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というわけで

第104話

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 大体俺らはそんなつもりで部活を立ち上げたわけじゃない。

 楽しく野球をやりたかっただけだ。

 目指すつもりもないことを目指すとか、そんなバカげたことはない。

 まだ東大合格を目指すって言った方が現実味がある。

 …いや、それはそれであんまり現実味がないが、ようは、それぐらい的外れなことをしようとしてるわけで。


 「まあまあ、やってみんことにはわからんし」

 「やらんでも結果は見えとる」

 「そうかなぁ」


 アイツのせいで、最近無駄に体力を使ってる気がする。

 家を見つけるとか言いながら全然見つけないし、人の話は聞こうとしないし。




 …それに、問題は山積みなんだ。

 まだアイツの超能力だって理解できてない。

 おまけにそれは「秘密」だとか言うから、周りには相談ができない。

 間違えて口を滑らそうもんなら、「どうなるかわかっとるよなぁ?」と脅してくるから、困ってるんだ。

 ネットで調べてもダメだった。

 あの「力」について、どこにもそんな情報は載ってなかった。

 まあ当たり前なんだけど、もしかしたらと思って。

 直接本人に聞いてもはぐらかされるばかりで、全然ダメだった。

 誰にも喋るなって言うんだったら、少しくらい教えろよ。

 そう文句言うと、狙いすましたようにプロレス技をかけてくるから、めちゃくちゃタチが悪い…

 防御しようとしても瞬間移動してくるんだ。

 まじで勘弁なんだが

 
 
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