異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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324ハゲにする薬

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一時は焦ったが、全員怪我も無く無事だ。

「ありがとうございます。助かりました。正直、こんな地底は浩司さんと拓さんが居なければ来る事も出来ない場所ですね。」

「命拾いした。何時も助かる。ありがとうな。」

エチゴさん、ガラ、そしてレオ、アルも俺達に礼を言ってくるが

「拓ちゃんの興味に付き合って、怪我をしたんじゃ笑えないからな。」

浩司が余計な事を言う。
確かに廃坑を確認したい俺に皆が付き合ってくれたのは事実なんだが・・・

「皆、同意してここに来たんだから今更だ。
 足場が崩れたのは予想外だったが、怪我が無いだけでも凄い事だ。
 暗闇で時間の感覚が無いが、そろそろ飯にしないか。」

「レオの言う通りだ。俺達も廃坑を覗いてみたかったからな。
 とりあえず飯にしようぜ。腹が減った。」

アルはそう言うと、拡張バッグからテーブルを取り出してセットし、レオが料理を取り出す。
テーブルの上におにぎり、サラダに卵焼き、温かいスープが並んで行く。
俺と浩司で周りに光の魔道具を設置すると、ノンビリと食事が始まった。

「廃坑最深部に落ちたというのに、今の状態って違和感あるな。」

俺が呟きを聞いたエチゴさんに笑いながら

「こんな場所で食事をするなんて、普通なら考えられない事ですが
 拓さんと浩司さんが居るので安心していられます。
 OZに入ってから想像もつかない事ばかりで、慣れましたよ。」

と言われ、更にガラが

「エチゴさんの気持ち分かるな。ただ、この程度で驚いていたら、既に若ハゲだ。」

と失礼な事を言い始めた。無視だ無視。俺は常識人だ。

《まてよ、ハゲを治す薬が有るのなら、ハゲにする薬も作れるのではないか。
 毛根を潰してしまえば良いだけなら簡単そうだな。》

何故かガラが自分の頭を押さえて、俺の視線から頭を隠している。

「なぁ、拓。もしかしてハゲにする薬なんて考えてねぇだろうな。」

何でアルに俺の考えが分かったんだ。

「その顔、やっぱり考えていたのかよ。拓は周りの人の為にも少し常識を身に付けた方が良いぞ。」

他の人達も、頷いているんじゃない。
考えてみただけで、本当に作るわけが無いだろう。
しかし、このメンバーで一番鈍そうなアルにまで考えが読まれるなんて末期的だ。

『やはり、拓は錬成術を使った毒男にゃ。』

『確かに、拓は毒ばかり集めて毒消しは殆ど作ってないな。
 おまけに、毒コレクションまで作り始めて何を目指しているのやら。』

『しびれ薬にゃんて、20種類くらい持っていにゃいか。』

『いや、29種類有るぞ。おまけに毒と解毒薬の割合は9対1じゃ。
 それも、解毒薬はアルが作っておるしな。
 完全に毒を集めるのが趣味じゃな。』

アルは、グリムの指導の下、ポーション作りから始まり、今では傷薬、解毒剤等も作っている。

『人間と言うのは、集めると次は使いたくなると聞いたにゃ。拓の毒男覚醒も直ぐにゃ。』

グリムとヤマト・・・本当に止めて欲しい。時間が無くて解毒薬が作れていないだけだ。
光魔法で解毒は出来てしまうので、どうしても後回しになってしまう。
色々と集めているのは、毒の効果が少しづつ違うからだ。

早く食事を終わらせて、廃坑散策を始めよう。
探索魔法では建物らしきものは感知されず、天地見聞録とは関係ないみたいだがミスリルが発見できるかも知れない。
照らすのはエチゴさんとガラの光魔法に任せて、俺は土の魔力で地中探索を行いながら移動を始める。
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