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第四章
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「学校側が求めてるものがわかったかも」
翌日の昼休み。いつもの場所にてそんな声がこだまする。
その声を発したのはこの前のように茜さんではなく、ましてあかりさんや凛さんでもなく僕こと白峰空太だ。
「学校側が求めているものって、学校側が部活動に求めているもの?」
首を縦に振って肯定の意を示す。
「まじか、早いな。私全然わからなかったのに」
「私も」
あかりさん、凛さんが口々にそう言う。
茜さんも「私も全然わからない」なんて言いながら話に乗っかっていた。
「それで、理由のことなんだけど、話してもいい?」
三人が頷く。
その様子を確認した僕は言葉を紡ぐ。
「学校側が部活動に求めているものは実績なんだと思う」
「実績?」
「うん、実績」
「空太君はなんで実績が関係してるって思ったの?」
「まあ、理由はあるんだけど説明するよりも先にこれを見てほしいんだ」
言って、僕は昨日確認していた学校のホームページの【部活動の功績】の欄を表示したスマホの画面を三人に見せる。
この学校ではスマホは学校にいる間は使用してはいけないという校則があるが、今は昼休みで教師の目も少ないしこれくらいなら問題はないだろう。
「これって学校のホームページだよね?」
頷いて肯定の意を示す。
「私も調べてみたけど学校側が部活に求めてるものなんて書いてなかったぜ?」
あかりさんの言葉に凛さんが頷く。
「【部活動の功績】って書いてあるけどこの部分が関係してるの?」
茜さんが聞いてきたので僕は再度頷き、そのまま自分の考えを話し始める。
「昨日、学校側が部活に求めてるものを調べるってなってそれなら学校のホームページを見れば早いんじゃないかなって思ったんだ。ここまではまあみんなと同じかな。それでホームページの画面をスクロールしていってそしたらスクロールの最後がこの画面だった。それで一回はヒントも何もなかったって諦めたけど、なんで【部活動の功績】っていう欄をホームページの最後にしていたのか引っかかったんだ。だからその欄をしっかりと見てみたんだ。そしたらこの学校にあるほとんどの部活が何かしらの実績を残していることが分かったんだ」
「なるほど、それでそれで?」
「それで、僕は仮説を立てたんだ。もしかしたらこの学校は部活動に対して何かしらの功績を上げることを求めているんじゃないかって。だからこそ、生徒会長は僕達が示した部活動の目的は弱いって言うことでそのことを間接的に伝えたんじゃないかって」
昨日考え付いた仮説を全て言い切り、僕は三人へと目を向け
「どうかな?」
と確認する。
すると三人は
「確かに、その説はありそうだな」
「うん、私もその仮説は間違ってないと思う」
「私も私も」
と言った感じにそれぞれがそれぞれの反応を返してくる。
その反応を見て、僕は胸をなでおろすと同時に気を引き締める。大事なのはここからだ。
「それじゃあ、学校側が部活に求めてるものの目星もたったし、文芸部の目的も決めなきゃね」
「そのことなんだけど、昨日の内に文芸部の目的になりそうなものを探してきたんだ。今話してもいい?」
「もちろん!というか、そこまで調べてきてくれたの。ありがとう空太君!」
「いや、まあ……そんな……」
「いやいや、ほんと助かるぜ。ありがとな、空太!」
「まあ、それほどでも……」
茜さんとあかりさんの感謝の気持ちが直球過ぎて、なんだか恥ずかしくなってしまう。
凛さんも凛さんで「ほんとありがとう」なんて直球で伝えてくる始末だ。
僕は話を元の方向に戻す。
「それじゃあ部活動の目的になりそうなものを見せるね」
言って、僕はスマホを操作する。
検索アプリを使って、昨日調べた検索ワードを打ち込み昨日見つけたページを見つけた後その場所を指でタッチする。少しだけ待つと、目的のページが表示された。
「これなんだけど……」
画面に表示されたものを三人に見えるように見せると三人は、驚いたような顔になった後、やがて納得したような表情になった。
僕が今三人に見せたのはとある小説コンテストについてのホームページだ。小説コンテストとは言っても出版社が提示しているような優秀な成績を納めたもののデビュー化が約束されるようなものではない。あくまで、高校生向けの小説コンテストだ。
参加できるのは高校生だけであり、中学生や大学生、社会人などは参加できないらしい。部門は短編部門と長編部門の二つだけである。ホームページの説明によれば短編部門、長編部門のそれぞれに優秀賞・最優秀賞・審査員特別賞の三つの賞があり、最優秀賞と審査員特別賞の作品はちょっとした小説関連の雑誌に掲載されるというかなり大きなコンテストらしい。締切は来年の三月末で、結果は四月に発表されるらしい。
昨日、色々なホームページをチェックしていく中でこのホームページに行きつき、このコンテストでの賞獲得を目指すという目的ならば生徒会長や学校も部を申請することを許可してくれるのではないかと思い、このホームページを見せることにしたのだ。
「どうかな?」
おずおずと尋ねる。
正直この案に賛成してくれるかどうかは五分五分だ。なぜならこのコンテストに作品を提出するには誰かが小説を書かなければならないからだ。無論、僕も提案者として小説を書くつもりではあるが、可能であるならば全員で書きたいとは思う。
そんなことを考えていると茜さんが
「これって、誰かが小説書かなきゃいけないってことだよね?」
とスマホの画面を指さしながら聞いてくる。
すかさず、それに答える。
「うん、でも嫌なら無理に書かなくてもいいよ。僕は小説を書くつもりだし、一人だけ書けば別に問題ないし……」
「私やりたい!」
「⁉」
茜さんのその言葉に驚きを隠せない。
あかりさんと凛さんの方を見てみると僕と同じように驚いていた。
賛成してくれるか反対されるかでさえ五分五分だったのに茜さんが堂々と賛成したのだからこんな反応になってしまっても仕方ないだろう。
「いいの?」
思わず確認してしまう。
「うん、私も前に小説書いてたって話した時からなんとなく久しぶりに小説書きたいなって思ってたし」
「そう言うことなら……」
茜さんは問題ないだろう。何より、本人がすでに乗り気だ。
そうなったら問題はあかりさんと凛さんの二人が小説を書くかどうかだ。
僕と茜さんが書くのだから問題はない。だが、やはり小説を書くということならできれば全員で書きたい。
そんなふうに思考を巡らせているとあかりさんと凛さんは
「茜と空太が書くなら私も書く!」
「茜と空太君が書くなら私も書きたい!」
とそれぞれがそんな風な宣言をする。
そんな宣言に驚き、僕は思わず
「えっ⁈」
とそんな素っ頓狂な声を上げてしまう。
驚いたのは僕だけではなく茜さんものようで、「えっ」と小さな声を上げている。
「えっと、じゃあ、二人も小説を書くってことでいいの?」
「「うん」」
二人同時に、言う。
「でも、二人とも普段は小説読まないんだよね。大丈夫?」
「う~ん、確かに小説とかは読んでないけど、実際に小説を書いたことがある茜とたくさんの小説を読んできた空太君がいるし、教えてもらいながらなら書けるかなって」
「私も凛とほとんど同じ考え。教えてもらいながらなら書けるかって思ったんだ」
あかりさんと凛さんの言葉を聞くに、二人が小説を書く条件は茜さん、あるいは茜さんと僕の二人があかりさん達に小説の書き方を教えることらしい。
まあ、それくらいなら……と思いつつ返事をする。
「僕なら小説のことについていくらでも教えるけど、茜さんは良い?」
「うん、もちろん!」
僕の確認の意味も含んだ返事に茜さんは笑顔で返してくれた。
そうして、僕達が新しく立ち上げようとする文芸部の目的は小説コンテストで賞をとることに決まった。
翌日の昼休み。いつもの場所にてそんな声がこだまする。
その声を発したのはこの前のように茜さんではなく、ましてあかりさんや凛さんでもなく僕こと白峰空太だ。
「学校側が求めているものって、学校側が部活動に求めているもの?」
首を縦に振って肯定の意を示す。
「まじか、早いな。私全然わからなかったのに」
「私も」
あかりさん、凛さんが口々にそう言う。
茜さんも「私も全然わからない」なんて言いながら話に乗っかっていた。
「それで、理由のことなんだけど、話してもいい?」
三人が頷く。
その様子を確認した僕は言葉を紡ぐ。
「学校側が部活動に求めているものは実績なんだと思う」
「実績?」
「うん、実績」
「空太君はなんで実績が関係してるって思ったの?」
「まあ、理由はあるんだけど説明するよりも先にこれを見てほしいんだ」
言って、僕は昨日確認していた学校のホームページの【部活動の功績】の欄を表示したスマホの画面を三人に見せる。
この学校ではスマホは学校にいる間は使用してはいけないという校則があるが、今は昼休みで教師の目も少ないしこれくらいなら問題はないだろう。
「これって学校のホームページだよね?」
頷いて肯定の意を示す。
「私も調べてみたけど学校側が部活に求めてるものなんて書いてなかったぜ?」
あかりさんの言葉に凛さんが頷く。
「【部活動の功績】って書いてあるけどこの部分が関係してるの?」
茜さんが聞いてきたので僕は再度頷き、そのまま自分の考えを話し始める。
「昨日、学校側が部活に求めてるものを調べるってなってそれなら学校のホームページを見れば早いんじゃないかなって思ったんだ。ここまではまあみんなと同じかな。それでホームページの画面をスクロールしていってそしたらスクロールの最後がこの画面だった。それで一回はヒントも何もなかったって諦めたけど、なんで【部活動の功績】っていう欄をホームページの最後にしていたのか引っかかったんだ。だからその欄をしっかりと見てみたんだ。そしたらこの学校にあるほとんどの部活が何かしらの実績を残していることが分かったんだ」
「なるほど、それでそれで?」
「それで、僕は仮説を立てたんだ。もしかしたらこの学校は部活動に対して何かしらの功績を上げることを求めているんじゃないかって。だからこそ、生徒会長は僕達が示した部活動の目的は弱いって言うことでそのことを間接的に伝えたんじゃないかって」
昨日考え付いた仮説を全て言い切り、僕は三人へと目を向け
「どうかな?」
と確認する。
すると三人は
「確かに、その説はありそうだな」
「うん、私もその仮説は間違ってないと思う」
「私も私も」
と言った感じにそれぞれがそれぞれの反応を返してくる。
その反応を見て、僕は胸をなでおろすと同時に気を引き締める。大事なのはここからだ。
「それじゃあ、学校側が部活に求めてるものの目星もたったし、文芸部の目的も決めなきゃね」
「そのことなんだけど、昨日の内に文芸部の目的になりそうなものを探してきたんだ。今話してもいい?」
「もちろん!というか、そこまで調べてきてくれたの。ありがとう空太君!」
「いや、まあ……そんな……」
「いやいや、ほんと助かるぜ。ありがとな、空太!」
「まあ、それほどでも……」
茜さんとあかりさんの感謝の気持ちが直球過ぎて、なんだか恥ずかしくなってしまう。
凛さんも凛さんで「ほんとありがとう」なんて直球で伝えてくる始末だ。
僕は話を元の方向に戻す。
「それじゃあ部活動の目的になりそうなものを見せるね」
言って、僕はスマホを操作する。
検索アプリを使って、昨日調べた検索ワードを打ち込み昨日見つけたページを見つけた後その場所を指でタッチする。少しだけ待つと、目的のページが表示された。
「これなんだけど……」
画面に表示されたものを三人に見えるように見せると三人は、驚いたような顔になった後、やがて納得したような表情になった。
僕が今三人に見せたのはとある小説コンテストについてのホームページだ。小説コンテストとは言っても出版社が提示しているような優秀な成績を納めたもののデビュー化が約束されるようなものではない。あくまで、高校生向けの小説コンテストだ。
参加できるのは高校生だけであり、中学生や大学生、社会人などは参加できないらしい。部門は短編部門と長編部門の二つだけである。ホームページの説明によれば短編部門、長編部門のそれぞれに優秀賞・最優秀賞・審査員特別賞の三つの賞があり、最優秀賞と審査員特別賞の作品はちょっとした小説関連の雑誌に掲載されるというかなり大きなコンテストらしい。締切は来年の三月末で、結果は四月に発表されるらしい。
昨日、色々なホームページをチェックしていく中でこのホームページに行きつき、このコンテストでの賞獲得を目指すという目的ならば生徒会長や学校も部を申請することを許可してくれるのではないかと思い、このホームページを見せることにしたのだ。
「どうかな?」
おずおずと尋ねる。
正直この案に賛成してくれるかどうかは五分五分だ。なぜならこのコンテストに作品を提出するには誰かが小説を書かなければならないからだ。無論、僕も提案者として小説を書くつもりではあるが、可能であるならば全員で書きたいとは思う。
そんなことを考えていると茜さんが
「これって、誰かが小説書かなきゃいけないってことだよね?」
とスマホの画面を指さしながら聞いてくる。
すかさず、それに答える。
「うん、でも嫌なら無理に書かなくてもいいよ。僕は小説を書くつもりだし、一人だけ書けば別に問題ないし……」
「私やりたい!」
「⁉」
茜さんのその言葉に驚きを隠せない。
あかりさんと凛さんの方を見てみると僕と同じように驚いていた。
賛成してくれるか反対されるかでさえ五分五分だったのに茜さんが堂々と賛成したのだからこんな反応になってしまっても仕方ないだろう。
「いいの?」
思わず確認してしまう。
「うん、私も前に小説書いてたって話した時からなんとなく久しぶりに小説書きたいなって思ってたし」
「そう言うことなら……」
茜さんは問題ないだろう。何より、本人がすでに乗り気だ。
そうなったら問題はあかりさんと凛さんの二人が小説を書くかどうかだ。
僕と茜さんが書くのだから問題はない。だが、やはり小説を書くということならできれば全員で書きたい。
そんなふうに思考を巡らせているとあかりさんと凛さんは
「茜と空太が書くなら私も書く!」
「茜と空太君が書くなら私も書きたい!」
とそれぞれがそんな風な宣言をする。
そんな宣言に驚き、僕は思わず
「えっ⁈」
とそんな素っ頓狂な声を上げてしまう。
驚いたのは僕だけではなく茜さんものようで、「えっ」と小さな声を上げている。
「えっと、じゃあ、二人も小説を書くってことでいいの?」
「「うん」」
二人同時に、言う。
「でも、二人とも普段は小説読まないんだよね。大丈夫?」
「う~ん、確かに小説とかは読んでないけど、実際に小説を書いたことがある茜とたくさんの小説を読んできた空太君がいるし、教えてもらいながらなら書けるかなって」
「私も凛とほとんど同じ考え。教えてもらいながらなら書けるかって思ったんだ」
あかりさんと凛さんの言葉を聞くに、二人が小説を書く条件は茜さん、あるいは茜さんと僕の二人があかりさん達に小説の書き方を教えることらしい。
まあ、それくらいなら……と思いつつ返事をする。
「僕なら小説のことについていくらでも教えるけど、茜さんは良い?」
「うん、もちろん!」
僕の確認の意味も含んだ返事に茜さんは笑顔で返してくれた。
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