異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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379暗殺者

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早く話を元に戻そう。

「屋敷には濁った気を放出させれば良いとして、地下の遺跡から撒く毒はどうしましょうか。」

ピース医師が、空気より軽い気体の毒を選んでくれた。
かなり酷い状態になるが、死ぬ事は無いそうだ。
俺は材料と生成方法をしっかりと書き留めておいた。

空から屋敷に忍び込むのは浩司とヤマトが、遺跡に毒を撒くのは俺とオリバー隊長が行う。
他のメンバーは誰も逃がさない様に屋敷を取り囲む。


次の日は朝から、貴族の屋敷から病人が続出したと言って、大騒ぎになった。
直ぐに、周辺は立ち入り禁止になり隔離された。
昨年、黒死病が流行ったばかりで、国の対応も早い。
そして1週間は許可が無い限り、外との出入りは禁止となった。
ブルネリ公爵とバラン将軍の働きで直ぐにピース医師を含めた医療チームが結成されると思ったが、ブルネリ公爵の息が掛かった医者は外されてしまった。
この事はブルネリ公爵も懸念していたが、無理を通す事も出来ずにいた。
しかし、医療チームが屋敷の中に入り患者の容態を調べ始めたが、全員が体調を崩して倒れてしまった。
直ぐに屋敷を囲む結界を強化し、更に広い範囲の住人に避難を促した。
国からの指示で、ピース医師を中心とした医療チームが結成された。
ブルネリ公爵と敵対している貴族から難色を示したが、現状としてこれ以上の適任者が居る訳も無く事態を収束させるためには彼等も同意するしかなかった。

ピース医師達は倒れた医者行った治療方法を確認し、体内の毒を培養槽に保管して一度外に出てきた。
倒れた医師も結界の中に留まってもらう。


「拓殿は何をされたのですか。
 濁った気はそれほど残っていないし、医師達から採取された毒は全く別物ですよね。」

ピース医師は毒の確認をすると言って、俺達の所にやって来るなり俺に問いただす。
何故、ピース医師は俺がやったと分かったのだろうか。

「医者が招集された所で、飲み物に遅行性の毒を混ぜました。
 屋敷に入ってから倒れれば、ピース医師が出るしか無いと思いまして。
 これが解毒剤です。効きが弱いので2週間は身動きが取れないと思います。」

俺から解毒剤を渡されたピース医師は諦めた様な表情で

「拓殿なら凄腕の暗殺者になれますよ。
 他に、企んでいる事が有るなら教えておいてもらえませんか。」

尋ねてくるが、考えていた事はこれだけだ。
その後、予定通りピース医師が地下から漏れ出している毒を発見して屋敷を捜索する口実が出来た。
屋敷も完全に取り囲みナターシャが生きているとしても逃げる事は出来ないだろう。
地下の遺跡への侵入口は既に直し、周りの土も有る程度埋めておいたので捜査してもばれる事は無い。

残っていた濁った気を水晶の玉に戻し、地下から漏れ出した毒の浄化が始まった。
国からは既に屋敷の地下を調べる許可を得て、屋敷の貴族からは容態が回復次第話を伺う事になっている。
貴族達の体内から濁った気は取らず、邪魔をされない様に屋敷の隅に寝かせてある。

俺達はというと、屋敷からナターシャが逃げ出さない様に見張りを行っていた。
濁った気が無くなった所で、バラン将軍達が屋敷を捜索したがナターシャを見つけられずにいた。
逃げ出した後かもしれないが、俺達は屋敷を見張っている。

ピース医師達が浄化を完了しそうになった時、地盤が崩れ屋敷が崩壊していく。
崩壊が治まるのを待って直ぐに救助が始まり、俺達も向かおうとすると

「何をしようとしているの。兵士の邪魔になるから行かない方が良い。」

俺と浩司の裾を引くアニスが居た。
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