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しおりを挟む入社早々、ドえらいプロジェクトチームに加えられてしまった。
というかそもそも私、花籠日鞠の採用は、社運を賭けたこの一大プロジェクトを成功させるため、だったらしい。
「いやー、日鞠ちゃん! 何度見てもホンットいいカラダしてるわ! 背筋が通ってて姿勢が綺麗だし、おっぱいは大きくて、くびれもお尻もキュッて締まってて! 顔も綺麗と可愛いのイイとこどりみたいでパーフェクト! 新卒でこんな理想的な逸材が入ってきてくれたなんて、まだ信じられない! もう大好きッッ!」
香水の匂いがちょっとキツめで高身長な社長に抱きすくめられて、私は一切の身動きが取れなくなる。私のカラダをたいそうお気に召しているようだけど、社長の方がよっぽどグラマラスだと思う。社長の胸に、私の顔がずっぽり埋まってしまって苦しい。
「あぁ、ありがとうございますぅ社長ぉ……それで、その、今回のプロジェクトの内容をもう一度詳しく……」
「そうね。それじゃあさっそく、仕事に取り掛かってもらおうかしら! ──ラウ!」
デレデレにニヤけていた社長の顔が、一瞬にしてやり手経営者のそれへと変わる。
社長の呼びかけに応じて、少し後ろに控えていた男性が私の前にやってきた。
見た目は二十五、六歳ぐらい。身長は二メートル近いらしく、私とは三十センチも差があることになる。
力強くも整った眉、切れ長で涼げな薄茶色の目。すっと通った鼻筋、シュッと引き締まった顎。彫りが深めな顔立ちは、日本人と南米人のハーフっぽい。
ぽい、というか、そういう設定になっているとのことだった。
真っ黒い髪はアップバングの形でセットされていて、遊び心満載だけど清潔感もある。全身を黒系のオフィスカジュアルでまとめていて、特にスプリングコートの着こなしはモデル顔負けだった。
ラウと呼ばれた紛うことなきイケメンさんが、無愛想な表情をぶら下げつつ、私に向かって大きな掌を差し出した。
「よろしく頼む」
なんとも耳に心地よい、少し掠れた重低音。ちょっとセクシーな声色に、私はほんの数秒フリーズしてしまったが、すぐさま我に返ってラウさんの手を取った。
ラウさんの手は、私の予想に反して、ほんのりと温かい。
「よ、よ、よろしくお願いします……?」
果たしてこれは、ラウさんに対する挨拶として適切なのだろうか。
「行こう」
ラウさんはぶっきらぼうにそう言うと、さっさとオフィスから出て行ってしまった。そのあまりにも早い切り返しに、私はあたふたするばかり。
そんな様子を見兼ねたのか、誰かが私の背を押した。はやくラウさんについて行け、ということらしい。
社長や先輩社員たちに「失礼しますっ」と頭を下げてから、急いでラウさんの後を追った。背後から「がんばれー!」だとか、「期待してるぞー!」とかいう声援が聞こえてくるけど、応えられる気がまったくしない。
プレッシャーに煽られながら足早に自社ビルの廊下を駆けていくと、ようやくラウさんの広い背中が見えてきた。歩く姿も格好良くて、惚れ惚れしてしまう。
間近で見たときも思ったけど、とても滑らかで自然な──自然な人間の動きだ。
ついさっき、プロジェクトの内容を簡単に聞かされたけど、まったく信じられない。
ラウさんが我が社の社運を賭けた商品、超高性能アダルトグッズ、だなんて。
※:
私がこの春に入社したのは、主に女性向けアダルトグッズの企画・製造・開発を行っている企業だった。そう、バイブとかローター、ディルドといった、あのアダルトグッズ。
ひとつ断っておきたいのだけれど、私は決してアダルトグッズが好きだというわけではない。えっちなことが好きだというわけでもない。
話は少し遡って、私がまだ大学に在籍する就活生だった頃。
就職活動は困難を極めており、私はとにかく、どんな企業でもいいから職に就きたくて必死だった。手当たり次第に履歴書を送って、面接して、落とされて……そんな中で出逢ったのが、この企業。
当時、終わりの見えない就職活動で心身ともにボロボロになっていたせいか、面接内容はほとんど覚えていない。けれど、どういうわけか面接官をしていた社長のお眼鏡に叶ったようで、二次面接も最終面接もすっとばして採用された。
社長曰く、私をみたときにビビッときたのだという。プロジェクトを成功させるためには、私が絶対に必要不可欠だ、って。
そして現在。私はその一大プロジェクトの一環として、ラブホテルに来ていた。
ここで、社運をかけた新商品の性能テストをするように命じられて……。
「ちょ、ちょぉ、ちょっと待ってください!」
私は部屋の奥に進むや否や、ぎょっとして声を荒げてしまった。
だって、アダルトグッズ、もといラウさんが衣服を脱ぎだしたんだもの! わ、わぁー! ワイシャツの隙間から胸と腹筋が覗いてるぅ!
「……なんだ」
機嫌を損ねたのか、ラウさんはちょっと不機嫌な顔になっていた。
「うー、嘘ですよね? ラウさんが、その、アダルトグッズだなんて……」
そう、私が性能テストしろと命じられたアダルトグッズというのは、このラウさん。
でも、ラウさんはどこからどう見ても人間だ。ラウさんがアダルトグッズだなんて──人間じゃないだなんて、やっぱり信じられない。
「し、新人に対するジョークっていうか、サプライズっていうか……ほ、本当は普通の男性なんですよね?」
恐る恐る尋ねると、ラウさんの眉間の皺がより深くなってしまった。
「社長からプロジェクトの話を聞いたんじゃないのか?」
「その、私は入社したばかりなので……詳しい内容は把握してないんです……ごめんなさい」
だって、社長も他の社員さんたちも、はやく性能テストしろってせっつくばかりで、詳しいことはなんにも教えてくれなかったんだもの!
そんな状況で、こんなイケメンのお兄さんとホテルでふたりきりにされたなんて、悪い冗談と思うのが普通でしょう?
「見ろ」
ラウさんは溜め息を吐き、少々威圧的な声色で私にいうと、おもむろに左胸を引っ搔いた。
「ひっ」
私は、短い悲鳴を発しながらもラウさんから目を離すことができなかった。
ラウさんの少し浅黒い皮膚が、裂けている。けれども不思議なことに、血の一滴も流れてこない。
身体の内部が見えている状態なのだが、そこには肉も骨もなかった。代わり、といっていいのかわからないが、機械やチューブのようなものが所狭しと犇めき合っている。
そして、本来なら心臓があるであろう箇所では、硬球ほどの大きさの多面体結晶が輝いていた。
結晶から放射状に広がる光が、私の顔を照らし出す。
「俺はFN-X-76-2a。社長や製作者からは、“ラウ”の愛称で呼ばれている。女性向けアダルトグッズとして製作された、男性型アンドロイドだ。試作品だがな」
そう、私の目の前にいるのは、アンドロイド。
“究極の性体験を齎すアダルトグッズ”をコンセプトに、現在における科学の粋を結集して造られた、人工生命体。
なんでも社長が「百人切りしても満足できる男と出会えなかったので、開き直って造ることにした」とかなんとかで製造に踏み切り、長年に渡る研究、改良を重ねに重ね、ようやく試験運転できるところまで漕ぎつけたのだという。
そうして完成したのが、目の前にいるイケメン──成人男性と遜色ないほどに似せて造られた、ロボット型の女性用アダルトグッズ。とある界隈では、セックス用のアンドロイドを意味するセクサロイド、とも呼ばれているとかいないとか。
こうして身体の内部まで見せつけられたら、ラウさんがアンドロイドだって信じるしかない。
でも、ううん、やっぱり無理だよ。だって、生身の人間と見分けがつかないほど精巧で、自然な動きで、喋り方だって流暢で。
だけど、ラウさんはもう十分説明したと判断したのか、自らが引き裂いた皮膚をゆっくりと戻していった。傷口が急速に癒着し、繋ぎ合わさっていく。後には何事もなかったかのように、ラウさんのシミひとつない胸だけが残った。
「始めるぞ」
いいながら、ラウさんはまだ納得しきれていない私の手を引いた。そのまま私をベッドにぽすっと座らせて、ラウさんもその隣に腰掛ける。
ラウさんの顔が、近づいてきた。
本能的に“キスされる”と悟って、私は思わずラウさんの胸を突き飛ばしていた。
「ま、待ってください!」
「いい加減にしろ。あんた、社長から俺の性能をテストするよういわれているんだろう。職務放棄する気か」
ラウさんの眉間に深い皺が寄っている。ホント、細かな表情は下手な人間より人間らしくて、アンドロイドだなんて、やっぱり嘘だよ!
しかも、このアンドロイドもといアダルトグッズの性能をテストするっていうことは……。
男の人とえっちするってことと、ほぼ同義。
目の前にいるのがいくら人間じゃないっていわれても、出逢って一時間も経ってない男性とそんなことできないよ!
「こ、心の準備が……」
「……これは俺の性能テストだ。あんたはただ、俺の下で喘いでいればいい」
その言葉を最後に、ラウさんは私の唇に食らい付いてきた。
最初はちゅっちゅっと啄むような可愛らしいキスだったのが、次第に激しさを増して口唇の隙間から舌を差し込まれていた。
ラウさんの唇も舌も、作り物とは思えないほど柔らかくて……顎がぞわぞわする。
「ん、ふっ……♡」
キスされているうちに腰が抜けてきて、私はラウさんの胸にもたれかかった。ワイシャツから覗くラウさんの胸板と腹筋は、彫像のように整っていて、逞しくて……すごくセクシー。
「……なるほど」
ラウさんが意味有り気に呟いた。そして、瞳を三日月のように細め、唇に緩やかな弧を描く。
それは、とても嗜虐的な笑みに感じられた。さきほどまでの無機質なラウさんとは、なんだか雰囲気が違う。
そんなラウさんに嬲るような視線を向けられて、私の背筋はぞわりと震え上がった。ど、どうなっちゃうの、私……。
「きゃ……」
背後から抱きすくめられたかと思いきや、ラウさんは迷った風もなくブラウスのボタンを外していく。そのブラウスをちょっと左右に開かれただけで、私の胸はぽよんっと揺れながら姿を現してしまった。
「ふあぁっ……♡」
おっぱいを下から持ち上げるように揉まれて、堪らず息が漏れる。丁寧に丁寧に、ブラジャーの上から捏ねるようにゆっくりと愛撫されて、頭に甘い痺れが走った。
「直接触ったわけでもないのに……ヤラしいな」
ラウさんのもどかしくも気持ちいい手つきに悶えていると、いつの間にかブラジャーがずらされていた。指摘された通り、まだ触られていないはずの乳首がぴんっと張っている。は、恥ずかしい……!
私が羞恥で身体を熱くしているのもお構いなしに、ラウさんは真っ赤に色づいた乳首に長い指を添えてきた。
くりっ♡ くりっ♡ くりっ♡ こりっ♡ こりっ♡ こりっ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡
「あっ♡ あっ♡ ちくびやめてぇ♡♡ あんっ……♡♡ 」
擦るように乳首をいじられて、快感がぞぞぞぞぞ♡ と一気に駆け上ってくる。指の腹で円を描くように回されて、弾かれて、もう全身が蕩けてしまいそう。
それが怖くて、なんとか快感を逃がそうと背筋や首筋を伸ばすけど、そこをラウさんのキスで塞がれて、完全に逃げ場を失った。
「んむぅ……♡♡ ふ、うぅ……♡♡」
躰が勝手にびくびく跳ねる。堪らず腰をゆるゆると揺すっていたら、中心にラウさんの手がスッと忍び込んできた。スカートをたくし上げられて、ストッキングも簡単に破られて、ショーツのクロッチをずらされて……。
ラウさんの指が、私の中に入ってきた。
ちゅぷ♡ ちゅぷ♡ ちゅぷ♡ ちゅぷ♡
「ふあぁっ♡♡ んんっ♡ んあぁっ♡♡」
指が出たり入ったりする度イヤらしい音がして、ナカの気持ちいいところをぜんぶ刺激されて、腰がぐずぐずに溶かされていく。
な、なんで……? キスされながら、乳首と陰部を愛撫されてるだけなのに♡♡
すっごく気持ちいい……♡♡♡
「んんっ♡♡ んひィ……♡♡♡ ふ、あぁっ♡♡ ら、ラウさ……♡♡ イッ、イッちゃ……♡♡♡」
「イヤイヤいってたくせに、感じまくってるな。こんなに濡らして、俺の指に必死に絡みついて……」
ラウさんは、私の耳を食べちゃうんじゃないかってぐらい近づいてきて、囁いた。
「淫乱」
「んっ♡ んあっ♡ イクッ♡♡ イぐぅぅん♡♡ んん────ッッ♡♡♡♡♡」
耳も乳首もおまんこもいじめ抜かれて、私はビクンッ♡ ビクンッ♡ って跳ねながら盛大に弾け飛んだ。
「────っは♡ あ……♡ はぁっ♡♡ はぁっ……♡ な、なんでっ、こんなにきもちいいのぉ……♡♡」
私だってもう22歳だ、それなりにえっちの経験はある。
だけどこんな、頭でいくつもの花火が散るような快感は、生まれて初めて味わう。
焦点の合わない視界に、楽しげに顔を歪めるラウさんがカットインしてきた。
「当たり前だろう。あんたの性感帯と嗜好傾向は、すでに掌握している」
「ふぇ……? あんっ♡♡」
まさに気まぐれ、と言わんばかりに乳首をきゅむっ♡ と摘ままれて、私の身体はまた呆気なく悦びに打ち震えた。性的絶頂に達したばかりなのに、また甘い快楽を与えられて、私はベッドの上で身悶えするしかない。
「俺は女に究極の快感を与えることを目的に、最新鋭のテクノロジーを駆使して製作されたアンドロイドだ。そのための機能がいくつも備わっている。対象の外貌から、心理、体質、運動傾向を調べる装置がな。唾液から遺伝子を解読して、性感帯・嗜好分析の補完も行っている。あんたもう……丸裸同然だ」
淡々と説明する片手間で、ラウさんはなおも私を攻め立てている。それも私の弱いところ……乳首や陰核の中を的確に、絶妙な力加減で擦ったり摘まんだり弾いたり……♡♡
くりくりくりくり♡♡ こりこりこりこり♡♡ きゅむっ♡ きゅむっ♡ ぎゅっ♡ ぎゅうぅ♡♡♡
「やっ、やぁっ……♡♡ もういじめないでっ♡♡ もういやぁ……♡♡♡」
「“もっといじめてください”の間違いだろう? あんた、清純そうな顔しておいて男に征服されるのが堪らなく好きなはずだ」
ぞわぞわ、ぞわぞわ。ラウさんの色っぽい声と、Sっ気が含まれた言葉に責められて、お腹の底から甘い疼きが込み上げてくる。
「成す術なく男に嬲られて、好き勝手に蹂躙されて、ぐちゃぐちゃにされるのが大好きだろう……?」
ラウさんは私を仰向けに押し倒して、ショーツをストッキングごと取り払ってしまった。そのままの流れで自分も衣服を脱ぎ捨てて、引き締まった両腿の間から猛り狂った陰茎を取り出した。
驚くべきことに、ラウさんのちんぽはびくんびくんっ♡♡ と勝手に跳ね回っていて、竿の部分にはいくつもの血管が走っている。大きく張ったエラの先端から、我慢汁のようなものも垂れていた。
いままで交わってきたどんな男性のものよりも太くて、長くて、凶悪な肉棒。
こ、これ、本当に作り物なの……!? すっごくリアルで、目が離せない……。
ラウさんはちんぽの根元を掴んで、ぬるぬるに濡れほぞったおまんこの入り口に擦りつけてきた。ああ……♡ おっきいだけじゃなくて、すっごく硬い……♡♡
おまけにべちんべちん♡♡ と軽く叩きつけられて、えっちな気分がどんどん煽られていく。
ラウさんは、とてつもなく意地悪で綺麗な笑みを浮かべていた。
「あんたはどうしようもなく、性に貪欲で欲張りな……エロい女だよ」
ずぶっ……♡♡♡ という、重い水音を一緒に押し込むように。
肉棒の先っぽで入り口を割り開かれ、腰を思いっきり打ち付けられた。
「──~~ッッ♡♡♡♡♡」
私は声も発さずに、また達してしまった。ラウさんのちんぽでナカの襞をぜんぶ擦り上げられて、無理やり絶頂まで連れて行かれてしまった。
「ああ……あんたのナカ、ずいぶんと深いな……もう少し大きい方がよさそうだ」
「えっ……? あッ♡ やッ♡ ……ら、ラウさっ……な、なんで、おっきく……♡♡♡ あっ♡ やぁんっ……♡♡♡」
みぢぃ……♡♡ という鈍い音が、私の膣を圧迫する。ラウさんのちんぽが、一回りほど大きく膨張していた。けれどそれは苦しいというわけではなくて、ちょうど私の膣内にぴったりハマっているといった具合で、ものすごく気持ちいい……♡♡♡
俗っぽくいうなら、身体の相性がいい、ってことなんだと思う。
「何度も言わせるな。超高性能アダルトグッズなんだぞ。対象に合わせて、陰茎の大きさは自在に調節できる」
ラウさんはさも当然って感じで言うけど、そんな高度な技術をこんなことに使うなんて、ホントうちの会社、正気じゃない!
「いまの大きさは、日本人男性の平均からは大きく逸脱しているな。あんた、これまでセックスで満足したことないだろ」
うっ……ラウさん、そんなことまでわかっちゃうの? これまでのえっちが、まったく気持ち良くなかった、なんていうつもりはないけど、ちゃんとイケたことなんて片手で数えるぐらいだし……。
「あんた、えろいこと大好きなのにな、かわいそうに。だけど、もう思い煩うこともないぞ」
ラウさんが不意にニヤりと笑って、私の腰をがっちりと掴んだ。
「あんたが飽きるまで、俺が抱き潰してやるから」
「ひっ……♡♡」
ばちゅんっ♡ ばちゅんっ♡ ばちゅんっ♡ ばちゅんっ♡ ずこずこずこずこずこずこずこずこ♡♡♡
そこからはもう、無遠慮に突かれまくっていた。
乱暴な腰使いなのに、一突きごとにイカされてる。いままで届いたことのなかった、一番深いところも難なく耕されて、ただただ気持ちいいのだけをぶつけられて、喘ぐことしかできない。
「んあぁっ♡ ああっ♡♡ あぁんっ♡♡♡ やだぁ……♡♡♡ らうさんのおちんぽっ♡ きもひぃ♡♡♡ きもちよくてしんじゃう♡♡♡ やら♡ やらぁ……♡♡ ころさないでぇ♡♡♡」
「はっ、もっと気持ち良くなりたいくせに」
ずこずこ♡♡♡ ずこずこ♡♡♡ って後背位でガンガンに突かれているとき、ラウさんがクッと笑いを噛み殺すのが聞こえてきた。
「あんたはまだ、俺のことをよくわかっていないようだから教えてやる」
ラウさんが私に覆いかぶさってきて、互いの身体が隙間なく密着する。逞しい肉体にぎゅうっ♡ て押しつぶされて、私は一切の身動きが取れなくなった。
「俺には、女がどれくらい感じているかを測定できる感度測定機がついてる。で、そいつはカメラと連動しているわけだが……この意味がわかるか?」
カメラ、と言われて、私はラウさんに頭を向けた。
ラウさんの目が、すぐ間近にある。
よく見ると、ラウさんの目はカメラレンズになっているようだった。
「いま、この部屋の映像はリアルタイムで本社に転送されている」
「……え、え?」
この部屋の映像……つまり、私とラウさんが激しく繋がり合っている映像?
「な、なんで……!?」
「社長や製作者だって、俺の性能を確認する必要があるからな。当たり前だろう? あんたがどれくらい感じてるのかを示すデータと映像。いまごろ、みんなでじっくりモニタリングしているだろうさ。あんたがアンドロイドにあへあへ言わされてる、エッロイ姿を」
ラウさんの目を通して、会社のみんなが、私のあられもない姿を、見てる。
「やっ、やだっ♡ やだぁ♡♡ みないでっ♡♡ みないでぇ……♡♡♡」
驚愕の事実に、身体も悲鳴を上げていた。膣内が激しく痙攣して、ナカに納まったままのラウさんをぎゅううぅぅぅ♡♡♡ と締め付けてしまう。そのせいで、どくんどくんと力強く脈打つラウさんが、はっきりと感じ取れた。やっぱりおっきくて、雁首が太くって、私の気持ちいいところ、たくさんいじめてくれる♡♡♡
「“見てください”だろ? みんなに見られてるってわかった途端、ぎゅうぎゅう締めつけてきやがって。“ヒマリのイっちゃうトコ、見てください”って言ってみな? もっと気持ち良くなれるから」
ラウさんは楽しそうに命令しながら、腰の動きを速めた。ずぷんずぷん♡♡ ぱっちゅんぱっちゅん♡♡ って、肉と肉のぶつかり合う音と、愛液を掻き混ぜられる音に耳を犯されて、もうなにも考えられない……♡♡♡
ズコズコズコズコズコズコズコズコズコ♡♡♡ パンパンパンパンパンパンパンッッ♡♡♡♡♡
「あ────♡♡♡ あ────♡♡♡ じゅこじゅこすごぉい……♡♡♡」
気持ちいい♡ きもちいい♡♡ きもちいぃっ……♡♡♡
ラウさんの鬼ピストン♡♡♡ 雁首がGスポットがりがり削ってる♡♡♡ 浅いところも深いところも、目一杯擦られて脳みそとろとろになっちゃうぅぅぅ……♡♡♡♡
「ほら、バカみたいに喘いでないで、言え。“アンドロイドの極太ちんぽで、ヒマリがイッちゃうところ、見てください”って」
「ひっ……♡ ら、らうさんのイケメンちんぽで♡ ひまりがイッちゃうところ♡♡ み、て、くださっ……♡♡♡ あんっ、あぁぁ────♡♡♡♡♡」
逞しいちんぽの先っぽが、私の一番深いところをぐりりぃぃっ♡♡♡ と抉った瞬間。私はまた弾けて、全身をぎゅっ♡♡ と強張らせた。
でも、ラウさんはぜんぜん止まってくれなくて、気持ちいいに気持ちいいを重ねられて、頭が馬鹿になりそう……♡♡♡
「んああッ♡♡♡ ひぅんッ♡♡♡ もうやらぁ♡♡ おかひくなっちゃうぅぅ……♡♡♡♡ らうさっ♡ らうさんっ♡ らめぇ……♡♡♡♡」
「ああ……精子上ってきた」
──せいし?
アンドロイドなのに精子が出るの? と思ったら、私はほんの少しだけ冷静さを取り戻していた。
「えっ、せ、精子? えっ? あっ♡ あんっ♡♡ やんっ♡♡♡ んあぁっ……♡♡♡ あッ♡ らうさんのおちんぽ♡ またおっきくなってぅ♡♡♡ やらぁっ♡ なんで、なんでぇ……♡♡♡ あんっ♡♡ やぁんっ……♡♡♡♡♡」
「ただの疑似精液だ。人体に影響はない。中に出されて悦ぶ女が少なくない、とかで付けられた機能のひとつだ。あんたみたいに、無理やり犯されるのが好きな女にはおあつらえ向きだな」
ばちゅっ♡ ばちゅんばちゅんっっっ♡♡ どちゅどちゅどちゅどちゅ♡♡♡ ずぷずぷずぷずぷずぷずぷずぷずぷっっ♡♡♡♡♡
「あ────♡♡♡ ずこずこ♡ らめぇぇっ……♡♡ ぜんぶ♡♡ ぜんぶきもちいいのぉ……♡♡♡」
ラウさんのピストンがいっそう苛烈さを増す。私の喘ぎ声も細く高くなって、お互いの果てがピークに達しようとしているのがわかった。
「出すぞ、ヒマリ。もっと締めろ」
「だ、だめっ♡♡ ナカはらめっ……♡♡♡ なっ、なかはっ、赤ちゃんできちゃう……♡♡♡ いやっ♡♡ ああぁっ♡♡ あん♡ あんっ♡♡ あぁんッ♡♡♡」
私は気持ち良すぎて、錯乱しきっていた。ラウさんはアンドロイドなんだから、受精するわけないってわかってる。わかってるけど……♡♡
こんな狂暴ちんぽに精子を注がれるって意識したら、子宮が勝手に降りてきちゃう……♡♡♡
「ああ、あんたみたいな淫乱なら、アンドロイドの精子で孕めるかもな。いいよ、種付けしてやる。子宮の奥に、ぜんぶ出す……!」
「いやぁ♡♡ おちんぽ♡ おちんぽふくらまないでっ♡♡ びくびくしないでぇ……♡♡♡ イクッ♡♡ イクぅぅぅぅぅぅ──……♡♡♡♡」
私が弾けトんで膣を限界まで窄めると、中でラウさんがびくびくっ♡♡♡ びくびくっ♡♡♡ 激しく脈打っていて、おちんぽが爆発寸前なのを知らせてきた。
「……っく、イク、イクッ……! オラッ、孕め、ヒマリ……!!」
ビュグンッッ♡♡♡♡♡ ビュルッッ♡♡ ビュ──ッッ♡♡♡ ビュ────ッッッ♡♡♡♡♡ ドクドクドクドクッ♡♡♡
ラウさんは一際大きく震えると、熱い精液を私の奥目掛けて大量に発射した。そのあともぴゅっ♡ ぴゅっ♡ と、断続的に射精して、ダメ押しと言わんばかりに肉棒をぐりぐり♡♡ と押し付けてくる。
「あっ♡ ひんっ♡♡ も、むりぃ……♡♡」
もう1ミリだって動けない。ラウさんに押さえつけられているのもそうだし、身体が快感に屈服してて、ぜんぜんいうこと聞いてくれない。これじゃあまるで、私の方が作り物の人形みたい。
ごろん、と。
ぐったりしている私は、ラウさんに身体をひっくり返されて、仰向けの格好になった。
ラウさんが、腰をゆるゆると引いていく。でも、陰茎が抜けきる寸前でぴたりと止まって、どうしたのかな、と思ったのも束の間。
そこから、思いっきり腰を打ち付けられた。
「ひゃんっ♡♡♡」
まださっきイッた余韻も残ったままなのに、また力強くて重い抽挿。
こんなの、本当に死んじゃう。
「ら、ラウさんっ、やめてっ♡ もう、わたし……♡♡」
「……俺の耐久性を確認してもらおうか」
そう言いながら、ラウさんはまた腰をゆるゆると前後し始めた。
「あぁんっ……♡♡ たっ、耐久性……?」
「俺の体が、激しい行為にどれぐらい耐えられるか。そしてそれをどれぐらい持続できるか。俺の連続使用時間を確認するために、付き合ってもらう」
それって、つまり……?
「あんたが潰れるのが先か、俺の体がオーバーヒートするのが先か。楽しみだな」
どちゅどちゅどちゅどちゅ♡♡♡♡ パンパンパンパンパンパンッッ♡♡♡♡
「あっ♡ やめてっ♡♡ だめっ♡♡♡♡ 全力ピストンでいじめないでぇ♡♡♡ らうさん♡♡ らうさんっっ♡♡♡♡ あ────♡♡♡♡♡♡♡」
結局、私もラウさんも気を失ったり機能停止することはなかったけれど。
ラブホテルの休憩時間分、三時間たっぷり。私はラウさんの性能テストに付き合わされてしまった。
※:
すっかり腰が抜けて、膝もがくがくになって、歩くことはおろか立つこともできなくなった私は、ラウさんに支えられながらなんとかオフィスに帰還した。
そして、私たちの帰りを待っていた社長から色々聞かされた。
「ホント、私の目に狂いはなかったわ! 日鞠ちゃんを最初に見たときにね、思ったの! “この子ゼッタイ、セックス大好きだ”って! ラウのテストするのにね、体力があってセックスに抵抗のない若い子を捜してたのよ!」
社長はものすごく嬉しそうに褒めてくれるんだけど、私は内心フクザツ。
別に、私はえっち好きってわけじゃない……と思うんだけど……ちょっと自信なくなってきた。
「それでこのルックスでしょぉ? 日鞠ちゃんとラウのラブシーンなら、プレゼン用の資料としても映えるし、もう言うことなし! 日鞠ちゃんコスパ良すぎて、ホント好きぃ」
社長は感極まったのか、私をハグして、おでこにちゅーまでしてきた。
え……というか、いま聞き捨てならないことを言っていたような。
「プ、プレゼンの資料!? え、わ、私と、ラウさんの、えっちしてる映像を……!?」
「当然でしょ? 日鞠ちゃんがどこでどんな風に感じてたかっていうデータと一緒に、映像も添えなきゃ信憑性もなにもないじゃない」
社長は事もなげにいうけど、そんな、私、不特定多数の人に見られるのなんて……!
「これからラウをアップデートする度、日鞠ちゃんにテストしてもらう予定だからね! 頼んだわよ!」
嬉々として告げられた事柄に、私の気はサーっと遠くなっていった。今後もラウさんの性能テストをしなきゃいけないの? あんな、どろどろになるようなえっちを、これからも? しかも、たくさんの人にその光景を見られることは確定してて……。
「わー、私! 会社辞めます!!」
絶叫して逃げ出そうとしたけど、私を抱きしめる社長の力が強くなって、それも叶わない。
「逃がさないわよぉ、日鞠ちゃん。もう別の人間でラウを試すわけにはいかないんだから」
「なぁ、なんでですかぁ!」
「一度使ったアダルトグッズを、別の人に使えるわけないじゃない」
そ、それはそうかもしれないけど……でも、だって、こんなこと……!
私はなおも食い下がろうとするけど、社長はもう聞く耳を持っていなかった。
「さぁー、これから忙しくなるわよー! ラウを改良して、セクサロイドを大量生産・販売まで漕ぎつけなきゃいけないんだから! 緊急会議よ! とりあえず製作チームを会議室に集めて頂戴! 今日のデータを元に、問題点と改良点の洗い出しから始めるわ! 絶対にプロジェクトを成功させるわよぉー、さぁーキビキビ働けー!」
社長は高いヒールをかき鳴らしながら、高笑いしながらオフィスから出て行ってしまった。他の社員たちも、それにぞろぞろと続いていく。
広いオフィスに、私とラウさんだけが取り残された。
妙な沈黙が、私たちを包み込む。
「……これからも、よろしく頼む。ヒマリ」
ラウさんは、最初逢ったときみたいに右手を差し出してきた。
これからも頼むって言われても……それは、これからもラウさんとえっちするって意味であって……。ラウさんは、アンドロイド型のアダルトグッズだから、えっちするっていうと、語弊があるかもしれないけど……。
私は、さんざん迷った挙句。
ラウさんの右手を握り返した。
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