「完結」幸せにしてくれますか?

瑠渡

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嘘?

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イネス、私達の事、ご両親に話してくれた?

「あぁ、なかなか聞いてくれなくてさ」

「そう、私も一緒に行こうか?」

「いや、俺頑張るからさ。待ってて」

「うん」






「イネス~?どこにいるの?」


「ヤバい、隠れて!」

「えっ?なんで?」

「うるさいのが来たんだよ」

「あっ、イネス、こんな家の裏で何をしてるの?

叔父様とおば様が呼んでるわよ。

そろそろ私達の事、婚約の事話そうって」

(えっ?)

「そんな話無かったじゃないか!」

「だからぁ、早くしないと変な女が出てきそうだからって。ふふっ」

「家に行くぞ!」

「待って、そんな痛く掴まないでよ。ふふっイネスったら」


バタバタバタッ


(嘘よ、何かの間違いね。
だめ、信じなきゃ。イネスを信じて御両親に認めてもらえるまで待ってなきゃ)


「私の家がもっと爵位が高ければ良かったのかな?」

うぅぅ。










サリーちゃん、このドレスには薔薇の刺繍をして欲しいの。

「はい!素敵なドレスなりそうですね」


「これね、ドレスデン侯爵家の婚約者に送られるらしいわ」

「えっ?ドレスデン?」

「そう。婚約が決まったらしいの。
今日侯爵家の嫡男さんが衣装の採寸に来るらしいわ。
そろそろ見えるかしら?
サリーちゃんが家にナイショででも来てくれて、ホントに助かるわ。
仕上がりがとても綺麗だから、お給金弾むわねっ!」

「……………ありがとうございます」



「あっ、来たわ!ようこそ~。

お待ちしておりました。どうぞー」





私は咄嗟に隠れた



「まぁ、綺麗な色のウェディングドレスだわ。
イネス、見て!とても素敵!」


「あぁ、そうだね。」

「じゃあ、イネス坊っちゃんの採寸をしましょうね」

「よろしくお願いします」

「お二人とも、美男美女でお似合いね」

「ふふっ、ありがとうございます」

「ミサリー、外で待ってろよ!」

「何よ!いいじゃない。もうイネスの見慣れてるわよ!」

「うるさいっ」

「はい、はい。」

「もう、仲良しねぇ」

「うるさくてすみません」







「はい、じゃあ、ドレスと同じ色で作っておきますね。急がないとね」


「「よろしくお願いします」」







あらっ、サリーちゃんは?





はぁ、はぁ。

騙されてた。

イネスに騙されてた。


ううっ、悔しい。




あんな男でも、私が愛して。

悔しい。

昨日、私のお腹に赤ちゃんがいることかわかった。

この町にいたら侯爵家に見つかったら……私の赤ちゃんが……

逃げなきゃ。イネスから何処でもいいから。







「さようなら、嘘つきなイネス」



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