異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
302 / 761

302バラキエ侯爵

しおりを挟む
俺達がブルネリ公爵邸に着くとブルネリ公爵、サリナ姫、バラン将軍達だけでなく、
クロイツ伯爵に奥さんのロゼ夫人、息子のトーマス
ロダン侯爵に息子のルーカスさん、私兵のモーゼスさん、ジークフリートさんも迎えてくれた。
その中に初めて見る貴族の男が1人。
皆さんに挨拶を行い、最後にブルネリ公爵よりその男に紹介された。

「バラキエ侯爵、こちらは冒険者チームOZ。
 イルミネーションの設置で協力をしてもらい、毎年招待しています。」

「君等がOZか。確か獣人が入ったパーティと聞いていたがどうした。」

どうやら、俺達の事も調査済みの様だ。
対外的に目立っていないと思っていたが、チェック対象になっていたのか。

「初めまして、バラキエ侯爵。実はこちらの領地で店を開いているので、今回はそちらの方の手伝いに行っています。」

「そうだな、獣人の使い方としては丁度良いかも知れないな。
 私も、こちらの屋敷に暫く泊らせて貰う事になった。出来れば獣人は近づけないでもらおう。」

そう言って、1人屋敷の中に戻って行った。
OZだけでなく、ここに居る人全員がバラキエ侯爵の言葉に苛立っている。
しかし、彼のオーラは嫌がっているというか嫌悪感を抱いている様に感じるが何かが引っかかる。

「何でバラキエ侯爵が来たのかしら。せっかくのイルミネーションなのに、本当に御免なさい。」

サリナ姫が俺達に謝ってくる。
ピース医師とトリス練成術師は、それぞれの病院と工房で仕事を行っているそうだ。
こちらから接触しなければ問題ないらしいので明日の内輪のイルミネーション点灯式にはレオやアル達を呼んでも大丈夫みたいだ。
クロイツ伯爵、ロダン侯爵の時も、館に来られた時だけ顔を出したが、それ以外は話しかけてくる事も無いそうだ。
食事も自室で食べていて、俺達の前に顔を出す事は無かった。

ルドルフ料理長の夕食の〆は、クロイツ伯爵が用意したチョコレートだった。
腹一杯に食べた後は、ロダン侯爵領で造った光の魔道具を組み込んだ木工細工を見せてくれた。
今回の祭りの間に売り出す商品だ。
ブローチから置物の奇麗な工芸品で見ていて楽しくなる。
今回出す店の場所を伺うと、館の直ぐ側にあった。
俺達にプレゼントをしてくれると言ってくれるが、一番客を狙っているので断らせて頂いた。

「それは良いわね、なら私もお店で購入させて頂くわ。」

とサリナ姫が言うが、直ぐにバラン将軍に止められていた。
サリナ姫が出てきてしまっては、護衛を考えると周辺の店の邪魔になってしまう。

「エチゴ屋にも行かせてもらえないのよ。お忍びなら」

「駄目です。これだけの人混みの中では危険過ぎます。それに今回はバラキエ侯爵も居られますので。」

バラン将軍に完全に否定されていた。本当に残念そうなので、エチゴさんが

「夜で良ければ特別に店を開ける様に手配しますが。
 未だ、夜はイルミネーションの人混みは有りませんので如何ですか。」

と提案すると、バラン将軍も

「確かに、夜ならアークやクリーム、OZが居れば問題ないか。」

と了解してくれた。

「では、今夜はどうですか。ロダン侯爵もクロイツ伯爵も見に行かれますよね。
 せっかくだから、ピース医師とトリス練成術師にも声を掛けましょう。
 カイやレムも店に居るんでしょ。せっかくだから早く会いたいし。」

サリナ姫が喜ぶが、流石に今夜は無いだろう。
しかしエチゴさんは店の方に聞いてみると言うので、俺と浩司が店の方へ確認しに行くと気持ちよく引き受けてくれた。
浩司がブルネリ公爵に了解の話をしに戻り、30分位して馬車が到着した
開いた扉から1番初めにバラキエ侯爵が降りてきた。

「皆が外出すると言うので、私も同行させてもらった。」

出迎えに待っていた、カイやレム、ガラやレオを見下し、何も言わずに他の人達が降りるのを待っていた。

「カイ、レム、久しぶり。急に御免なさい。噂の売り場が見れる事になって直ぐに来ちゃった。」

バラキエ侯爵が咳をする。
サリナ姫の態度や言葉遣いや獣人に話しかけるのが気に入らないのか不機嫌そうにしている。
対応に困っているカイとレムにサリナ姫が促して2階へ上がった。
サリナ姫だけでなく、他の皆も売り場を見て驚いてくれた。バラキエ侯爵も例外では無かった。

「奇麗、こんな素敵な売り場は初めてみたわ。」

サリナ姫はレムに案内してもらい、商品を手にとって眺めている。
他の皆もガラスの食器を気に入ってくれたみたいだ。
クロイツ伯爵は家族で使う分を一式購入してくれた。
ピース医師とトリス練成術師も自分達の病院や工房で働いている人達にグラスを購入してくれていた。
ロダン侯爵も購入したそうだったが控えていた。領地の財政状態を考えているのだろうか。

「ロダン侯爵。来年の春からは、ここで陶器を売りに出させて頂こうと考えています。
 部屋をもう少し明るくし、陶器をライトアップして展示させて頂きます。」

エチゴさんが、この後の売り場の説明を始めた。
それを聞いたロダン侯爵は喜び、エチゴさんに礼を言っていた。

アル達にブルネリ公爵邸に来るかと聞いてみたが、暫くは店を手伝うそうだ。
想像以上に忙しく、補充要員が来るまで手伝って欲しいと懇願されていた。
ただ、明日の内輪のイルミネーションの点灯式には仕事を早めに切り上げて参加出来るそうだ。

サリナ姫は飾りに置いておいたガラスの果物の置物が気に入ったみたいだが、商品で無いと聞いて残念がっていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!

日向ぼっこ
ファンタジー
「異世界転生してみないか?」 見覚えのない部屋の中で神を自称する男は話を続ける。 神の暇つぶしに付き合う代わりに異世界チートしてみないか? ってことだよと。 特に悩むこともなくその話を受け入れたクロムは広大な草原の中で目を覚ます。 突如襲い掛かる魔物の群れに対してとっさに突き出した両手より光が輝き、この世界で生き抜くための力を自覚することとなる。 なんでもアリの世界として創造されたこの世界にて、様々な体験をすることとなる。 ・魔物に襲われている女の子との出会い ・勇者との出会い ・魔王との出会い ・他の転生者との出会い ・波長の合う仲間との出会い etc....... チート能力を駆使して異世界生活を楽しむ中、この世界の<異常性>に直面することとなる。 その時クロムは何を想い、何をするのか…… このお話は全てのキッカケとなった創造神の一言から始まることになる……

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...