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40ずるい・旅行計画
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「ねぇねぇ」
すっかり目が覚めた諭が田辺の腕にしがみつく。
「なんですか?」
優しい顔で田辺は諭を見る。
「お母さんは良いけど、お父さんやお兄さんは?お兄さん、奥さんもいるでしょ?俺が行ったらみんな引くんじゃない?」
諭は不安で仕方ない。
「うちって絶対権力は大女将の祖母で、次が女将の母。んで兄嫁の若女将なんですけど、その3人を味方にできれば楽勝ですから。父親も兄も尻に敷かれてますからね」
にっこり笑う余裕の田辺に、諭は真っ青になる。
「おばあさんとお兄さんのお嫁さんに気に入られるって、めっちゃ大変じゃない?お母さんは凱さんの事で免疫あるかもだけどッ」
オロオロする諭に田辺はフッと笑う。
「大丈夫ですよ。諭先輩なら。俺が初めて家族に紹介したいと思った人なんだから」
田辺は諭の頬に手を当てて、親指で頬を撫でる。
ふと田辺がスマホを手に取った。
「家族LINEだ。なんだろ。なんで何件も来てたんだ」
田辺は画面を開く。
【蘭!私も早く生で見たい!待ち切れんから諭ちゃんの写真、もっと送れ!】
祖母からだった。
【蘭君!諭きゅん可愛いよぉ!ナニこの寝顔!あーん!早く会わせて!】
兄嫁からも来ている。
「あ、さっきの写真、間違えて家族LINEに送ったんだ。良かったですね、大女将と若女将にも気に入られて」
ニヤリと笑う田辺。
わざとだな!と諭は思った。
【あー、うん。お前はお前の道を行けば良いよ】
息子の恋人の写真にコメントしずらい父親の返事。
【蘭。元気そうだな。とりあえず、気をつけて帰ってこい】
やはりコメントしずらい兄からの返事。
「わー!どう見てもお父さんとお兄さん、無理矢理納得してるよねー!仕方ない感半端ないよねー!」
「これが田辺家の女帝達の圧です。諭先輩、気に入られて良かったですね」
にっこり笑う田辺だが、まんまとしてやられたと諭は思った。
すっかり目が覚めた諭が田辺の腕にしがみつく。
「なんですか?」
優しい顔で田辺は諭を見る。
「お母さんは良いけど、お父さんやお兄さんは?お兄さん、奥さんもいるでしょ?俺が行ったらみんな引くんじゃない?」
諭は不安で仕方ない。
「うちって絶対権力は大女将の祖母で、次が女将の母。んで兄嫁の若女将なんですけど、その3人を味方にできれば楽勝ですから。父親も兄も尻に敷かれてますからね」
にっこり笑う余裕の田辺に、諭は真っ青になる。
「おばあさんとお兄さんのお嫁さんに気に入られるって、めっちゃ大変じゃない?お母さんは凱さんの事で免疫あるかもだけどッ」
オロオロする諭に田辺はフッと笑う。
「大丈夫ですよ。諭先輩なら。俺が初めて家族に紹介したいと思った人なんだから」
田辺は諭の頬に手を当てて、親指で頬を撫でる。
ふと田辺がスマホを手に取った。
「家族LINEだ。なんだろ。なんで何件も来てたんだ」
田辺は画面を開く。
【蘭!私も早く生で見たい!待ち切れんから諭ちゃんの写真、もっと送れ!】
祖母からだった。
【蘭君!諭きゅん可愛いよぉ!ナニこの寝顔!あーん!早く会わせて!】
兄嫁からも来ている。
「あ、さっきの写真、間違えて家族LINEに送ったんだ。良かったですね、大女将と若女将にも気に入られて」
ニヤリと笑う田辺。
わざとだな!と諭は思った。
【あー、うん。お前はお前の道を行けば良いよ】
息子の恋人の写真にコメントしずらい父親の返事。
【蘭。元気そうだな。とりあえず、気をつけて帰ってこい】
やはりコメントしずらい兄からの返事。
「わー!どう見てもお父さんとお兄さん、無理矢理納得してるよねー!仕方ない感半端ないよねー!」
「これが田辺家の女帝達の圧です。諭先輩、気に入られて良かったですね」
にっこり笑う田辺だが、まんまとしてやられたと諭は思った。
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