トライアングル

五嶋樒榴

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久利・再会

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約束の2時よりも少し早く約束のカフェに着き、俺はコーヒーを頼むと、スマホをチェックした。

出かける前にしほなにLINを送っていたので、しほなからスタンプの返事が来ていた。

コーヒーが運ばれてからしばらくして、茉莉花が笑顔で俺のテーブルに着いた。

「時間指定したのに遅れてごめんね」

2ヶ月ぶりの茉莉花。特に変わってはいなかった。
今は穏やかな感じだった。
流石にこのカフェで俺に詰問してはこないだろう。

「何にする?」

俺が尋ねると俺のコーヒーを見つめて、手に取ったメニューに目を落とした。

「ご注文はお決まりですか?」

茉莉花がメニューを閉じるとすぐに店員がオーダーを取りに来た。

「ココアで」

ああ、やっぱりと俺は思った。

「結局いつもと同じだね、あたし達」

にっこり笑う茉莉花。
怖いくらい穏やかな茉莉花。
浮気を疑い、俺を責め立てる茉莉花とは違う。
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