異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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718砦の戦い5

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******(オリバー)

「今だ、この機会を逃すな。一気に叩き込め。」

倒れたヘビモスの目や吠える口の中を狙って強力な攻撃魔法が放たれた。
そして、私は顎の下から、シュミト公爵が潰れた目からそれぞれの剣を根元まで突き刺す。
ヘビモスは大きく叫ぶと痙攣して動きを止めた。

辺りを見渡してもバラク殿とゴルゴ殿の姿が無い。2人ともヘビモスの下敷きになっていた。
確認すると、意識を失っているだけで息はしている。
ヘビモスを動かすのは厳しく、周囲の土を掘り下げ2人を救出する。
2人は腕や足が変な方向に折れ曲がっていた。
ただ、ミスリルの防具のお陰で潰される事だけは防げていた。
ゴルゴ殿の場合は、拓殿の魔力に浸り更に強化されているから助かったのだろう。
そうでなければ、いかにミスリルの鎧と言えど潰されていた。

「我慢しろよ。」

ゴルゴ殿の口から呻き声が聞こえたが、私は折れた部分を無理やり真っすぐにするとポーションを飲ませる。
バルクの方もシュミト公爵によって治療をされていた。

「大丈夫か?」
「未だ生きていたんだな。お陰で助かった。」
「こちらこそ、助かった。お手柄だったな。」
「あいつ等に任されたからには、この位は当然だ。」
「未だ、行けるか?」
「当然だ。俺達はこのスタンビートを抑えるために来たんだからな。と言いたいが、少し休ませてくれ。直ぐに戦いに合流する。」

ゴルゴ殿は私と拳を合わせると、砦に向かった。
流石は拓殿が認めた冒険者だ。

「ヘビモスは倒したが、未だ魔獣が残っている。戦える者は討伐に向かえ。
 怪我をしたものは、一度引いて治療を受けろ。」

数は力だ。ヘビモスを倒したが未だ気を抜くには早い。
私は周囲に声を掛けながら状況を確認するため一度引くことにした。


ロダン侯爵に話を聞きながら砦の上から状況を確認すると、未だ魔獣の数が多く気を抜ける状態ではない。
しかし、負傷者も多いが状況を知った貴族の私兵、冒険者達も集まり攻撃に加わっている。
これには冒険者ギルド直接の依頼やギルド間の連絡による情報拡散の効果でも有った。
戦いに参加出来ない者は薬の輸送、治療の手伝いを行っている。
国を守るという願いの下・・・そこには人間も獣人も関係なかった。
誰もが自分が出来る事を行っている姿だけが有った。

「オリバー隊長。我々は必ず勝てる。」
「私もそう思います。必ず勝ちます。」

ロダン侯爵に力強く応え、各部隊へと指示を出す。


******

マクニス王国では戦いに出て行くもの居れば、危険が治まるまで安全な場所へ避難しようとする者も居た。
逃げ出す者の中には、貴族も居た。
但し面子のため馬車から紋章を外し、護衛の者達は冒険者の格好をしていた。
そして市民達を押しのける様に馬車を走らせる。

「私はこんな所で死んでいい人間ではない。
 邪魔な市民め。こんな時でなければ、蹴散らしてやるというのに。」

逃げ出す者の中には、4本指に城が襲われた時、ハイオーガになった敵を余計な一言で魔力暴走をさせた貴族も居た。
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