異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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馬車は騎士団の宿舎に向かい、オリバー隊長は城に戻り、
バラン将軍は立場上城に行く訳にはいかず個人のネットワークを使い
ガラ、ロウガ、ジークもAランク冒険者の立場を使い、
それぞれが、情報の収集を始めたが、現在バラン将軍が得ている情報と変わりない内容だった。
他にも色々と話が上がるが、噂の域を越えていない。
実際に調べてみてはいるが、只の噂でしか無かった。

「手掛かりが無くなりましたね。」
「これ以上は手が無いので、拓殿の要望通りに遺跡調査の許可を取っておいた。
 何か手掛かりが得られれば良いが。」

情報が得られないのなら、こちらから動いてみるのも1つの手だろう。

「俺達の方も、拓の言う通りにしておいたからな。」

ガラの言葉に、ロウガさん、ジークさんが頷いている。


遺跡調査への準備も整ったが、その前に

「騎士団の人達も精神的に疲れが溜まっているみたいなので、プレゼントを渡したいのですが。」

死刑場への襲撃に戦争・・・
騎士団もずっと気を張っているので、息抜きに丁度良いだろう。

騎士団の人達座っている席に俺達の用意した紅茶とパンケーキが配られる。
パンケーキにたっぷりと掛かっているのは、王の木の実から取った蜜。
騎士団の人達からのプレゼントのお返しだ。
食堂はあっという間に上品な香りに満たされた。

「皆さんからプレゼントされた王の木が見事に実を付けました。
 せっかくですので、王の木の実の蜜を味わって日頃の疲れを癒してください。」

俺の話が終わると、歓声と共に皆がケーキを食べ始めた。
何時もと違い、黙ってじっくりと。
これだけの大人数が食べているのに、話声が一切無い。

「「「ありがとうございました。」」」

代わりに最後に全員からのこの言葉で〆られた。
少しは気分転換になったみたいだ。
兵士達がジレット王国やナターシャ以外の話しで盛り上がっていた。


******(兵士)

「信じられるか、あの王の実だぞ。美味かったな。」
「それに、あの香。すげー上品だったよな。」
「お前に上品な香りなんて分かるのかよ。」
「何言っているんだよ。誰にだってあれは分かるだろう。」
「確かに、別格だったからな。」

その日は、ずっとOZから配られた王の木の蜜の話で盛り上がっていた。
俺達は木や魔道結晶をプレゼントさせてもらったが、あんな凄いものを食べる事ができるとは誰も思ってもいなかった。
貴族ですら滅多に食べれないのに、あれだけたっぷりと蜜をかけたパンケーキが食べれるとは・・・

騎士団なら、品を持って行動しろと常々言われているが
1滴も蜜を残さない様に、1人が皿を舐めると、殆どの男は同じ行動をしたのではないだろうか。
バラン将軍やオリバー大隊長が呆れて見ていたが、今回ばかりは何も言わずに受け入れてくれていた。

もう食べる機会なんて無いかもしれない。
正直、来年もOZがプレゼントをしてくれる事を期待しているのだが・・・
この騎士団に所属出来て本当に良かった。
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