異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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097廃材利用

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ブルネリ公爵は即決1週間後からサリナ姫の滞在可能な1ヶ月半の間、庭を町の人に公開する事にした。
元々、この庭は年に何度か町の人に解放しているそうで問題は無いらしい。
今回は寒いので温かい飲み物や食べ物の屋台を出すと言うので
ついでにグッツを売ってはどうかと、余り物で作ったオモチャを部屋からもってくる。
ガラスの中に魔石を埋め込んだブローチだ。
剣や楯、杖や本、数種類の花をモチーフにしている。
魔石が光るだけのオモチャだが、子供受けは良いと思う。

「もしかして、これも私の工房から出た廃材を使っているのですか。」

「そうです。トリスさんの工房の廃材の再利用です。
 これは凝りましたが、売り物はもっと簡単なデザインにして50個ほど用意しようかと。
 魔道具のオモチャとして銅貨2枚ですかね。」

日本円で2000円、子供のオモチャにしては高いと思うが一応、魔道具という事で。
それでも、この世界の魔道具の価値からすると安く設定している。

「安いと思うが、問題無いだろう。
 ただ、OZの皆さんは庭の公開中は顔を出すのは控えてもらいたい。」

服従の魔法を使う奴等が捕まっていないなら仕方がないか。
実際、この町に来てからこの館の外に出ていない。
働き詰だったから、ゆっくりさせてもらおう。
そんな会話の中、サリナ姫が花のブローチを光にかざして眺めていた。

「サリナお姉さん、花のブローチを気に入ったの。」
「えっ、ええ。凄く綺麗だと思って。」
「付けてみたら。似合うと思うよ。」

嬉しそうに付けて光らせると、淡いオレンジの光がガラスの花を輝かせる。
サリナ姫に、良く似合う。

「お~、似合ってる。せっかくだからプレゼントしますよ。」
「えっ、嬉しいけど止めておくわ。そんな高価な物を簡単にプレゼントするなんて言っては駄目よ。」
「それは廃材から俺が作った作品ですよ。
 それに、貴族って新しい物が好きそうだから、サリナお姉さんが付けたらマネをしたがるでしょ。
 そうしたら、もっと楽しい魔道具が作られるかもしれないし。
 ですので皆さんも、種類は少ないですが好きなのをどうぞ。」

ブルネリ公爵は杖、バラン将軍は剣、ピース医師は薬草の花、トリス錬成術師は本を選んた。

「盾しか有りませんが、セバスチャンも如何ですか。」
「私も良いのですか。ありがとうございます。」

皆が胸に着けて光らせる。男でも思った以上に良い感じだな。

「そうだ、サリナお姉さん。ドレス全体をを輝かせるのはどう?
 文字通り、光輝くサリナ姫が出来上がるよ。凄く目立って面白いと思う。」
「それは絶対に遠慮するわ。それにしても、こんなのを50個も作れるの?」
「簡単な形状にするから大丈夫。コアになる光る魔石も余っているし。
 問題は、高過ぎて子供が買ってくれなかった時の対応だよ。」

その時は諦めて、形状を作りなおして別の機会に売ることにしよう。
夜も更けて来て、今日の公開はお開きになった。


次の日からイルミネーション公開の準備が始まった。
トリス錬成術師の工房ではイルミネーション用の光の魔道具を作っている。
魔法陣が小さすぎて、5人全員で作っても1日100個が限界みたいだ。

『まぁ、そんなものじゃ。これで奴等も少しは腕が上がるじゃろう。』

俺も空いた時間で光の魔道具を追加で作り、浩司とガラはそのセッティング
レオとルドルフ料理長は屋台で出す料理の準備
サリナ姫とバラン将軍は屋台作りや警備の段取り
と、お祭りの前の準備で皆楽しそうに忙しく動いた。

いよいよ、公開当日。
既に庭の入り口には想像以上に人が集まっている。
入り口脇に作ったステージに光が当たり、ブルネリ公爵とサリナ姫が挨拶をしカウントダウンが始まった。

「「「……3、2、1、点火」」」

一斉に光が灯ると暫くの沈黙の後、人々から驚きの声、歓声が上がる。
新たに追加した光のトンネルを潜って庭に向かって人が進んで行く。
OZのメンバーやピース医師、トリス錬成術師は守衛所の屋上からその光景を見ている。

「上から見る景色も奇麗だな。一番の特等席かもしれないな。」

ガラの言う通りかもしれない。
ブルネリ公爵とサリナ姫が来た所で、イルミネーション公開の成功に紅茶で乾杯をした。

俺が準備した光るブローチは直ぐに完売した。
ただ、買ったのは子供ではなく大人ばかりだったらしい・・・
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