田辺君はずるいから

43ずるい・諭がタチ

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ベッドの中で裸の田辺と諭。諭は田辺を見てモジモジする。

「ん？どうしました？」

「あ、あのねッ！俺も、その、一度ぐらい、逆になってみたいなって」

「逆？」

何を意味不明な分からねぇ事を言ってんだ。と田辺は思う。

「そのッ！田辺を、気持ち良くさせたいなぁって」

「はぁ？なんすかそれ」

全くもって意味不明な状態が続く。

「別に俺もいつも気持ち良いっすよ。あ、もしかして、俺の根元まで突っ込んで良いって話ですか？」

「え？なにそれ！ちゃんと入ってないの？」

初めて知って諭は驚く。

「……入ってませんよ。良くて半分以上ぐらい。それが限界です」

今まですごく気持ち良くて、田辺もちゃんとイっていたので、まさかそんな事だったとは全く知らなかった。

「で？逆ってなんの話ですか？」

「あ、うん。そのぉ、俺が田辺の中に、その……挿れてみる、とか？」

「はぁ？何馬鹿な事言ってんですか？却下です。そんな事を俺は望んでませんから」

速攻で拒否られるのは予想した通りだった。

「だってぇ。俺も攻める側、やってみたかったんだもんッ」

田辺はなんだそりゃとため息が出る。

「無理です。俺はそっちに興味ありませんから」

全く、何を血迷ったんだと田辺は思った。
諭はシュンとなる。

「そうだよね。分かったぁ。諦めるよ」

しょんぼりする諭に田辺はため息をつく。

「……ったく。じゃあ、俺を感じさせてみてください。それで俺がその気になれたら良いですよ」

「ふぇ？」

田辺の意外な返事に、諭は変な声になる。

「ほら、とりあえず好きにして良いですよ」

田辺は妖しい瞳で諭を見ると、脚を開いて諭を誘った。