異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
35 / 761

035アンデット

しおりを挟む
状況を確認すると、多少の怪我はしているが全員無事だったが馬が毒の攻撃を受けていた。
直ぐに毒抜きを行ったが、全力で走るのは厳しい。その上

「アンデットがスピードを上げて、こちらに向かってきています。」

『まずいぞ。浩司の強力な魔力に引き寄せられたのか。』

「我々が時間を稼ぎます。OZの皆さんはエデンの町にこの事をお伝え下さい。」

エチゴさんの言葉にダリウスさんとアルさんが頷いている。
しかし、OZのメンバーを見ると、その言葉を誰も受け入れて無い。

「グリム」

『当然、戦うぞ。』

全く、お人好しが。しかし、この大量のアンデットを火魔法で一気に倒す事はできない。
逆に火達磨のアンデットと戦う方が危険だ。どうすれば良い・・・

「アンデットには負けませんよ。俺に考えがあります。
 この先に広場があるみたいなので、その奥まで移動してください。」
「何を言っているのです。」
「広場におびき寄せて一気に片付けます。俺を30分間アンデットから守ってください。
 その間、俺は何も出来ませんのでエチゴさんには攻撃指揮をお願いします。」

街道に数体のアンデットが出て来たが、ダリウスさんの風魔法で隙を作り強行突破。
アンデットは見かけはゾンビだが、動きが早い。
切られた腕は、切り口から触手の様なモノが伸びて再結合していた。
そして、森の中から現れるアンデットに追われ広場の奥まで来ると、俺を除く6人が馬車から飛び降りた。

「我々は30分間、このラインを死守する。行くぞ。」

エチゴさんの掛け声と共に、アンデットとの戦いが始まった。

「グリム、補助を頼む。」

『任せるが良い。焦らず確実に行うんじゃ。お主なら出来る。』

「当然、無理矢理にでもやってやる。行くぞ。」

今の俺では、これだけのアンデット相手に浄化の魔法を掛け続けるのでは効率が悪すぎる。
それなら・・・


******(エチゴ)

30分、それで拓さんは何を行おうと言うのだ。
とにかく、アンデットをここより先には行かせない。

アンデットが広場に雪崩れ込んできた時、自分の目を疑った。
空中に、この広場全体を覆う光の輪が広がっていた。

「いったい、これは。」

後ろから膨大な魔力を感じる。まさか、これを拓さんが行っているのか。
先程の浩司さんの雷魔法といい、この拓さんの光魔法、いったい彼らは何者なんだ。
拓さんが何を行おうとしているのかは分からない。しかし、

「行けるぞ、30分だ。30分守り切るぞ。」

浄化は光魔法でも最上位。私には使えない。
倒しても倒しても復活して襲ってくるアンデット。
そんな中、空では光が流れるように動き何かを形作っていく。

もう何時間も戦っている感覚だ。
30分とは、これほどまでに長いものなのか。
アルが脇腹を切られ、駆けつけようとすると

「持ちこたえてみせます。アンデットが舐めんじゃねぇ。」

焦っていた。
ここで1人でも欠ければアンデットが一気に流れ込み、拓さんに襲い掛かる。
そうなれば、我々の敗北しかない。
アルは血まみれになりながらも、敵を押しのけていく。
抑えるのが限界になってくると、浩司さんが、強力な風魔法でアンデットを切り裂き勢いを削ぐ。
再び繋がり襲いかかってくるアンデット。
永遠と感じる時間、もう仲間を気にする余裕もなく目の前のアンデットと戦い続けていると、突然目の前に光が満ちた。


******(拓)

もどかしい気持ちを抑え、確実に出来る限り速く空に光の線を描く。
そして、最後の線を書き終えた。

「発動。浄化。」

空に描いたのは浄化の魔法陣。
魔力で直接、魔法陣を描く。グリムの知識と俺の魔力量が有って初めて出来る事だった。
自分の持つ魔力を魔法陣につぎ込むと、魔法陣から光が降り注ぎ、広場を覆った。
光の中で、アンデットから黒い霧が噴き出し細切れになりながら消え、元人間の体は砂となって崩れていく。

加減が分からず、可能な限りの魔力を注いだ。
俺の体は強力な魔法を使った反動で、麻痺状態だ。
どんなに魔力を保有していても、体が強力な魔法に耐えることが出来ない。
しかし、まだ倒れる訳にはいかない。
殆どのアンデットは光に覆われ消えたが、まだ残っている。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!

日向ぼっこ
ファンタジー
「異世界転生してみないか?」 見覚えのない部屋の中で神を自称する男は話を続ける。 神の暇つぶしに付き合う代わりに異世界チートしてみないか? ってことだよと。 特に悩むこともなくその話を受け入れたクロムは広大な草原の中で目を覚ます。 突如襲い掛かる魔物の群れに対してとっさに突き出した両手より光が輝き、この世界で生き抜くための力を自覚することとなる。 なんでもアリの世界として創造されたこの世界にて、様々な体験をすることとなる。 ・魔物に襲われている女の子との出会い ・勇者との出会い ・魔王との出会い ・他の転生者との出会い ・波長の合う仲間との出会い etc....... チート能力を駆使して異世界生活を楽しむ中、この世界の<異常性>に直面することとなる。 その時クロムは何を想い、何をするのか…… このお話は全てのキッカケとなった創造神の一言から始まることになる……

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...