異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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231同化

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「拓様、私がこうして商人を続けていられるのもエチゴさんのおかげなんですよ。」

昔、呪いをかけられ全財産を奪われる所をエチゴさんが救ったらしい。

「あの時は、パウロさんの状態がおかしかったので。
 私の方こそ、商売の基礎を教えて頂けたから、店をやってくることが出来ました。
 それに、その経験が他で生かす事が出来ました。世の中、何が役に立つか分からないですね。」

相手に気付かれない様に呪いを発動させるには、高度な能力が必要と言われている。
また、この手の魔法についての詳細な文献はあまり無く、実例も少ない。
その様な状態で呪いに対応したエチゴさんは、やはり凄い人なんだろう。
他に使えそうな素材を購入し皆との待ち合わせ場所に向かうと、バラン将軍とオリバー隊長が一緒にいた。

「どうして、2人が一緒に居るんですか。」

「皆を食事に誘いたくてな。」

しかし俺達は、直ぐにマクニス王国を出て外でキャンプを行う予定だった。
さすがに、この人数で宿をとるのは面倒だ。

「泊まる場所なら、ボロいが騎士団寄宿舎に部屋を用意してある。今頃、食事の準備も出来ているはずだ。
 部下たちも楽しみにしている。是非とも寄って行ってくれ。」

そういう事なら厚意に甘えて、騎士団寄宿舎に泊めてもらうことにした。
寄宿舎は各部隊毎に分かれていて、それぞれ独立している。
扉を開けると、見知った兵士の方々が迎えてくれた。
一部、女性も居るが、正に筋肉の園。バラン将軍に誘ってもらって大正解だ。

用意してくれた料理は、レオの本をみて作ってくれた物だった。
大量に用意された酒は、バラン将軍とオリバー隊長からの差し入れらしい。
一応、明日からの旅を考えて飲んでいるみたいだが、盛り上がりが凄い。
騒ぎに疲れて外れて休んでいると、バラン将軍がやってきた。

「OZはナターシャに攻撃を受けたそうだな。」

俺は、ナターシャの攻撃の内容や、最後に逃げられた時の状況を説明した。

「拓殿は、気配を消すというのをどう考えている。」

「そうですね。全てを覆い隠すという感じですかね。自分が発する音も光も全てを。」

「なるほど。拓殿でもナターシャを見失ったと言う事は気配の消し方が違うのではないかと思う。
 全てを覆い隠すのではなく、周りに同化させるという感じだろうか。」

「同化ですか。」

「俺も理解できている訳では無いが、周囲に自分を溶け込ませるらしい。
 覆い隠した場合、拓殿が注意すれば異物が有ると分かるが、
 溶け込んだ場合、気配を感知しようとしても周囲の物と区別がつかなくなる。」

「確かに、探索で気配を感じても、区別がつかなければ意味が無いか。
 良いヒントをありがとうございます。」

ナターシャを捕まえることも出来ず、この程度のアドバイスしか出来なくて申し訳ないと言うが、考える視点を与えてくれた事は本当に助かる。
次の機会があれば、捕まえてやる。

その後は、他の兵士の人達も混ざって色々な話をしてくれた。
サリナ姫の事や、流行の食べ物や新しい店、食堂の女の子に告白して振られた話も有った。
楽しい時間の中、俺はいつの間にか眠ってしまった。
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