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その罪を許せるか許せないか
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龍彦は美紅のことを考えて悩んでいた。
本当に千秋と復縁して美紅が幸せになるのか疑問だった。
「なーに眉間に皺寄せちゃってんのよ。どうせ美紅ちゃんが気になって仕方ないんだろうけどさ」
分かってるんなら放っといてくれ。と龍彦は仏頂面で沙優を見る。
「でもさ、こんなに早く帰して良かったのかな。いくら週末だけとは言え」
心配そうにりほは言う。
「難しいよね。美紅ちゃんの旦那も改心してるんだろうけど、許せることと許せないことってあるからさ」
沙優も美紅が気になって仕方ない。
「沙優もりほもすっげー原田のこと気にしてくれてたんだ」
意外だと言う顔で龍彦は二人を見る。
「そりゃ気になるし心配だよ!美紅ちゃん、すっごく良い子だもん。計算とかじゃなくて気遣いもできてさ。あんたが連れて来た女の子の中で一番まともだわ」
呆れるように沙優は言う。
「うっせーな。小姑みてぇな事言わないでくださいー」
ムッとしながらも龍彦は言い返す。
「でも本当にそうだよね。美紅ちゃんすごく良い子だから、私も妹みたいに接しちゃってるし。だから尚更心配」
ため息をつきながらりほが言う。
「私もそうだよー。私も美紅ちゃんが妹ならめっちゃ可愛がるしッ!だから浮気旦那との復縁は反対!」
「私も!」
鼻息荒く沙優が言うとりほも同調する。龍彦は二人を睨む。
「沙優とりほがいくら原田を可愛がっても、夫婦の問題に俺たちは部外者なんだよ。この先を決めるのは原田なんだから」
龍彦の正論に沙優は不快感を示す。
「分かってるわよ!だけどさ、もう美紅ちゃんに苦しんで欲しくないのッ!結婚してたった半年で不倫とか、言っちゃ悪いけど、その旦那信用できないわッ!あんたの会社の先輩で、仕事ができようがなんだろうが、美紅ちゃんを悲しめる奴は私は大っ嫌いだ!」
沙優が美紅に肩入れして息巻くので、龍彦もヤレヤレと思い、そして口うるさい沙優とりほに気に入られる美紅は凄いと改めて思う。
気がつけば、美紅は女子にも好かれるタイプだったと思い出した。
「俺だって原田には幸せになってほしいさ。でもあいつが西川さんにまだ愛情が残ってるんなら、あいつがまだよりを戻したいって思うなら応援するしかねーじゃん」
龍彦が言うと、沙優はフッと笑う。
「なーんか美紅ちゃんには本当に寛大よねぇ、あんた」
意味深に沙優が言うと龍彦は顔を赤らめる。
「大事な仲間だし、仕事でも一番良い関係だったからだよッ!」
苦し紛れの龍彦に沙優とりほが笑う。
龍彦は、やり辛ぇ。と心の中で思った。
本当に千秋と復縁して美紅が幸せになるのか疑問だった。
「なーに眉間に皺寄せちゃってんのよ。どうせ美紅ちゃんが気になって仕方ないんだろうけどさ」
分かってるんなら放っといてくれ。と龍彦は仏頂面で沙優を見る。
「でもさ、こんなに早く帰して良かったのかな。いくら週末だけとは言え」
心配そうにりほは言う。
「難しいよね。美紅ちゃんの旦那も改心してるんだろうけど、許せることと許せないことってあるからさ」
沙優も美紅が気になって仕方ない。
「沙優もりほもすっげー原田のこと気にしてくれてたんだ」
意外だと言う顔で龍彦は二人を見る。
「そりゃ気になるし心配だよ!美紅ちゃん、すっごく良い子だもん。計算とかじゃなくて気遣いもできてさ。あんたが連れて来た女の子の中で一番まともだわ」
呆れるように沙優は言う。
「うっせーな。小姑みてぇな事言わないでくださいー」
ムッとしながらも龍彦は言い返す。
「でも本当にそうだよね。美紅ちゃんすごく良い子だから、私も妹みたいに接しちゃってるし。だから尚更心配」
ため息をつきながらりほが言う。
「私もそうだよー。私も美紅ちゃんが妹ならめっちゃ可愛がるしッ!だから浮気旦那との復縁は反対!」
「私も!」
鼻息荒く沙優が言うとりほも同調する。龍彦は二人を睨む。
「沙優とりほがいくら原田を可愛がっても、夫婦の問題に俺たちは部外者なんだよ。この先を決めるのは原田なんだから」
龍彦の正論に沙優は不快感を示す。
「分かってるわよ!だけどさ、もう美紅ちゃんに苦しんで欲しくないのッ!結婚してたった半年で不倫とか、言っちゃ悪いけど、その旦那信用できないわッ!あんたの会社の先輩で、仕事ができようがなんだろうが、美紅ちゃんを悲しめる奴は私は大っ嫌いだ!」
沙優が美紅に肩入れして息巻くので、龍彦もヤレヤレと思い、そして口うるさい沙優とりほに気に入られる美紅は凄いと改めて思う。
気がつけば、美紅は女子にも好かれるタイプだったと思い出した。
「俺だって原田には幸せになってほしいさ。でもあいつが西川さんにまだ愛情が残ってるんなら、あいつがまだよりを戻したいって思うなら応援するしかねーじゃん」
龍彦が言うと、沙優はフッと笑う。
「なーんか美紅ちゃんには本当に寛大よねぇ、あんた」
意味深に沙優が言うと龍彦は顔を赤らめる。
「大事な仲間だし、仕事でも一番良い関係だったからだよッ!」
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龍彦は、やり辛ぇ。と心の中で思った。
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