End of all hope

紫ノ宮風香

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隣国にて(改)

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祖国を失ってから一月が過ぎようとしていた。
名を秘したる国の最後の女王となった少女はフィーネと名乗り、髪や瞳の色を変えて隣国にある祖国との国境近くの街に滞在している。



祖国が正体不明の《何か》に襲撃される少し前から、隣国との国境で検問が厳しくなったと報告を受けていた。女性と貴族の通行のチェックが特に念入りになっていたという。
彼等の狙いはフィーネの妹姫や貴族・神官位にいる者であろう。

フィーネの母、前女王は先見の力があった。正体不明の何者かの襲撃も、予知されていたものである。回避手段が見えないことから神格の干渉を想定し、最善の手を尽くしたものの、想定しうる範囲で最悪の状況になったのだ。
襲撃を予測した翌日に、妹姫は隣国の向こうにあるアヴァロン王国へと送り出した。髪を切り色を変え、男装をして商人を装った馬車に乗せて。

妹姫の国外脱出成功以外は最悪な結果となった。
一部の貴族子女を続けて脱出させようとした時には検問が厳しくなっており、全員が王都に連れ去られて監禁されたという報告が届いたのだ。





僅かな難民と共に逃げる途中、神域に出現するはずのない異形のものから襲撃を受けた。祖国の領土は神域から穢れた地に変化していたのだ。微々たる数だったのでフィーネの敵ではなかったが。

国境近くの街に着いた難民一行は、フィーネ以外別の町に連れていかれた。異形のものは国境から隣国側に来ることはなかったが、国境を守る筈の兵士たちが及び腰になっているため、戦力として請われたのだ。



フィーネはこれからの事について考えあぐねていた。





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