いつか会えることを願って

瑠渡

文字の大きさ
上 下
8 / 52

8

しおりを挟む
しばらく過ぎたころ


「うっ」私はすごい吐き気、身体の不調が襲い、妊娠していることがわかりました。

ベルナルド様は「そうか」の一言でした。


そして、私が悪阻で苦しんでいる時。


側妃が決まったと連絡がありました。

わかっていたことでしたが、とても辛いことでした。

もちろん、悪阻で苦しんでいる時から、ベルナルド様は部屋に来ることはありませんでした。

やっと苦しみがなくなり落ち着いた頃、花でも愛でろうと庭園を歩いていたら、楽しそうな話し声が聞こえたので振り向いたら、ベルナルド様と綺麗な令嬢が寄り添いながら楽しく歩いているのが見えた。
ほんとに、幸せそうな。
あぁ、この方が愛されている側妃に入られた方なのだとわかりました。

ベルナルド様がこちらを向きそうになりましたので、私は慌てて歩きました。
涙が出ていたから見られたくはありませんでした。


そんな私の後ろ姿を、ベルナルド様が見ていたことは、私は知るよしもありません。


そして、それからも、子どもが産まれる産み月になっても、ベルナルド様が来ることはありませんでした。
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ありがとう工場

児童書・童話 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

美しくない私は家族に下女扱いされています。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:394

その躰は甘酸っぱいだけじゃない

BL / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:11

きっとそれだけが私たちの答えだと思うのです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

執事様に恋しましたっ!!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

【完結】愛してくれるなら地獄まで

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:880pt お気に入り:45

処理中です...