異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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******(ガラ)

俺は何をしている。
他人の訓練より、自分を鍛える方が先だと言うのに。
何故、グリムは俺に冒険者の指導をさせる。

「ガラ殿、少し休んではどうです。」

剣を振っている俺に、ガゼルス将軍が話しかけてきた。

「どうもガラ殿は焦っているように見えるが、やはりブライという剣士の影響か。」

ブライ、確かに俺では手も足も出ない程強かった。しかし

「確かにブライという剣士は強かったですが、拓と浩司はあいつと互角に戦えていました。
 この間の遺跡探索でリオンの時は安全な手段をとることもできる。
 それに比べて、俺は・・・。」

「そうか、ガラ殿が意識していたのは拓殿と浩司殿だったか。
 ガラ殿は、ブライとあそこまで戦える拓殿が何故サポートをしているか考えたことが有るか。
 浩司殿にしても、あれだけの力を持っていながらパーティとして戦う理由を。」

拓がサポートをしている理由。浩司がパーティとして活動する理由
考えてみれば、拓と浩司の攻撃力なら1人でも十分に戦える。
初めからそうしてきたので、それが当たり前だと思っていた。

「考えた事もなかったみたいだな。
 もし、拓殿がガラ殿の程の剣術を持っていれば凄い達人になると思わないか。」

そんなのは当たり前だ。
拓の剣術、武術は平均より下だ。その分、魔法で補っているのだから。

「しかし、残念ながら拓殿にはそこまでの剣術の才能は無い。
 逆にガラ殿は、拓殿程の魔法技術を持っていない。
 あの2人が出した結論と、ガラ殿の出す結論が同じ方向だと良いな。」

それだけ言って、ガゼルス将軍はテントの方へと戻った。
拓と浩司が出した結論か・・・。


結局、答えが出る事も無く、訓練には参加出来ずに指導だけが続く。
今日は個人の剣術ではなく、パーティとしての動きに対して指導を行うことになった。
新人パーティなのだろうか、動きがメチャクチャだ。

「待て待て。何故、前衛が攻撃をしているタイミングで後衛がその魔法を放つ。
 その魔法だと前衛の攻撃の邪魔になるだろう。」

このまま訓練を進めても、パーティで行う意味が無い。

「それは、こいつの剣より俺の魔法の方が威力が高いから。」
「何だよそれ、今は俺の攻撃が通ってただろ。」
「そんなのたまたまだ。俺の方が実力が有るんだから、俺に合わせろよ。」
「前衛が居なきゃ、まともに魔法も打てない癖に。」
「何だと。」
「俺は後衛が居なくても戦えるけどな。」

喧嘩になる前に、他のメンバーが2人を止めに入る。
実力が有る方に他のメンバーが合わせる・・・パーティを組む意味。
そんなことすら考えていなかったとは、全く俺は情けないな。


「いい加減にしろ。」

俺は未だに口論をしている2人の頭に拳骨を落とした。

「お前達は何の為にパーティを組んでいる。
 パーティで各自の力を最大限に生かさないでどうする。
 前衛だけで、どれだけの魔獣と戦えると思っているんだ。」 

俺もレオと2人で冒険者をやっていた時、前衛だけのパーティに限界を感じていた。
拓と浩司が俺達と組むようになり、どれだけ戦いに幅が出来たか。

「後衛は、前衛が居ない状態で十分な魔法を放てるのか。
 それに、後ろに居れば全体の把握が出来るだろう。
 何故、的確に指示を出してパーティ全員の力を生かし効率的な戦いをしない。」

拓は全体の状況を把握し、サポートを行っている。
浩司が止めを刺すにしても、俺達が足止めを行い確実に無駄な魔力を使わないようにしている。
俺達は、この2人、いや他のメンバー全員の動きを感じて戦っていた。

「パーティは個人が強いだけでは意味が無い。
 パーティはパーティとして動くから意味が有る。
 個人が出来る事を把握し、それをどう組み立てるか。
 後で確認してやるから、先ずは全員で話し合って来い。」

「「「はい」」」

彼等が空き地の隅へと移動すると、次に指導を行うパーティが

「俺達も、後で指導してもらっても良いでしょうか。
 先に、話し合わせてください。」

もちろん、問題はない。
俺自身、気付かせて貰ったんだ。後で、彼等の話し合いの結果を試させてもらおう。
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