short story

五嶋樒榴

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一雫-ヒトシズク-

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もう直ぐ2020年を迎える師走。

吐く息も白く、凍えるほど寒い朝。

バスを待つ僕は、寒空の中、早く来てと念じた。

母親が買ってくれた手袋とマフラー。

いくら防寒しても朝の寒さは我慢できない。


「おはよう、修一君」


やっと来てくれた。もう少し遅かったら、バスの方が先に来てしまうところですよ。

僕より15cm背の高いあなたが、僕に声をかけてくれる。

横に並んで僕に毎朝、声をかけてくれる。

僕はこの時間のために、今、生きているって大袈裟だけど感じる。

あんなに凍えるほど寒かったのに、あなたが来てくれただけで暖かくなる。


「おはようございます。筒井さん」


今日も素敵だ。

筒井さんはとてもカッコ良い。

男らしい顔つきと逞しい体。

でも、笑顔は可愛くて。

僕の憧れで、恋しい人。
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