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繋がる体と募る不安
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やっと週末になり、美紅は土日をどうやって過ごそうかと考えていた。
「こんにちは」
美紅がいる支店へ龍彦がやって来た。
「あ、亘理君!久しぶり!」
美紅は龍彦に声をかける。
「よ!頑張ってるか?」
龍彦も美紅に声を掛けた。
「どうしたの?こっちに来るなんて初めてじゃん」
「支店長と打ち合わせ。今、ここで扱ってるプロジェクトの営業担当俺なんだよ。これからもちょくちょく顔出すからよろしくな」
美紅はびっくりした。
今、この支店で扱っているプロジェクトはかなりの大きな規模の仕事で、それを龍彦が担当と聞いてまた躍進したんだと思った。
「千秋さんからも、亘理君が期待されてる話は聞いていたけど、本当に仕事が出来る男だったんだね」
揶揄いながら美紅が言うと龍彦はプッと笑う。
「なんだよ、俺の実力舐めてた?ま、西川さんみたいなエリートの旦那見てたら、それ以外は眼中にもなかったか」
「うん。正解!」
「あー!ひっでぇ。ま、仕方ないか」
あははと楽しそうに美紅と龍彦は笑う。
「亘理君!すまん待たせた。こっちで打ち合わせしよう」
電話を終えた支店長が龍彦に声をかける。
「じゃあ、またな」
龍彦が手を軽く振って支店長室に入って行った。
美紅も軽く手を振るとデスクに戻る。
「西川さん、亘理さんとすっごく仲が良いんですね!亘理さん、今では本社で若手1番人気ですよ!」
千佳子が龍彦に興味津々で美紅に食いついて来た。
支店の女子にも知られているんだ。と亘理の人気が分かる気がした。
「亘理君とは同期なんだ」
「友達がファンなんですけど、合コンに誘っても来てくれないし、なかなか手強いみたい」
千秋が結婚してからと言うもの、龍彦の人気は急上昇だった。
それは千秋が独身の時よりも上だった。
「でも彼女いるんじゃないかなぁ。私が結婚する前から付き合っていた彼女がいたはずだよ?」
「それがもう別れて今はいないみたいですよ。だからみんな必死みたい」
楽しそうに千佳子は言う。凄い情報網だと美紅は驚く。
「でも亘理さん、仕事が第一優先みたいですね。付き合ったら大変そう。私は絶対無理だなぁ仕事優先の人は」
「千佳子ちゃんの彼氏は?」
「んー。別の意味で大変かも」
千佳子の返答に美紅は笑う。
仕事が第一優先。
それは千秋もそうなので、それで付き合ったら大変と言うのは美紅は理解できなかったが、龍彦も早く幸せになれば良いなと同期として思った。
「こんにちは」
美紅がいる支店へ龍彦がやって来た。
「あ、亘理君!久しぶり!」
美紅は龍彦に声をかける。
「よ!頑張ってるか?」
龍彦も美紅に声を掛けた。
「どうしたの?こっちに来るなんて初めてじゃん」
「支店長と打ち合わせ。今、ここで扱ってるプロジェクトの営業担当俺なんだよ。これからもちょくちょく顔出すからよろしくな」
美紅はびっくりした。
今、この支店で扱っているプロジェクトはかなりの大きな規模の仕事で、それを龍彦が担当と聞いてまた躍進したんだと思った。
「千秋さんからも、亘理君が期待されてる話は聞いていたけど、本当に仕事が出来る男だったんだね」
揶揄いながら美紅が言うと龍彦はプッと笑う。
「なんだよ、俺の実力舐めてた?ま、西川さんみたいなエリートの旦那見てたら、それ以外は眼中にもなかったか」
「うん。正解!」
「あー!ひっでぇ。ま、仕方ないか」
あははと楽しそうに美紅と龍彦は笑う。
「亘理君!すまん待たせた。こっちで打ち合わせしよう」
電話を終えた支店長が龍彦に声をかける。
「じゃあ、またな」
龍彦が手を軽く振って支店長室に入って行った。
美紅も軽く手を振るとデスクに戻る。
「西川さん、亘理さんとすっごく仲が良いんですね!亘理さん、今では本社で若手1番人気ですよ!」
千佳子が龍彦に興味津々で美紅に食いついて来た。
支店の女子にも知られているんだ。と亘理の人気が分かる気がした。
「亘理君とは同期なんだ」
「友達がファンなんですけど、合コンに誘っても来てくれないし、なかなか手強いみたい」
千秋が結婚してからと言うもの、龍彦の人気は急上昇だった。
それは千秋が独身の時よりも上だった。
「でも彼女いるんじゃないかなぁ。私が結婚する前から付き合っていた彼女がいたはずだよ?」
「それがもう別れて今はいないみたいですよ。だからみんな必死みたい」
楽しそうに千佳子は言う。凄い情報網だと美紅は驚く。
「でも亘理さん、仕事が第一優先みたいですね。付き合ったら大変そう。私は絶対無理だなぁ仕事優先の人は」
「千佳子ちゃんの彼氏は?」
「んー。別の意味で大変かも」
千佳子の返答に美紅は笑う。
仕事が第一優先。
それは千秋もそうなので、それで付き合ったら大変と言うのは美紅は理解できなかったが、龍彦も早く幸せになれば良いなと同期として思った。
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