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膨よかな水
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真幸はボーっとしながらソファーに座っていた。
目の前のソファーの上では、裸の事務員の女と受付嬢が、真幸命令でお互いの口と指で刺激しあい痴態を繰り返している。喘ぎ声を漏らしながら貪りあう姿を、真幸はただ眺めているだけだった。
ドアがノックされて真幸はドアに顔を向ける。
「あー、何?」
ドアを開けて舎弟が1人入ってきた。
ソファーの上の2人の女の痴態に舎弟はギョッとする。
「あ、そ、そのッ!会長がお見えになると、電話が。頭に電話をしたが、出なかったと、言うので」
チラチラと事務員と受付嬢の行為を見ながら舎弟は言う。
「あ、そう。んー、分かったー」
「し、失礼します!」
舎弟が出て行くと、真幸はフッと笑う。
「……社長。もう、ご褒美下さい」
紅潮した顔で受付嬢が言う。
「今から会長来るんだよねー。お前たち、もう何度もイっちゃってるでしょ?また今度ね」
真幸はニッコリ笑うが、2人は不満顔だった。
2人を追い出すと真幸はため息をついた。
まさか、マジ勃たなくなるとはな。
女で勃たなくなったのに気がついたのは、疾風が退院して真幸のマンションに来た次の日だった。
いつものように事務員を部屋に呼び、しゃぶらせていたが一向に勃つ気配がない。
しかしその夜、疾風を思い浮かべると身体は反応する。
自分の中で怖いほど疾風で占められていることに恐怖すら感じた。
あー、ヤバいって。
疾風にしか性欲湧かないとかどんだけだよ。
そう思いながらも少しだけそんな自分も悪くないと思う真幸だった。
だが、相手は現役の刑事でもある。2人の関係が公になるのはまずい。
そしてなかなか会えないジレンマもあった。
真幸は会長の伊丹の着信に気がつかなかったスマホを手に取る。
今度はどんな説教をされるのかと思いながら伊丹を待った。
ドアの向こうが騒がしくなったので伊丹が来たのを察した。
「よう」
ドアが開くと伊丹が入ってきた。
「どーも。すみませんね、電話気が付かなくって」
真幸はそう言ってソファーから立ちデスクの椅子へ移る。伊丹は真幸が座っていた場所にドカリと腰を下ろした。
「どうせおねーちゃんといいことしてたんだろ」
女達の露で濡れたソファーを見ながら伊丹は言う。
「ま、そんなところで」
真幸はフッと笑う。
「珍しいですね、わざわざお越し下さるとは。また何かありました?」
痴態を繰り広げていた事務員が、ブランデーとグラスを運んできた。
伊丹はその事務員を捕まえると、自分の膝に座らせスカートの中に手を入れた。
「ヌルヌルじゃねーか。真幸に可愛がってもらってたか?」
事務員は首を振りながら、伊丹の指に悶える。
「昨日、親父からお前の話を聞かされてね。心配してたぜ」
伊丹の膝の上でよがりまくる事務員を見つめながら真幸は笑う。
「心配ご無用と言ってください。って、言っても無理か。俺、狙われまくってるようだし」
おちゃらけて真幸は言う。
「とりあえず、お前に用心棒つけさせることにした。元自衛隊にいた奴だ。あっちの腕も十分だしな」
伊丹は拳銃を撃つ真似をする。武闘派の用心棒ね、と真幸は思った。
事務員は、伊丹の指でイかされ、口を押さえて声を我慢する。
「こいつ可愛いな。俺にくれよ」
伊丹が笑いながら言う。
「俺が散々使ったので良ければ」
微笑む真幸に伊丹は笑う。
「可愛くねー言い方しやがって」
事務員は伊丹に解放されると部屋を出て行った。伊丹は事務員の露で濡れた指を舐めブランデーを口に含む。
「五島の兄貴とも話をしたんだが、親父ももう歳だ。いつかはお前が跡目を継ぐことになる。俺も五島の兄貴もお前に組を託すまでは死ねねぇ。ヤンチャもほどほどにしろよ」
「歳だと言いながら長生きするタイプですよね、あのお方は。どうやってもくたばりそうにない」
真幸の言葉に伊丹も同意してお互い笑う。
伊丹が煙草を咥えたので、真幸は火を点け自分も煙草を咥える。ライターで自分の分の火を点け深く煙を吸うと煙を燻らす。
「ガキじゃねぇんだから、ちったぁ大人しくしろよ」
「俺のせいじゃないしぃ。仕方ないじゃーん。毎日ゴタゴタしてるんだもーん。しっかりしてくださいよ、会長」
「ふざけやがって。まったく」
そう言いながらも笑う。結局は、伊丹も真幸に甘かった。
「とにかく奴、恵比寿は五島の兄貴を襲った鉄砲玉を始末もしてる。もちろんここだけの話な」
「それは、それは。そんな逸材、俺にくれるなんて、俺も相当ヤバいって事ですね」
伊丹は鼻で笑う。
「肝心のおめぇがわかってねぇけどな」
目の前のソファーの上では、裸の事務員の女と受付嬢が、真幸命令でお互いの口と指で刺激しあい痴態を繰り返している。喘ぎ声を漏らしながら貪りあう姿を、真幸はただ眺めているだけだった。
ドアがノックされて真幸はドアに顔を向ける。
「あー、何?」
ドアを開けて舎弟が1人入ってきた。
ソファーの上の2人の女の痴態に舎弟はギョッとする。
「あ、そ、そのッ!会長がお見えになると、電話が。頭に電話をしたが、出なかったと、言うので」
チラチラと事務員と受付嬢の行為を見ながら舎弟は言う。
「あ、そう。んー、分かったー」
「し、失礼します!」
舎弟が出て行くと、真幸はフッと笑う。
「……社長。もう、ご褒美下さい」
紅潮した顔で受付嬢が言う。
「今から会長来るんだよねー。お前たち、もう何度もイっちゃってるでしょ?また今度ね」
真幸はニッコリ笑うが、2人は不満顔だった。
2人を追い出すと真幸はため息をついた。
まさか、マジ勃たなくなるとはな。
女で勃たなくなったのに気がついたのは、疾風が退院して真幸のマンションに来た次の日だった。
いつものように事務員を部屋に呼び、しゃぶらせていたが一向に勃つ気配がない。
しかしその夜、疾風を思い浮かべると身体は反応する。
自分の中で怖いほど疾風で占められていることに恐怖すら感じた。
あー、ヤバいって。
疾風にしか性欲湧かないとかどんだけだよ。
そう思いながらも少しだけそんな自分も悪くないと思う真幸だった。
だが、相手は現役の刑事でもある。2人の関係が公になるのはまずい。
そしてなかなか会えないジレンマもあった。
真幸は会長の伊丹の着信に気がつかなかったスマホを手に取る。
今度はどんな説教をされるのかと思いながら伊丹を待った。
ドアの向こうが騒がしくなったので伊丹が来たのを察した。
「よう」
ドアが開くと伊丹が入ってきた。
「どーも。すみませんね、電話気が付かなくって」
真幸はそう言ってソファーから立ちデスクの椅子へ移る。伊丹は真幸が座っていた場所にドカリと腰を下ろした。
「どうせおねーちゃんといいことしてたんだろ」
女達の露で濡れたソファーを見ながら伊丹は言う。
「ま、そんなところで」
真幸はフッと笑う。
「珍しいですね、わざわざお越し下さるとは。また何かありました?」
痴態を繰り広げていた事務員が、ブランデーとグラスを運んできた。
伊丹はその事務員を捕まえると、自分の膝に座らせスカートの中に手を入れた。
「ヌルヌルじゃねーか。真幸に可愛がってもらってたか?」
事務員は首を振りながら、伊丹の指に悶える。
「昨日、親父からお前の話を聞かされてね。心配してたぜ」
伊丹の膝の上でよがりまくる事務員を見つめながら真幸は笑う。
「心配ご無用と言ってください。って、言っても無理か。俺、狙われまくってるようだし」
おちゃらけて真幸は言う。
「とりあえず、お前に用心棒つけさせることにした。元自衛隊にいた奴だ。あっちの腕も十分だしな」
伊丹は拳銃を撃つ真似をする。武闘派の用心棒ね、と真幸は思った。
事務員は、伊丹の指でイかされ、口を押さえて声を我慢する。
「こいつ可愛いな。俺にくれよ」
伊丹が笑いながら言う。
「俺が散々使ったので良ければ」
微笑む真幸に伊丹は笑う。
「可愛くねー言い方しやがって」
事務員は伊丹に解放されると部屋を出て行った。伊丹は事務員の露で濡れた指を舐めブランデーを口に含む。
「五島の兄貴とも話をしたんだが、親父ももう歳だ。いつかはお前が跡目を継ぐことになる。俺も五島の兄貴もお前に組を託すまでは死ねねぇ。ヤンチャもほどほどにしろよ」
「歳だと言いながら長生きするタイプですよね、あのお方は。どうやってもくたばりそうにない」
真幸の言葉に伊丹も同意してお互い笑う。
伊丹が煙草を咥えたので、真幸は火を点け自分も煙草を咥える。ライターで自分の分の火を点け深く煙を吸うと煙を燻らす。
「ガキじゃねぇんだから、ちったぁ大人しくしろよ」
「俺のせいじゃないしぃ。仕方ないじゃーん。毎日ゴタゴタしてるんだもーん。しっかりしてくださいよ、会長」
「ふざけやがって。まったく」
そう言いながらも笑う。結局は、伊丹も真幸に甘かった。
「とにかく奴、恵比寿は五島の兄貴を襲った鉄砲玉を始末もしてる。もちろんここだけの話な」
「それは、それは。そんな逸材、俺にくれるなんて、俺も相当ヤバいって事ですね」
伊丹は鼻で笑う。
「肝心のおめぇがわかってねぇけどな」
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