書物庫へ行きましょうか。」
「拓殿とハック殿の入館処理を頼む。神殿長からは許可をもらっているから。」
トリス神官が女性に指示をだすと、拓とハックを書物庫へ案内する。
早速、医学書を見せてもらうと、ハックは拓から教わって書き留めていた紙と比べ始めた。
拓も教えたことが問題ないか一緒に確認していると、ピース神官とトリス神官がハックのメモ紙を読み始めた。
「拓殿は、どなたから医学について教わったのですか?」
「独学です。後は城の書物庫で本を読ませて頂きましたので。」
「・・・良く勉強をされているのですね。」
ピース神官とトリス神官に間違いない事を確認してもらうと、拓とハックは臓器の働きと症状についてまとめられた本を読むことに。
しかし、対処方法についての記述が書かれていないので聞いてみると
「一般的には応急処置を行い、後は治癒魔導士に治療を行ってもらいます。
手術という手段も有るみたいですが、この国で行っている話は聞きませんね。」
ファンタジー世界特有の理由が有った。
確かに、魔法で怪我の箇所も検診し、治療も出来るとなればこの程度の医学書で十分なのかもしれない。
ゲームの様なポーションは有るが、初級魔導士レベルの治療しか出来ない。
酷い怪我は治癒魔導士に依存している。
その代わり、病気の症状と薬についてはしっかりとまとめられ、逆に付け焼刃で対応できる様なものでは無かった。
「ピースさんとトリスさんは、こんな知識まで身に付けているのですか?」
「少しだけですね。未だに勉強中です。ちなみに病気に対して使える魔道具が有ります。」
ピース神官が本を開いて見せてくれた絵は、拓も持っている水晶の玉だった。
ただ、現在の技術では作り出す事は出来ず、絶対数が少ないため薬を使うのが一般的となる。
「この魔道具が有れば、大抵の病気を治す事が出来ます。
ただ、拓殿なら保有魔力が多いので、病気の心配は無いでしょう。」
保有魔力の話が分からず確認すると、保有魔力が多いと病気にはならないらしい。
とりあえず、拓が水晶の玉を持っていれば、病気対策は何とかなる。
水晶の玉を使って治療できない病気と薬について教えてもらい、症状などを含めてメモを取らせてもらった。
夕方になり、そろそろ帰ろうとした時、書物庫に女性が走り込んで来た。
「ピース神官、トリス神官、魔獣に襲われ大勢の怪我人が出ました。」
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