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1章
01 「状況把握、そして…」
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「行――は―らぬ」
誰かの声ががした。
翔也でも、桜でもない誰か…
あぁ、何か懐かしいような、温かな声だ。
どこで聞いただろう…
忘れてはいけない存在の声…そんな気がした。
「優太ー、手を伸ばせ――!」
闇が俺達を飲み込んでいる中、確かに声がした。誰もいないはずの場所から――
手を伸ばした。何かがそこにいるのだと確信した。
何かが触れた感触がしたのだ。
「(どうか…俺達を助けてくれ――)」
そう強く願い、何かを強く握った。すがりつく気持ちで……
俺では、どうすることも出来ない―そう感じると同時に意識を失った。
―――――――――――――――――――――――――
目を閉じていても、眩しいと認識できた。
意識を失っていたせいか、頭がぼんやりとする。
「ここは…?」
そう呟いた矢先に、すぐ返答は帰ってきた。
「我でも、それはわからぬ」
聞いたことのある声だ。
意識を失う前に俺を呼んだ声……
いや、それ以前に――?
声のする方向をみると、そこには、翔也と桜を抱えた巫女服を着た少女の姿が見えた。
「…我が見えておるのか?」
それはまるで、自分が幽霊などの認識出来ない存在だと言わんばかりの言い草だった。
「あぁ…」
今はそんな事はどうでもいい。知りたいのは――
「翔也と桜は無事なのか?」
「何が起こったんだ?」
「そして、君は誰だ?」
「(どこかで会ったことがあるか?なぜ名前を知っていた?)」
今は、この3つが最優先だ。最後の質問をしている余裕が無かった。すぐに返答がきた。
「最初の質問から順に答えてやる」
「2人は、無事ではない」
思わず絶句した―――が、すぐに何か続きがあることに気がついた。
「だが、死んではおらぬ」
そう言って続けた。
「次に何が起こったかは我にもわからぬ、ただ、闇に飲まれたとしかな……」
俺も闇に飲まれたとしか分からなかった。
そして最後に少女は名を告げた。
「我は優太のとこの神だ、名は咲和である」
少し自慢げに自己紹介をした傍らで、俺は驚愕していた。思わず口に出るほどに……
「――神様⁉︎」
ひと息つき、平常心に戻ったところで、またしても何が頭の中で感じた違和感。
「(……サヨリ?)」
やはり、どこか懐かしい感じがした。
最後に聞こうとした質問をしようとした刹那、2人の間に声が遮った―――
「お話のなか失礼♪」
イキイキとした声が、高らかに何も無い空間に響いた…
誰かの声ががした。
翔也でも、桜でもない誰か…
あぁ、何か懐かしいような、温かな声だ。
どこで聞いただろう…
忘れてはいけない存在の声…そんな気がした。
「優太ー、手を伸ばせ――!」
闇が俺達を飲み込んでいる中、確かに声がした。誰もいないはずの場所から――
手を伸ばした。何かがそこにいるのだと確信した。
何かが触れた感触がしたのだ。
「(どうか…俺達を助けてくれ――)」
そう強く願い、何かを強く握った。すがりつく気持ちで……
俺では、どうすることも出来ない―そう感じると同時に意識を失った。
―――――――――――――――――――――――――
目を閉じていても、眩しいと認識できた。
意識を失っていたせいか、頭がぼんやりとする。
「ここは…?」
そう呟いた矢先に、すぐ返答は帰ってきた。
「我でも、それはわからぬ」
聞いたことのある声だ。
意識を失う前に俺を呼んだ声……
いや、それ以前に――?
声のする方向をみると、そこには、翔也と桜を抱えた巫女服を着た少女の姿が見えた。
「…我が見えておるのか?」
それはまるで、自分が幽霊などの認識出来ない存在だと言わんばかりの言い草だった。
「あぁ…」
今はそんな事はどうでもいい。知りたいのは――
「翔也と桜は無事なのか?」
「何が起こったんだ?」
「そして、君は誰だ?」
「(どこかで会ったことがあるか?なぜ名前を知っていた?)」
今は、この3つが最優先だ。最後の質問をしている余裕が無かった。すぐに返答がきた。
「最初の質問から順に答えてやる」
「2人は、無事ではない」
思わず絶句した―――が、すぐに何か続きがあることに気がついた。
「だが、死んではおらぬ」
そう言って続けた。
「次に何が起こったかは我にもわからぬ、ただ、闇に飲まれたとしかな……」
俺も闇に飲まれたとしか分からなかった。
そして最後に少女は名を告げた。
「我は優太のとこの神だ、名は咲和である」
少し自慢げに自己紹介をした傍らで、俺は驚愕していた。思わず口に出るほどに……
「――神様⁉︎」
ひと息つき、平常心に戻ったところで、またしても何が頭の中で感じた違和感。
「(……サヨリ?)」
やはり、どこか懐かしい感じがした。
最後に聞こうとした質問をしようとした刹那、2人の間に声が遮った―――
「お話のなか失礼♪」
イキイキとした声が、高らかに何も無い空間に響いた…
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