252 / 761
252新しい店
しおりを挟む
次の日、朝食を食べ終わると、セバスチャンに案内されてエチゴさんの新しい店に行ってみる。
「エチゴさん、良い場所じゃないですか。ブルネリ公爵領で、これだけ良い立地条件なんて考えられませんぜ。」
店を見てアルが興奮している。
確かに良い場所だ。メイン通り沿いで外に向かう多くの冒険者が店の前を通る。
「では、中に案内させてもらいます。」
先ずは売り場、未だ棚も何も無く広く感じるが、ここに色々と商品が並ぶと思うと楽しくなる。
「おっ、2階も有るのか。上がってみても良いですか。」
ガラがエチゴさんに断って、2階に上ってみると、1階と同じ広さが有った。
「思っていたより広いな。エチゴさん、ここで何を売る予定ですか?」
俺が尋ねると、少し考えて
「正直、当初の予定より店が広い。暫くは1階だけ使ってラグテルの町と同じ様な感じで行く予定です。
レオさんの料理本や、拓さんの調理器具も売らせてもらいます。」
2階が空いているのか。だとしたら、俺の小遣い稼ぎの提案をさせてもらおうかな。
「エチゴさん、ここからは商人と技術者として話をさせて貰いたいんですが
2階が空いているなら、準備が出来るまで俺のガラス細工を置かせてもらえませんか。」
「半年分の売り物を用意できるなら問題ありません。
無駄になるだけの場所ですので、こちらの取り分は2割でどうでしょう。
しかし、ブローチ等は売れませんよ。あれを売るとなると色々と問題になりますので。」
「ありがとうございます。
売り物はガラスの食器や、置物です。半年分なら用意出来ます。
サリーの家を建てた時のガラスが大量に余っていて使い道に困っていたんです。
幾つか用意しますので、それを見て判断してもらえますか。」
エチゴさんに了解をもらえたので、後でサンプルを見せる事になった。
そうなると、売り場のデザインも考えてみたいな。
部屋の寸法を測定して、後で浩司に相談させてもらおう。
店の奥は住居エリアで1階にキッチンとリビング、2階には2部屋あり6人が寝泊まり出来るようになっている。
ブルネリ公爵の屋敷に戻ると、さっそく部屋に籠りガラスで皿やグラス、置物を練成していく。
浩司は、俺のイメージを聞いて部屋の装飾、棚の配置等を考え始めた。
「拓、浩司、起きているか。」
いつの間にか深夜になり、ガラとレオが軽食を持って部屋にやって来た。
「やはり作っていたか。サンドイッチを用意したから一息ついたらどうだ。
それにしても、ずいぶんと作ったな。
熱中するのは分かるが、ほどほどにしておけよ」
レオはそう言うと、持って来てくれたサンドイッチを置いて完成した食器を見ていた。
このタイミングでの夜食は本当に嬉しい。
その後も頑張ってしまい、朝食ギリギリまで寝ていた。
後で聞いた話では、エチゴさんとアルも夜中遅くまで、店の事で色々と検討していて同じような状態だったらしい。
朝食が終わった所で、俺の考えている商品サンプルを見てもらう事にした。
ブルネリ公爵、セバスチャンの他に、食器がメインの為、ルドルフ料理長にも来てもらう。
部屋にはガラス製品が並べてある。
器やグラスの他に、箸置きや簡単な造形の置物、キャンドル型の魔道具を用意してみた。
「凄いな。一晩でこんなに作ったのか。このワイングラスなんて面白いな。」
アルが手に取ったのは柄が曲がったワイングラス。
「せっかくだから面白いのを作ってみた。
因みにそれは『酔っぱらいのワイングラス』だよ。
酒を飲んでいる人に、グラスをこっそり変えて出したら面白いと思わない。」
「・・・」
「拓殿、こちらのワイングラスには魔道具を仕込んであるのですか。」
ブルネリ公爵が見ているのは、光の魔法陣を描いた魔石を組みこみ、魔力を流すと光るワイングラス。
「『キラッと輝く君に乾杯ワイングラス』ですか。それは少し薄暗い所で使うとワインが光って綺麗ですよ。」
「・・・」
「なぁ、拓。これも売りに出すのか。」
ガラの手に取ったのは、髑髏の形をしたグラス。
「『サバトな夜に乾杯グラス』だね。個性のある商品が混じった方が楽しいと思うんだ。
目が光るのも作ってみたんだよ。凄いだろ?」
「・・・」
「小さいグラスも作ったのか。」
アルの大きな手で持つと、更に小さく見える。
「それは子供用。小さい方が使い易いからね。底に光の魔道具を埋め込んであるよ。」
アルが魔力を流すと、グラスが7色に光る。
「どう、子供が喜ぶと思わない。光が分かれるように、光の魔道具の間に仕切りを付けて指向性を持たせてあるんだ。
『子供もビックリ、レインボーグラス』大ウケ間違いなし。」
「・・・」
「エチゴさん、良い場所じゃないですか。ブルネリ公爵領で、これだけ良い立地条件なんて考えられませんぜ。」
店を見てアルが興奮している。
確かに良い場所だ。メイン通り沿いで外に向かう多くの冒険者が店の前を通る。
「では、中に案内させてもらいます。」
先ずは売り場、未だ棚も何も無く広く感じるが、ここに色々と商品が並ぶと思うと楽しくなる。
「おっ、2階も有るのか。上がってみても良いですか。」
ガラがエチゴさんに断って、2階に上ってみると、1階と同じ広さが有った。
「思っていたより広いな。エチゴさん、ここで何を売る予定ですか?」
俺が尋ねると、少し考えて
「正直、当初の予定より店が広い。暫くは1階だけ使ってラグテルの町と同じ様な感じで行く予定です。
レオさんの料理本や、拓さんの調理器具も売らせてもらいます。」
2階が空いているのか。だとしたら、俺の小遣い稼ぎの提案をさせてもらおうかな。
「エチゴさん、ここからは商人と技術者として話をさせて貰いたいんですが
2階が空いているなら、準備が出来るまで俺のガラス細工を置かせてもらえませんか。」
「半年分の売り物を用意できるなら問題ありません。
無駄になるだけの場所ですので、こちらの取り分は2割でどうでしょう。
しかし、ブローチ等は売れませんよ。あれを売るとなると色々と問題になりますので。」
「ありがとうございます。
売り物はガラスの食器や、置物です。半年分なら用意出来ます。
サリーの家を建てた時のガラスが大量に余っていて使い道に困っていたんです。
幾つか用意しますので、それを見て判断してもらえますか。」
エチゴさんに了解をもらえたので、後でサンプルを見せる事になった。
そうなると、売り場のデザインも考えてみたいな。
部屋の寸法を測定して、後で浩司に相談させてもらおう。
店の奥は住居エリアで1階にキッチンとリビング、2階には2部屋あり6人が寝泊まり出来るようになっている。
ブルネリ公爵の屋敷に戻ると、さっそく部屋に籠りガラスで皿やグラス、置物を練成していく。
浩司は、俺のイメージを聞いて部屋の装飾、棚の配置等を考え始めた。
「拓、浩司、起きているか。」
いつの間にか深夜になり、ガラとレオが軽食を持って部屋にやって来た。
「やはり作っていたか。サンドイッチを用意したから一息ついたらどうだ。
それにしても、ずいぶんと作ったな。
熱中するのは分かるが、ほどほどにしておけよ」
レオはそう言うと、持って来てくれたサンドイッチを置いて完成した食器を見ていた。
このタイミングでの夜食は本当に嬉しい。
その後も頑張ってしまい、朝食ギリギリまで寝ていた。
後で聞いた話では、エチゴさんとアルも夜中遅くまで、店の事で色々と検討していて同じような状態だったらしい。
朝食が終わった所で、俺の考えている商品サンプルを見てもらう事にした。
ブルネリ公爵、セバスチャンの他に、食器がメインの為、ルドルフ料理長にも来てもらう。
部屋にはガラス製品が並べてある。
器やグラスの他に、箸置きや簡単な造形の置物、キャンドル型の魔道具を用意してみた。
「凄いな。一晩でこんなに作ったのか。このワイングラスなんて面白いな。」
アルが手に取ったのは柄が曲がったワイングラス。
「せっかくだから面白いのを作ってみた。
因みにそれは『酔っぱらいのワイングラス』だよ。
酒を飲んでいる人に、グラスをこっそり変えて出したら面白いと思わない。」
「・・・」
「拓殿、こちらのワイングラスには魔道具を仕込んであるのですか。」
ブルネリ公爵が見ているのは、光の魔法陣を描いた魔石を組みこみ、魔力を流すと光るワイングラス。
「『キラッと輝く君に乾杯ワイングラス』ですか。それは少し薄暗い所で使うとワインが光って綺麗ですよ。」
「・・・」
「なぁ、拓。これも売りに出すのか。」
ガラの手に取ったのは、髑髏の形をしたグラス。
「『サバトな夜に乾杯グラス』だね。個性のある商品が混じった方が楽しいと思うんだ。
目が光るのも作ってみたんだよ。凄いだろ?」
「・・・」
「小さいグラスも作ったのか。」
アルの大きな手で持つと、更に小さく見える。
「それは子供用。小さい方が使い易いからね。底に光の魔道具を埋め込んであるよ。」
アルが魔力を流すと、グラスが7色に光る。
「どう、子供が喜ぶと思わない。光が分かれるように、光の魔道具の間に仕切りを付けて指向性を持たせてあるんだ。
『子供もビックリ、レインボーグラス』大ウケ間違いなし。」
「・・・」
26
あなたにおすすめの小説
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!
日向ぼっこ
ファンタジー
「異世界転生してみないか?」
見覚えのない部屋の中で神を自称する男は話を続ける。
神の暇つぶしに付き合う代わりに異世界チートしてみないか? ってことだよと。
特に悩むこともなくその話を受け入れたクロムは広大な草原の中で目を覚ます。
突如襲い掛かる魔物の群れに対してとっさに突き出した両手より光が輝き、この世界で生き抜くための力を自覚することとなる。
なんでもアリの世界として創造されたこの世界にて、様々な体験をすることとなる。
・魔物に襲われている女の子との出会い
・勇者との出会い
・魔王との出会い
・他の転生者との出会い
・波長の合う仲間との出会い etc.......
チート能力を駆使して異世界生活を楽しむ中、この世界の<異常性>に直面することとなる。
その時クロムは何を想い、何をするのか……
このお話は全てのキッカケとなった創造神の一言から始まることになる……
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる