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080ゴルゴ
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******(ゴルゴ)
簡単な依頼のはずだった。
冬が来る前に少し蓄えを増やそうとDランクの依頼を受けた。
街道沿いでタランキュラスを1体見つけた時は運が良いと思った。
町にも近く、鮮度の良い状態で肉を持って帰る事ができる。
群れから逸れて街道まで出てきてしまったのだろう。
この肉は美味く、高く売れる。
DランクのタランキュラスならCランクの俺達で十分対応できるはずだった。
「ゴルゴ、避けろ」
仲間に声でタランキュラスが1体だけで無いことを知った。
町へ向かう街道は4体が塞ぎ、森の中にも気配を感じる。
「街道に沿って逃げろ。魔法を使って牽制する事を忘れるな。」
逃げながら確認できたのは10体のタランキュラス
町の方へ逃げたくても、道は塞がれている絶望的だった。
誰かが犠牲になっても10体相手では時間稼ぎも出来ない。
手段もなく、ただ逃げ続けた。
前方に誰かが居る。
声を上げても動こうともしない。
OZじゃねえか。ガラめ何をやっていやがる。
Fランクのガキや獣人を連れて戦える相手で無いことくらい分るだろうが。
声を上げてもガキも逃げやしない。
ここで戦うしかないか。
俺達が振り返り武器を構えた瞬間、地面から突き出した土の槍がタランキュラスを貫いていた。
タランキュラスが吐く糸をシールドで防御し、その中をガラ達が走り抜けていく。
「残りはどうした」
周りを見渡すと、浩司が魔法で牽制している。
そして、残りを誘い出し一気に叩き潰した。
俺達とは実力が違い過ぎる。
「Fランクに助けられる程度の冒険者に何が返せる。」
拓の言葉に何も言い返す事ができなかった。
俺達は、そのままラグテルの町に戻る事にした。
誰も喋らず、ただ無言で歩き続けた。
ある日、森の中で誰かが魔獣と戦っている気配を感じ、その場に向かうと獣人のパーティがグリーンウルフと交戦中だった。
以前、俺がバカにしていた初心者達だ。
グリーンウルフが獣人を囲んでいる。
このままだと大怪我を負うだろう。運が悪ければ死人が出るかも知れない。
『借りは他の獣人に回せよ。』
あいつの言葉が頭をよぎる。ちくちょう。
俺達は助けに入り、誰も怪我をせずに討伐を完了した。
しかし、獣人達の俺達をみる目は冷たい。
獣人達から憎まれている。当然だ。
他に魔獣の気配は無い。俺達はその場を離れた。
あいつの言った勇気の意味が分り、黙り込む俺の背中を仲間が叩く。
「俺達のやってきた事を考えれば当然だよな。だが、借りを次に回すんだろ。」
その言葉に俺は頷いた。
その後も、俺達は獣人のパーティが危険な時は助けに入った。
しかし彼等の冷たい目が怖くなり、その場を離れる。
今まで俺は何をやってきたんだ。ちくちょう。
ある日、ギルド会館に入ると
「この間は、助けて頂きありがとうございました。」
この間、助けに入った獣人のパーティが俺達に礼を言ってきた。
「何を言ってんだよ。俺等は俺等が助けられた借りを返しているだけだ。
礼を言われる筋合いなんてねぇよ。」
嬉しいくせに、口から出たのは下らない言葉だった。
それでもとポーションを渡そうとするので
「いらねーよ”情けは人の為ならず”って言葉があんだよ。」
その後は、あいつに言われた事を喋っていた。
なんで俺はこんな言い方しかできねぇんだ。
「助けられと思ったら、次に回せ。分ったら、さっさと行けよ。」
最期まで、こんな調子だった。ちくちょう。
俺達も受ける依頼を確認しに行こうとしたとき、OZのメンバーが居るのを知った。
「なんだ糞ガキ。借りは次に回しているぞ。」
あいつが俺の事を見ていた。
俺が言っていた事を全て聞かれていたのか。笑いたきゃ笑え。ちくしょう。
「おっさん、俺の名前は糞ガキじゃない。拓だ。」
俺を笑おうともせず名乗った。この俺に対して
「俺はおっさんじゃねぇ、ゴルゴだ。覚えておけ、糞ガキの拓。」
また、余計な一言が出てくる。ちくしょう。
「ゴルゴのおっさんも怪我をしないように気をつけろよ。」
拓を見ると笑っていた。決して俺をバカにした笑いじゃない。ちくしょう。
それを見て、俺も笑っていた。ちくしょう。
ちくしょう、嬉しいじゃねえか。
******(拓)
ギルド会館に入ると、ゴルゴが獣人のパーティに何かを言っていた。
言葉使いは悪いが、嫌なオーラでは無い。
話を聞いていると、獣人のパーティに礼を言われて、どう対応して良いのか分からないみたいだ。
俺達に助けられた借りを次の人に返しているのか。
彼等がやってきたことは許される事では無いが、この先、獣人が受け入れてくれる事を願ってしまう。
しかし、露骨に照れ隠しだと分かるが、おっさんのツンデレに需要は無い。
暑っ苦しいし、鬱陶しい。
しかし、ここまでくると、笑いが込み上げてくる。
相手も気付いているみたいだし、その方が面白いので放置で良いのかな。
簡単な依頼のはずだった。
冬が来る前に少し蓄えを増やそうとDランクの依頼を受けた。
街道沿いでタランキュラスを1体見つけた時は運が良いと思った。
町にも近く、鮮度の良い状態で肉を持って帰る事ができる。
群れから逸れて街道まで出てきてしまったのだろう。
この肉は美味く、高く売れる。
DランクのタランキュラスならCランクの俺達で十分対応できるはずだった。
「ゴルゴ、避けろ」
仲間に声でタランキュラスが1体だけで無いことを知った。
町へ向かう街道は4体が塞ぎ、森の中にも気配を感じる。
「街道に沿って逃げろ。魔法を使って牽制する事を忘れるな。」
逃げながら確認できたのは10体のタランキュラス
町の方へ逃げたくても、道は塞がれている絶望的だった。
誰かが犠牲になっても10体相手では時間稼ぎも出来ない。
手段もなく、ただ逃げ続けた。
前方に誰かが居る。
声を上げても動こうともしない。
OZじゃねえか。ガラめ何をやっていやがる。
Fランクのガキや獣人を連れて戦える相手で無いことくらい分るだろうが。
声を上げてもガキも逃げやしない。
ここで戦うしかないか。
俺達が振り返り武器を構えた瞬間、地面から突き出した土の槍がタランキュラスを貫いていた。
タランキュラスが吐く糸をシールドで防御し、その中をガラ達が走り抜けていく。
「残りはどうした」
周りを見渡すと、浩司が魔法で牽制している。
そして、残りを誘い出し一気に叩き潰した。
俺達とは実力が違い過ぎる。
「Fランクに助けられる程度の冒険者に何が返せる。」
拓の言葉に何も言い返す事ができなかった。
俺達は、そのままラグテルの町に戻る事にした。
誰も喋らず、ただ無言で歩き続けた。
ある日、森の中で誰かが魔獣と戦っている気配を感じ、その場に向かうと獣人のパーティがグリーンウルフと交戦中だった。
以前、俺がバカにしていた初心者達だ。
グリーンウルフが獣人を囲んでいる。
このままだと大怪我を負うだろう。運が悪ければ死人が出るかも知れない。
『借りは他の獣人に回せよ。』
あいつの言葉が頭をよぎる。ちくちょう。
俺達は助けに入り、誰も怪我をせずに討伐を完了した。
しかし、獣人達の俺達をみる目は冷たい。
獣人達から憎まれている。当然だ。
他に魔獣の気配は無い。俺達はその場を離れた。
あいつの言った勇気の意味が分り、黙り込む俺の背中を仲間が叩く。
「俺達のやってきた事を考えれば当然だよな。だが、借りを次に回すんだろ。」
その言葉に俺は頷いた。
その後も、俺達は獣人のパーティが危険な時は助けに入った。
しかし彼等の冷たい目が怖くなり、その場を離れる。
今まで俺は何をやってきたんだ。ちくちょう。
ある日、ギルド会館に入ると
「この間は、助けて頂きありがとうございました。」
この間、助けに入った獣人のパーティが俺達に礼を言ってきた。
「何を言ってんだよ。俺等は俺等が助けられた借りを返しているだけだ。
礼を言われる筋合いなんてねぇよ。」
嬉しいくせに、口から出たのは下らない言葉だった。
それでもとポーションを渡そうとするので
「いらねーよ”情けは人の為ならず”って言葉があんだよ。」
その後は、あいつに言われた事を喋っていた。
なんで俺はこんな言い方しかできねぇんだ。
「助けられと思ったら、次に回せ。分ったら、さっさと行けよ。」
最期まで、こんな調子だった。ちくちょう。
俺達も受ける依頼を確認しに行こうとしたとき、OZのメンバーが居るのを知った。
「なんだ糞ガキ。借りは次に回しているぞ。」
あいつが俺の事を見ていた。
俺が言っていた事を全て聞かれていたのか。笑いたきゃ笑え。ちくしょう。
「おっさん、俺の名前は糞ガキじゃない。拓だ。」
俺を笑おうともせず名乗った。この俺に対して
「俺はおっさんじゃねぇ、ゴルゴだ。覚えておけ、糞ガキの拓。」
また、余計な一言が出てくる。ちくしょう。
「ゴルゴのおっさんも怪我をしないように気をつけろよ。」
拓を見ると笑っていた。決して俺をバカにした笑いじゃない。ちくしょう。
それを見て、俺も笑っていた。ちくしょう。
ちくしょう、嬉しいじゃねえか。
******(拓)
ギルド会館に入ると、ゴルゴが獣人のパーティに何かを言っていた。
言葉使いは悪いが、嫌なオーラでは無い。
話を聞いていると、獣人のパーティに礼を言われて、どう対応して良いのか分からないみたいだ。
俺達に助けられた借りを次の人に返しているのか。
彼等がやってきたことは許される事では無いが、この先、獣人が受け入れてくれる事を願ってしまう。
しかし、露骨に照れ隠しだと分かるが、おっさんのツンデレに需要は無い。
暑っ苦しいし、鬱陶しい。
しかし、ここまでくると、笑いが込み上げてくる。
相手も気付いているみたいだし、その方が面白いので放置で良いのかな。
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