七夕考察──七夕の終わる日──

紫ノ宮風香

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彦星の異変──七夕の前に──

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明日は愛しい織姫とやっと逢える。

年に一度しか逢えないのに、前日まで仕事漬けにさせるのって酷くない?
むしろ明日も昼までやらないと終わらないし。



織姫が仙術を覚えましたの、と言ってメッセージ付きの珠を送ってくれるようになったので寂しさは減ってるけど。
きっとこの後も「明日が楽しみですわ」という感じでメッセージが送られて来るんだろうな。

通常の手紙は送ることを禁じられているんだ。
唯一許されているのは、七夕直前の待ち合わせだけ。
織姫への愛をそこに書けば怒られた上に書き直しさせられる。つまり手紙は検閲されているという事。

織姫の義父が全て手を回しているのは知っているんだ。
そう、僕たちの逢瀬の様子を動画配信するように監視役が言ってきたのも、断ったら逢瀬の時間を削ったのも、織姫に次の縁談を準備しているのもね!

腹立たしいから、そろそろ何か手を打ちたいところだよ。





何この深夜の押し掛け男は。

明日の逢瀬は織姫が嫌がって取り止めに?
明日の朝に人界との境目付近の辺境へ行き、開墾作業をやれと?

織姫からの直筆の手紙もなしで信じるわけがないだろう!
何?承諾しないと今から罪人として連行するだって?

さすがにこのまま連行されたら全く手が打てない。
今は表面上従う振りをして、この男が帰ったら直ぐに動こう。

朝一番で離縁手続きをしてから移動だって?
朝までこのまま見張ると?
とうとうなりふり構わずの手に出たか。

魔術・妖術・仙術ともに使ってる気配はないな。
とりあえずこの男の意識を刈り取って・・・







僕は織姫を愛する牛飼いだけど、実はそれだけじゃない。
織姫待ってて。全てを片付けてくるから、その時は2人で穏やかに過ごそう。
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