異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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266治療

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「4人は服を脱いでベットに横になって下さい。」

「しかし、私達は・・・」

「俺は3人の生殺与奪の権利を持っています。ですから、この位の事は聞いてもらいます。
 ルーカスさんの分は有りませんが、ロダン侯爵のを俺が持っています。従ってもらえますよね。」

自分達の体調がどれだけ酷いのか分かっていて何を考えているんだ。
貴族として何か有るのかも知れないが、治療が先だ。
裸でベットに横になった所で、ロダン侯爵の額に手を当て、腹に水晶の玉を当てる。

『何じゃこれは。酷いと分かっていたが、ここまでとは。』

グリムが驚くのも分かる。
普通の人なら魔力の流れを感じる事が出来るのに、ロダン侯爵のはバラバラに途切れている。
こんな状態なら普通は動くどころか話す事も出来ないだろうに。

「かなりキツイと思いますが、我慢して下さい。」

強制的に強い魔力を流しバラバラに途切れた魔力を繋いでいく。
ロダン侯爵の顔が苦痛に歪むが、声も出さず耐えている。
少しづつ魔力を繋ぎ流れが出来た所で、濁った気を水晶の玉に吸い出していく。
とりあえず、充分だろう。顔色も良くなっている。

トリス練成術師は紫檀病の病原菌を培養槽に採取すると、直ぐに部屋を出て行った。
その間に、ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの魔力を整えてしまう。しかし、この感覚は

「ピースさん、3人の事を詳しく調べてもらえませか。」

確認してもらうと、思った通り体内に毒が検出された。
毒を培養槽に採取し、ピース医師に渡すと、別の部屋でブルネリ公爵に今回の件についての詳細を説明してもらうことにした。


******(ブルネリ公爵)

ニックから連絡を受け取りロダン侯爵に会おうと試みたが、病に伏せり話せる状態では無いとの返事が帰ってくるだけだった。
今、ラグテルの町に居る息子以外にも、もう一人居たはずだが連絡の取りようがなかった。

戻って来た使者によると、民の状態が酷いと言うので、ロダン侯爵の領地について調べると、この3年間で領地の状況が一気に悪化していた。
他の貴族の領地の為、打つ手もなく困っていた所に、ニックから緊急の連絡が入った。
ギリス教のメンバーが誘拐で捉えられたと事、拓殿が囮になった事、とりあえず拓殿は無事と書かれていただけで、詳細については、後日送るとの事。
しかし、貴族が誘拐を行い、実行犯として捕まったとなると只では済まないだろう。私も只で済ます気も無い。

「セバスチャン、直ぐにロダン侯爵領に向かうぞ。直ぐに準備をしろ。」


ロダン侯爵領は聞いていた以上に酷い状態だった。
先に早馬で使者を出していたので、私が着くと直ぐにロダン侯爵の部下が屋敷まで案内をされた。
ロダン侯爵、息子のルーカス、彼等に絶対の忠誠を誓っている者たちは軟禁状態にあっていた。
その状態でも外部の情報は得ていたらしく、誘拐の話は既に入手していたみたいだ。
直ぐに

「この度の息子が行った事は理解しています。奴はロダン家から正式に絶縁しました。
 私はこの通り紫檀病に侵されています。この病は普通とは違うようで薬が効きません。
 虫の良い話だとは分かっていますが、この度の落ち度、これで仲裁して頂けないでしょうか。
 どうか、宜しくお願いします。」

渡されたのは「生殺与奪の権利」の用紙。
ロダン侯爵と、騎士として名高いモーゼス、ジークフリートの分だった。
自分達の命と引き換えに、民を守るか。
この領地を他の貴族に支配されれば、獣人達がどうなるか分かったものでは無い。
彼等の意志を踏みにじる事は出来ない。しかし・・・

「この権利は、実際に被害に有った我が友人に譲渡する。彼が決めた事は、私の意志として施行させてもらう。
 悪いが、直ぐにラグテルの町に行ってもらうぞ。」

同じく軟禁されていた側近の者を10名連れて、ラグテルの町にやって来た。
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