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嘘だろ!?
第74話
しおりを挟む「知っとるやろ?それくらい」
「…いや、何を?」
「ブラックホール」
知ってるけど、それがどうかしたのか?
テレビとかで見たことがある。
それか雑誌か。
だから、名前くらいは知ってる。
具体的にはよく知らんが。
「未来では、たくさんの人が亡くなったんや。ジャイアント・インパクト。そう呼ばれた日から」
「待て待て!ジャイアント…、なんて!?」
話の途中なんだが?
それがなんだ、って聞いてるんだ。
ブラックホールだよブラックホール。
聞き慣れなすぎて若干パニクってるんだ。
ちゃんと処理しろよ。
「ごめんごめん。でも、何から伝えれば良いのかよくわかんないし」
軽いトーンで、冗談っぽくそう言ってくる。
何が言いたいのかわからなかった。
…ジャイアントインパクト?
なんの言語ですか、それは。
人が亡くなった…?
つーか、やっぱり「未来」って言ってるよな?
…どういうことだよ。
未来って。
「意味わからんのやけど」
「まあ、そうやろうね」
女は苦笑を浮かべながら、街の中を歩く。
それにつられて俺も歩いた。
すれ違う車のヘッドライトが、人混みの最中に揺めきながら。
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