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4年前のその夜、ミラは鍵の掛かったペンションの客室のベッドの上で、禄郎の腹部を滅多刺しにした。
禄郎はもがき苦しみながらベッドから床の上に転がり落ち、目を見開いて青白く変わっている。
その禄郎の顔を返り血を浴びたミラは、悪戯を終えた子供の様な顔で見つめながら微笑んでいた。
「叔父さんがした事だよ。あたしが同じことしてあげる」
ミラは禄郎のそばに跪くと、動かない禄郎の腕を握った。
「先ずは、腕からだね。細い所から、ね」
楽しげなミラの目は、獲物を仕留めたことに歓喜している。
そして、用意していた道具を戸惑う事なく手に取る。
「やり方を教えてくれたのは叔父さんだもん。あたし、ちゃんと覚えてるよ」
禄郎の片方の腕が、もう再生できない状態になった。
ミラはそれを布で包む。
「……はぁ。結構時間かかりそう。やっぱり力の差ね」
まるで愚痴のようにミラは独り言を呟きながら、禄郎を人の形から別の物の様に段々と変えていく。
過ぎていく時間を全く気にすることなく、ミラは淡々と自分の仕事をこなしていき、丁寧に全てを布で包み終わるとフッと息を吐いた。
「こうすれば運びやすいものね。あたしでも運べるわ。最後に良いことを教えてくれてありがとう、叔父さん」
ミラは立ち上がると冷たい目で、布で包まれた丸い球体を足で踏みつける。
「あんたがした事、これで全てリセット出来たわ。麗花はこれで生まれ変わるのよ。あんたを処理したら、あたしもこれで死ねるわ。さよなら、叔父さん」
ミラは、自らが殺害し損壊した禄郎の頭部を思いっきり足蹴にして、大声で笑い続けた。
禄郎はもがき苦しみながらベッドから床の上に転がり落ち、目を見開いて青白く変わっている。
その禄郎の顔を返り血を浴びたミラは、悪戯を終えた子供の様な顔で見つめながら微笑んでいた。
「叔父さんがした事だよ。あたしが同じことしてあげる」
ミラは禄郎のそばに跪くと、動かない禄郎の腕を握った。
「先ずは、腕からだね。細い所から、ね」
楽しげなミラの目は、獲物を仕留めたことに歓喜している。
そして、用意していた道具を戸惑う事なく手に取る。
「やり方を教えてくれたのは叔父さんだもん。あたし、ちゃんと覚えてるよ」
禄郎の片方の腕が、もう再生できない状態になった。
ミラはそれを布で包む。
「……はぁ。結構時間かかりそう。やっぱり力の差ね」
まるで愚痴のようにミラは独り言を呟きながら、禄郎を人の形から別の物の様に段々と変えていく。
過ぎていく時間を全く気にすることなく、ミラは淡々と自分の仕事をこなしていき、丁寧に全てを布で包み終わるとフッと息を吐いた。
「こうすれば運びやすいものね。あたしでも運べるわ。最後に良いことを教えてくれてありがとう、叔父さん」
ミラは立ち上がると冷たい目で、布で包まれた丸い球体を足で踏みつける。
「あんたがした事、これで全てリセット出来たわ。麗花はこれで生まれ変わるのよ。あんたを処理したら、あたしもこれで死ねるわ。さよなら、叔父さん」
ミラは、自らが殺害し損壊した禄郎の頭部を思いっきり足蹴にして、大声で笑い続けた。
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