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一彦と戸灘がダブり、摂子は体の震えが止まらない。
「か、かず君!」
目の前にいるのは戸灘ではないと言い聞かせ、声を絞り出し摂子は逃げようとする。
「摂子!摂子!結婚しよう!俺、絶対摂子を幸せにするから!もう嫌なんだ!摂子を見る奴等の目が!摂子は俺のモンなのに!」
男子学生や、この家の男たちの摂子を見る目に一彦は嫌悪と焦りがある。
鷹雄がいるから、この家で摂子が他の男に乱暴されないとは思っているが、一番の脅威はその鷹雄だった。
「やめてッ!お願い!かず君!」
摂子は抵抗を試みるが、両手首をあっさりと片手で掴むほど一彦の手も大きくなっていた。
「摂子!お願いだからッ!」
一彦は、無理矢理摂子の唇を唇で塞ぎ、制服のスカートの中に手を入れた。下着を擦り下ろされ脱がされ、摂子は羞恥心と恐怖で動けなくなった。
「摂子、好きだ。好きだ!」
カチャカチャとベルトを外す音が響く。
摂子はもうダメだと抵抗するのを諦めた。
もう戸灘に穢された体。一彦に穢されても同じだと摂子は目を閉じた。
「摂子、おるか?」
摂子の部屋の襖の前から鷹雄の声が聞こえて、一彦の動きが止まった。
「摂子?一彦の靴もあったが?」
鷹雄はそう言うと、摂子の返事を聞かずに襖を開けた。
涙を流す摂子を組み敷く一彦を見て、鷹雄は目の前の光景に一気に頭に血が上る。
「何してんじゃ!一彦!」
恫喝する鷹雄は、そのまま一彦を摂子から引き離すと、一彦の顔を殴り馬乗りになった。
鷹雄が助けに入ってくれたが、鷹雄が一彦を殴っている姿を見て摂子は我に帰り鷹雄を止める。
「やめて!もう、やめて!かず君死んじゃう!鷹雄さん!やめてッ!」
摂子に止められ、鷹雄も冷静になる。
一彦はぐったりして、唇も切れて顔が赤く腫れていた。
「摂子!本当に何もされんかったかッ?突っ込まれんかったかッ?」
摂子の下着が畳の上に放り投げられ、一彦が下半身を出していたので鷹雄は心配する。
「本当に何もされてない!押さえつけられて直ぐに鷹雄さんが止めてくれたから!本当に何もされてないから!」
摂子がそう言って顔を両手で押さえて泣く。
一彦はヨロヨロと上半身を起こし、ズボンを履き直した。
「一彦。二度とこんな真似許さんからな。今回が最後だぞ。この家の敷居もまたがらせん!」
鷹雄の凄みのある恐ろしい顔に一彦は縮み上がるが、悔しそうに顔をしかめて逃げるように走り去った。
いつか一彦が暴走する日が来るのではと心配はしていたが、自分が食い止めることができて鷹雄はホッとした。
「怖かったろ?大丈夫か?」
鷹雄はしゃがみ込んで優しく尋ねる。
摂子は震えながらも笑顔で頷く。
「鷹雄さんが、助けてくれて嬉しかった。鷹雄さん、ありがとう」
摂子はそう言うと鷹雄の右肩に顔を当てた。
鷹雄は左手で優しく摂子の髪を撫でる。
乱れた栗色の美しい細い髪を、鷹雄は撫でながら胸が苦しくなった。
「か、かず君!」
目の前にいるのは戸灘ではないと言い聞かせ、声を絞り出し摂子は逃げようとする。
「摂子!摂子!結婚しよう!俺、絶対摂子を幸せにするから!もう嫌なんだ!摂子を見る奴等の目が!摂子は俺のモンなのに!」
男子学生や、この家の男たちの摂子を見る目に一彦は嫌悪と焦りがある。
鷹雄がいるから、この家で摂子が他の男に乱暴されないとは思っているが、一番の脅威はその鷹雄だった。
「やめてッ!お願い!かず君!」
摂子は抵抗を試みるが、両手首をあっさりと片手で掴むほど一彦の手も大きくなっていた。
「摂子!お願いだからッ!」
一彦は、無理矢理摂子の唇を唇で塞ぎ、制服のスカートの中に手を入れた。下着を擦り下ろされ脱がされ、摂子は羞恥心と恐怖で動けなくなった。
「摂子、好きだ。好きだ!」
カチャカチャとベルトを外す音が響く。
摂子はもうダメだと抵抗するのを諦めた。
もう戸灘に穢された体。一彦に穢されても同じだと摂子は目を閉じた。
「摂子、おるか?」
摂子の部屋の襖の前から鷹雄の声が聞こえて、一彦の動きが止まった。
「摂子?一彦の靴もあったが?」
鷹雄はそう言うと、摂子の返事を聞かずに襖を開けた。
涙を流す摂子を組み敷く一彦を見て、鷹雄は目の前の光景に一気に頭に血が上る。
「何してんじゃ!一彦!」
恫喝する鷹雄は、そのまま一彦を摂子から引き離すと、一彦の顔を殴り馬乗りになった。
鷹雄が助けに入ってくれたが、鷹雄が一彦を殴っている姿を見て摂子は我に帰り鷹雄を止める。
「やめて!もう、やめて!かず君死んじゃう!鷹雄さん!やめてッ!」
摂子に止められ、鷹雄も冷静になる。
一彦はぐったりして、唇も切れて顔が赤く腫れていた。
「摂子!本当に何もされんかったかッ?突っ込まれんかったかッ?」
摂子の下着が畳の上に放り投げられ、一彦が下半身を出していたので鷹雄は心配する。
「本当に何もされてない!押さえつけられて直ぐに鷹雄さんが止めてくれたから!本当に何もされてないから!」
摂子がそう言って顔を両手で押さえて泣く。
一彦はヨロヨロと上半身を起こし、ズボンを履き直した。
「一彦。二度とこんな真似許さんからな。今回が最後だぞ。この家の敷居もまたがらせん!」
鷹雄の凄みのある恐ろしい顔に一彦は縮み上がるが、悔しそうに顔をしかめて逃げるように走り去った。
いつか一彦が暴走する日が来るのではと心配はしていたが、自分が食い止めることができて鷹雄はホッとした。
「怖かったろ?大丈夫か?」
鷹雄はしゃがみ込んで優しく尋ねる。
摂子は震えながらも笑顔で頷く。
「鷹雄さんが、助けてくれて嬉しかった。鷹雄さん、ありがとう」
摂子はそう言うと鷹雄の右肩に顔を当てた。
鷹雄は左手で優しく摂子の髪を撫でる。
乱れた栗色の美しい細い髪を、鷹雄は撫でながら胸が苦しくなった。
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