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「幽霊のアドバイス」
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「幽霊のアドバイス」
人間、ふとした瞬間に自分の限界に気づく。
男女の関係。
家庭の問題。
仕事の環境。
いじめ、などなど。
要因は人それぞれだが、降りかかるストレスが心の容量を超えてしまった時、自らの命を絶つという選択をする人がいる。日本ではとりわけその数が多く、実に一日九〇人の人間がその選択をしている。
そんな日本という国で、原井和俊も正に今、自らの命を絶とうとしていた。
理由は、いじめ。
特に何か悪いことをしたわけでもない。ただ、気持ち悪いからという理由で目を付けられ、いじめへ。
毎日毎日続く、終わりの見えないいじめ。
もう何をしても無駄だと諦めていた和俊は、学校の屋上に来ていた。
飛び降りれば楽になれる、その一心で。
「さむっ……」
空は青空、太陽も燦々と輝いているが、流石に十二月ともなるといくら太陽が出ていたところで気温は上がるはずもない。
吐く息は白く、吸い込む空気は肺を刺すようにとげとげしい。
――この感覚も、今日で最後か。
普段なら煩わしさを覚えるこの感覚。しかし、も味わうことはないとなるとどこか物悲しさがあった。今のうちに吸える分を吸っておこうと、和俊は肺の中をつんつんした空気で一杯にしてみた。
『アンタ、何してんの?』
一人だと思っていたところに、突然投げかけられた声。予想だにしていなかった上、目一杯に息をしていたために「ぬぇっ」と変な声が和俊から漏れた。
『ははっ! だっさぁ!』
和俊に話しかけたのは、一人の女子生徒だった。こけしみたいな黒髪にセーラー服を身にまとっている。
なんでブレザーの学校にセーラー服の生徒がいるのか、なんで鍵をかけたはずの屋上に人がいるのか。なんで、自分に話しかけてきたのか。色々な疑問が頭を駆け巡る和俊はまず「だ、誰?」と至極当然な質問を自然に投げかけていた。
『ん? アタシ?』
「他に誰がいますか」
『そりゃそうだ』
キョロキョロと周囲を見渡しながら女子生徒は『アタシは陽香菜』と誇らしげに答えた。
「陽香菜……?」
『そ、なんか文句ある?』
背丈は和俊とほぼ変わらないが、陽香菜と名のった女子生徒はどこか大きく見えた。態度か、声色か。何が起因しているのかはわからないが、和俊は「いや……」と威圧的な彼女にそう応えることしかできなかった。
『煮え切らないなぁ』
「す、すみません」
自然と正座していた和俊。何で人生最後の瞬間に説教を、しかも同じくらいの年齢の女子にされなくちゃいけないんだと、地面を見ていると、ある違和感を覚えた。
――あれ?
間違いなく目の前には、陽香菜がいる。服も来ている。腕もある。
足だけない。
「えっ――」
『気づくの遅いよ、この鈍感!』
「わわっ、すみません!」
『普通の人間なら一目見て気づくもんだがなぁ』と、怪訝な表情を浮かべる陽香菜。どうも相当ショックを受けているようで、辛うじて視界にとらえられる膝から上しかない足を無理矢理に組んでその場に胡坐をかいて頭を抱えた。
『まあ、これから飛び降りようって人間だから仕方ないか』
「えっ、なんでそれを知ってるんですか?」
『そういう幽霊なの』
「……死神みたいな?」
『まあ近いかもね』
そう言うと、陽香菜はおもむろにノートを一冊取り出した。どこから、という概念ではなく、まるで空中から生えてきたみたいなそれには、子供が書いたような文体で〝ねんぴょう〟と平仮名で書かれていた。
『えー、原井和俊、十六歳。入学当初から続くいじめに耐えられず、両親に相談。しかし、中途半端な教師の介入に繋がり、よりいじめは悪化。本日十二月二十一日、飛び降りを決意。間違いない?』
「は、はい……間違いないです」
『ま、アタシの仕事だから。一応確認だけど、アンタ、真っ当に生きたら九十六歳まで生きられるけど本当に人生終わらす?』
「今更引き返さないですよ……というか、そんなことまでわかるんですか」
『幽霊になると詳しくなるの。アンタもこっちに来るんなら覚えておくべきね』
「こっち……?」
『そっ。同じ幽霊でも、普通に死んだ人と自殺した人は別の世界の幽霊になるの。こっちの幽霊は大変だぞ~?』
「……どう違うんですか?」
『簡単に言うと、もう一回人間に戻るために百倍辛い思いしなくちゃいけない』
百倍、という言葉に恨みを込めながら陽香菜は歯をギリギリと鳴らした。
『ホント、自殺なんかするんじゃなかったよ』
「陽香菜さんもしたんですね」
『アンタと同じ、いじめさ。そりゃあもう酷いもんでね、ホレ』と言いながら、腕をめくった。半透明な肌には、幾つもの切り傷と穴が開いていた。いじめの痕跡だろう、痛かったわーと、コメディの一幕のように笑い飛ばす陽香菜。
『これから逃れたいから、アンタと同じようにこっから飛び降りた。けどそのあとはもう地獄よ』
「……どんな風に?」
『こっちの世界ではさ、アタシと同じようにまた人間になりたいって幽霊で溢れ返ってる。それでいて枠は限られてるから、もうデッドヒートさ。毎回毎回、決められたほとんど同じような仕事を何回も重ねて、娯楽もなーんもない、代わり映えのしない毎日を過ごすしかないのに、みんな生きている以上に必死よ。生き返るために。私も含めてね』
「……そうなんですか」
『結局、死んでも生きても、ずっと競争』
「そう……ですか……」
『さて、ここでもう一回少年に質問。私も同じ経験をした身だから、否定はしない。あと八十年を人間として生きるか、次の八十年を手に入れるために数百年、アタシみたいになるか。選びな』
死んだ後の世界なんて、生きている人は知ることはできない。だからこそ、死後の世界にいる幽霊の言葉には妙な説得力があった。
「……もう少し、こっちで頑張ってみます」
『あー、その頑張るっての止めよ。生きることに頑張る必要はないよ。好きなこと探してさ、楽しもう。恋人でも、友達でも、趣味でも。何でもいいからさ、楽しめるもの見つけな。幽霊からのアドバイスだ』
◇
階段を下りていく和俊を見送ると、陽香菜は『やった』と小さくガッツポーズをした。
『これで八十人目……あともうすぐだなぁ』
生き返るために必要な仕事は、自殺しようとしている人を思いとどまらせること。その人数が多ければ多いほど、より人間へ戻れる確率が上がる仕組みになっている。
『この調子だと、あと十年くらいかな』
ちょうど今の少年に子供が生まれるくらいだろうか。
基本的に、不安だけを取り去った時間として認識されるため、記憶には残らない。説得が成功すれば、残るのは生きようとする意志のみ。
『どうせ生き返るなら、こんなことを乗り越えた人の子供になりたいなぁ』
致し方ないことではあるが、ささやかな願いを言葉に残して、陽香菜は飛び立った。
まだまだ、やらなければならないことが待っている。
陽香菜は、次の助けなければならない人のところへ向かった。
※
「ただいまー」
「あ、お帰りなさい」
「体調はどうだい」
「順調そのものよ。ね、ほら見て。やっぱりお腹の子、女の子だって。凄いね、バッチリ当ててるじゃん」
「いやぁ、そんな気がしてさ」
「じゃあ、約束通り名前はあなたがつけてよ」
「うん。もう決めてあるんだ」
「そういえばまだ聞いてなかったね。どんな名前?」
「君は陽香菜だ。元気に生まれてきてくれよ~?」
膨らんだ妻のお腹をさすりながら、和俊はまだ見ぬ娘に話しかけた。
人間、ふとした瞬間に自分の限界に気づく。
男女の関係。
家庭の問題。
仕事の環境。
いじめ、などなど。
要因は人それぞれだが、降りかかるストレスが心の容量を超えてしまった時、自らの命を絶つという選択をする人がいる。日本ではとりわけその数が多く、実に一日九〇人の人間がその選択をしている。
そんな日本という国で、原井和俊も正に今、自らの命を絶とうとしていた。
理由は、いじめ。
特に何か悪いことをしたわけでもない。ただ、気持ち悪いからという理由で目を付けられ、いじめへ。
毎日毎日続く、終わりの見えないいじめ。
もう何をしても無駄だと諦めていた和俊は、学校の屋上に来ていた。
飛び降りれば楽になれる、その一心で。
「さむっ……」
空は青空、太陽も燦々と輝いているが、流石に十二月ともなるといくら太陽が出ていたところで気温は上がるはずもない。
吐く息は白く、吸い込む空気は肺を刺すようにとげとげしい。
――この感覚も、今日で最後か。
普段なら煩わしさを覚えるこの感覚。しかし、も味わうことはないとなるとどこか物悲しさがあった。今のうちに吸える分を吸っておこうと、和俊は肺の中をつんつんした空気で一杯にしてみた。
『アンタ、何してんの?』
一人だと思っていたところに、突然投げかけられた声。予想だにしていなかった上、目一杯に息をしていたために「ぬぇっ」と変な声が和俊から漏れた。
『ははっ! だっさぁ!』
和俊に話しかけたのは、一人の女子生徒だった。こけしみたいな黒髪にセーラー服を身にまとっている。
なんでブレザーの学校にセーラー服の生徒がいるのか、なんで鍵をかけたはずの屋上に人がいるのか。なんで、自分に話しかけてきたのか。色々な疑問が頭を駆け巡る和俊はまず「だ、誰?」と至極当然な質問を自然に投げかけていた。
『ん? アタシ?』
「他に誰がいますか」
『そりゃそうだ』
キョロキョロと周囲を見渡しながら女子生徒は『アタシは陽香菜』と誇らしげに答えた。
「陽香菜……?」
『そ、なんか文句ある?』
背丈は和俊とほぼ変わらないが、陽香菜と名のった女子生徒はどこか大きく見えた。態度か、声色か。何が起因しているのかはわからないが、和俊は「いや……」と威圧的な彼女にそう応えることしかできなかった。
『煮え切らないなぁ』
「す、すみません」
自然と正座していた和俊。何で人生最後の瞬間に説教を、しかも同じくらいの年齢の女子にされなくちゃいけないんだと、地面を見ていると、ある違和感を覚えた。
――あれ?
間違いなく目の前には、陽香菜がいる。服も来ている。腕もある。
足だけない。
「えっ――」
『気づくの遅いよ、この鈍感!』
「わわっ、すみません!」
『普通の人間なら一目見て気づくもんだがなぁ』と、怪訝な表情を浮かべる陽香菜。どうも相当ショックを受けているようで、辛うじて視界にとらえられる膝から上しかない足を無理矢理に組んでその場に胡坐をかいて頭を抱えた。
『まあ、これから飛び降りようって人間だから仕方ないか』
「えっ、なんでそれを知ってるんですか?」
『そういう幽霊なの』
「……死神みたいな?」
『まあ近いかもね』
そう言うと、陽香菜はおもむろにノートを一冊取り出した。どこから、という概念ではなく、まるで空中から生えてきたみたいなそれには、子供が書いたような文体で〝ねんぴょう〟と平仮名で書かれていた。
『えー、原井和俊、十六歳。入学当初から続くいじめに耐えられず、両親に相談。しかし、中途半端な教師の介入に繋がり、よりいじめは悪化。本日十二月二十一日、飛び降りを決意。間違いない?』
「は、はい……間違いないです」
『ま、アタシの仕事だから。一応確認だけど、アンタ、真っ当に生きたら九十六歳まで生きられるけど本当に人生終わらす?』
「今更引き返さないですよ……というか、そんなことまでわかるんですか」
『幽霊になると詳しくなるの。アンタもこっちに来るんなら覚えておくべきね』
「こっち……?」
『そっ。同じ幽霊でも、普通に死んだ人と自殺した人は別の世界の幽霊になるの。こっちの幽霊は大変だぞ~?』
「……どう違うんですか?」
『簡単に言うと、もう一回人間に戻るために百倍辛い思いしなくちゃいけない』
百倍、という言葉に恨みを込めながら陽香菜は歯をギリギリと鳴らした。
『ホント、自殺なんかするんじゃなかったよ』
「陽香菜さんもしたんですね」
『アンタと同じ、いじめさ。そりゃあもう酷いもんでね、ホレ』と言いながら、腕をめくった。半透明な肌には、幾つもの切り傷と穴が開いていた。いじめの痕跡だろう、痛かったわーと、コメディの一幕のように笑い飛ばす陽香菜。
『これから逃れたいから、アンタと同じようにこっから飛び降りた。けどそのあとはもう地獄よ』
「……どんな風に?」
『こっちの世界ではさ、アタシと同じようにまた人間になりたいって幽霊で溢れ返ってる。それでいて枠は限られてるから、もうデッドヒートさ。毎回毎回、決められたほとんど同じような仕事を何回も重ねて、娯楽もなーんもない、代わり映えのしない毎日を過ごすしかないのに、みんな生きている以上に必死よ。生き返るために。私も含めてね』
「……そうなんですか」
『結局、死んでも生きても、ずっと競争』
「そう……ですか……」
『さて、ここでもう一回少年に質問。私も同じ経験をした身だから、否定はしない。あと八十年を人間として生きるか、次の八十年を手に入れるために数百年、アタシみたいになるか。選びな』
死んだ後の世界なんて、生きている人は知ることはできない。だからこそ、死後の世界にいる幽霊の言葉には妙な説得力があった。
「……もう少し、こっちで頑張ってみます」
『あー、その頑張るっての止めよ。生きることに頑張る必要はないよ。好きなこと探してさ、楽しもう。恋人でも、友達でも、趣味でも。何でもいいからさ、楽しめるもの見つけな。幽霊からのアドバイスだ』
◇
階段を下りていく和俊を見送ると、陽香菜は『やった』と小さくガッツポーズをした。
『これで八十人目……あともうすぐだなぁ』
生き返るために必要な仕事は、自殺しようとしている人を思いとどまらせること。その人数が多ければ多いほど、より人間へ戻れる確率が上がる仕組みになっている。
『この調子だと、あと十年くらいかな』
ちょうど今の少年に子供が生まれるくらいだろうか。
基本的に、不安だけを取り去った時間として認識されるため、記憶には残らない。説得が成功すれば、残るのは生きようとする意志のみ。
『どうせ生き返るなら、こんなことを乗り越えた人の子供になりたいなぁ』
致し方ないことではあるが、ささやかな願いを言葉に残して、陽香菜は飛び立った。
まだまだ、やらなければならないことが待っている。
陽香菜は、次の助けなければならない人のところへ向かった。
※
「ただいまー」
「あ、お帰りなさい」
「体調はどうだい」
「順調そのものよ。ね、ほら見て。やっぱりお腹の子、女の子だって。凄いね、バッチリ当ててるじゃん」
「いやぁ、そんな気がしてさ」
「じゃあ、約束通り名前はあなたがつけてよ」
「うん。もう決めてあるんだ」
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「君は陽香菜だ。元気に生まれてきてくれよ~?」
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