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1章 ロンテーヌ兄妹
63 ナダル夫妻の事情
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今日は王都へ出発する。お爺様やロダンが事業で忙しい為、今日もランド任せで移動する。お爺様とロダン、私、ランド、リット、エリが転移で王都へ飛ぶ。
別経由の、アーク、ケイト、マーサ、大荷物は10日前に領を出発したので、恐らく今日辺りには王都屋敷へ到着する予定。
「ランド、いつもごめんね」
「あぁ。謝るな。当然の事だから問題ない。仕事の一部だし、移動以外で能力を使わされた事がないから別に気にならない。それよりまたチュロスを買いに行こう。冬の王都は綺麗だぞ。特に夜が」
ランドは何でもないと言ってくれる。ありがたい。そのチートを運び屋扱いして、すんません。
「あぁ~それ、俺も行きたい。お嬢、3人で行こうぜ!」
「ええ。そうね。夜の王都も見て見たいわ。あれ?でも、王都は雪が降らないの?」
「パラパラと降るだけで積もりはしない。だから昨日、一晩で積もった雪を見た時はびっくりした」
そう言えば、ランドは領の雪を見て興奮していたな。何度も雪の上を踏んで遊んでいたような。何でも初めてはワクワクするよね。
「俺の領も北の山の方は積もるな。ロンテーヌほどではないけど」
へ~。リットの実家、テュリガー領も降るんだ~。
「夜会が終わったら、領に帰って雪合戦をしましょう!ね!」
「それいいな~。でも、多分、夜会が2月始め位まで続くぞ。週一でどこかの屋敷で茶会やパーティーばっかりになる。ご主人様は21領主会議もあるし。お嬢は、王様と約束があったんじゃなかったっけ?それが終われば、すぐに学校だぞ!」
そうだった。え~、じゃぁ、昨日、雪合戦しておくんだった。。。しくった。
「そうなの。。。じゃぁ、このまま王都屋敷に移るのかしら?ロダンに確認しておくわ」
~*~*~*~
「わ~!前より断然かわいくなってる!すご~い」
以前の王都行きの時は、机とベットがあるだけだったシンプルな部屋が、箪笥や絨毯、椅子、化粧台などなど、色々搬入されかわいくアレンジされていた。しかも、ベットには天蓋がかかっている。一気に女子っぽくなったな~。
「エリが前回残った時に色々注文したらしいぜ」
エリ~!グッジョブ!めちゃかわいい。のに、フリフリレースの甘~い感じでもない!正に私好み。
「エリにお礼を言わなくちゃ。落ち着くわこのお部屋。ランドとリットの部屋もあるの?」
「あぁ。護衛を兼ねているからご主人様と同じ階の端っこだ。お嬢の学校が始まれば月代わりでランドと屋敷に在住になる。それよりも、今から街へ行かないか?予定はないんだろう?」
「ええ。でも、今日は止めておくわ。屋敷を探検したいのよ。隠し部屋とか、秘密の部屋とかワクワクしない?」
「そんな古いのかな~この屋敷?てか、今時そんなものあるか?本の読みすぎじゃないのか?」
まだまだ子供だな~とリットに頭をグリグリされる。
「そんなのわからないじゃない。元は先々代の王様の第3夫人のお家よ。絶対あるはず!いや、見つけてみせる!」
メラメラと探検に想いを馳せている私。今ならケイトがいない。チャンスじゃん。
「わかったわかった。じゃぁ、今日の午後、探検するか?どうせケイトが居ない隙に探検とやらをしたいんだろ?」
バレてる。。。でも行ける!
「えっ!付き合ってくれるの?やった~!」
両手を上げてジャンプだぜ!やっほい!
部屋で旅支度の片付けと部屋の整理をしていたエリが、
「ダメですよ。お嬢様。本日のお茶の時間にナダル夫妻が来る事になっています。その際に、ドレスを見る約束をしています。ダメです」
NO~~~!マジか!思わず膝から崩れてしまった。
「お嬢様。立ってください。それに『テーヌ』?と言う物も持って来るらしいですよ。しっかりしてください!5日後は夜会なのですよ!探検なんて、夜会の後にして下さい。いいですね」
はい。。。しょぼん。ケイトがいない今がやりたい放題なのに。。。
「ははっ!じゃぁ、また今度だな」
リットは全然残念そうじゃない!くそ~!
「あと、お嬢様。ナダルはドレスとは別に何か話があるそうですし。何でしょうね~?」
本当に何だろう?
私は、午後のお茶の時間まではエリと部屋の整理をして過ごした。新しい部屋だからね~。
「お嬢様。お久しぶりでございます。ドレスとテーヌをお持ちしました」
ナダル夫妻はニコニコと笑顔でやって来た。
「ええ。久しぶりね。色々と、話が変わったから無理をしていない?少し痩せたように思うけど大丈夫かしら?」
「ははは。問題ありませんよ。ありがとうございます。びっくりはしましたけどね。突然、服飾店を設立するはずが『ロクサーヌ商会』の傘下に入り、『テーヌ』ブランドは店の一商品になりましたからね。でもこのやり方は、今回とても勉強になりました。いきなり、ロダン様に『既製品の服なら、他の商品と一緒に並べればいいと。服飾店を専門に開業するまでもない』と言われた時は、ちょっとパニックになりましたが」
ははは。ごめんね。ナダル。そうだよね、日が経たない内に話が二転三転転がったんだもんね。
「ごめんなさいね。不安になったんじゃない?まだ、ミシュバールのお店も引き継ぎが終わっていないのでしょう?」
「いえいえ、夜会が終われば一段落がつくんです。お客様にもドレスの引き渡しの時に引退する事をお話済みです。それよりも、この商会のお話はお嬢様のお考えだそうですね。実に面白い!さすが女神です」
いやいやいや。ロダンですよ。ちゃっかり私のせいにしてるじゃん。女神信仰が加速しちゃうじゃんね。
「おほほほほ。平民用だからこそ出来た方法よ。たまたまよ。そっ、それより話があるそうね?」
「はい。お嬢様。我々は今後、ロンテーヌ領領主が代表の『ロクサーヌ商会』の一員となる事になりました。幾人かの服飾職人も同様です。ロンテーヌ領の店舗は、今ある領経営の生活雑貨店をそのまま使用するそうですが、この春同時に『ロクサーヌ本店』と『ロクサーヌ王都店』を開店させるそうです」
「そうなのね。春に開店することは知っていたけど、同時開店なのね」
「ええ。それで、当初の服飾店としての運転資金の準備と運営で予定していた、その計画をそのままスライドさせ、今回の王都店でする運びとなり、作業場兼住宅として、3階建の建物を今探しております。1階はお店、2階は事務所と作業場、3階は住居スペースです。立地も、貴族街と平民街の間の平民街寄りですので、当初の服飾店用に用意していた予算が大幅に削減出来ました。その浮いた資金で、今回のような大きな店が実現できそうなのです。そして、我々夫婦はお店を任されますから、その店舗に住む事にしました」
3階建て!すごいな。結構大きくない?
「そう。。。見つかりそう?でも、ナダル。住むって事は引っ越してくるのよね?大丈夫なの?」
「ええ。今の屋敷や店は息子夫婦に引き継ぎました。どうせなので、今回、爵位も譲渡いたしました」
!!!引退したの?まだ40代ぐらいじゃん?
「時期尚早じゃない?」
「いいんです。我々は、爵位を譲り、店も譲り、身を軽くしたかったんですよ。実は、今回王都店を任される事で、いっその事ロンテーヌ領民になろうかと思いまして。ロクサーヌ商会としてもその方が都合が良いようですし。これで、お嬢様の近くに居られますし、今後もお嬢様と何かを作って行けると思うと、ワクワクします。ですので、まずはお嬢様に報告をしたかったんです」
ナダルはニッコニコだよ。あ~、でもそれで今回、いつもの上客と接するような話し方が崩れたのね。しっかし、すごい決断だな。
「お嬢様、私達はロンテーヌ領民になれる事がとてもうれしいのです。子供も自立する事ですし、これからの人生はお嬢様と共に歩んで行きたいと思っております。これで本当の主従関係になれます!」
デリアも進んで領民になるんだね。納得してるならいいんだよ。
元気な夫婦だな~。いいね~。いつまでも仲良くて。理想的だな。
「そう。無理矢理ではないのね。ナダルもデリアも領民になるのなら、一度ロンテーヌ領にも来て見てね。何もない田舎だけれど、自然がいっぱいで穏やかないい土地なのよ」
「それはもちろんです。今後は商会の仕事で領と王都を行き来するでしょうから。私も楽しみです。それでは、ドレスとテーヌを確認して下さい」
それから、夜会のドレスの最終確認と領の服『テーヌ』を試着した。ドレスはジャストサイズでお直しなし。このまま夜会で着用する。さっすが『ミシュバール』!
テーヌの方は、ナダル夫妻だけで作製しているらしい。久しぶりに針とハサミを持ったとナダルが興奮しながら教えてくれた。こちらは少し修正が入っただけで、想像通りに仕上がりそうだ。
「早く『テーヌ』を完成させて、領で着て見たいわね」
ワクワク。早く出来ないかな~。
別経由の、アーク、ケイト、マーサ、大荷物は10日前に領を出発したので、恐らく今日辺りには王都屋敷へ到着する予定。
「ランド、いつもごめんね」
「あぁ。謝るな。当然の事だから問題ない。仕事の一部だし、移動以外で能力を使わされた事がないから別に気にならない。それよりまたチュロスを買いに行こう。冬の王都は綺麗だぞ。特に夜が」
ランドは何でもないと言ってくれる。ありがたい。そのチートを運び屋扱いして、すんません。
「あぁ~それ、俺も行きたい。お嬢、3人で行こうぜ!」
「ええ。そうね。夜の王都も見て見たいわ。あれ?でも、王都は雪が降らないの?」
「パラパラと降るだけで積もりはしない。だから昨日、一晩で積もった雪を見た時はびっくりした」
そう言えば、ランドは領の雪を見て興奮していたな。何度も雪の上を踏んで遊んでいたような。何でも初めてはワクワクするよね。
「俺の領も北の山の方は積もるな。ロンテーヌほどではないけど」
へ~。リットの実家、テュリガー領も降るんだ~。
「夜会が終わったら、領に帰って雪合戦をしましょう!ね!」
「それいいな~。でも、多分、夜会が2月始め位まで続くぞ。週一でどこかの屋敷で茶会やパーティーばっかりになる。ご主人様は21領主会議もあるし。お嬢は、王様と約束があったんじゃなかったっけ?それが終われば、すぐに学校だぞ!」
そうだった。え~、じゃぁ、昨日、雪合戦しておくんだった。。。しくった。
「そうなの。。。じゃぁ、このまま王都屋敷に移るのかしら?ロダンに確認しておくわ」
~*~*~*~
「わ~!前より断然かわいくなってる!すご~い」
以前の王都行きの時は、机とベットがあるだけだったシンプルな部屋が、箪笥や絨毯、椅子、化粧台などなど、色々搬入されかわいくアレンジされていた。しかも、ベットには天蓋がかかっている。一気に女子っぽくなったな~。
「エリが前回残った時に色々注文したらしいぜ」
エリ~!グッジョブ!めちゃかわいい。のに、フリフリレースの甘~い感じでもない!正に私好み。
「エリにお礼を言わなくちゃ。落ち着くわこのお部屋。ランドとリットの部屋もあるの?」
「あぁ。護衛を兼ねているからご主人様と同じ階の端っこだ。お嬢の学校が始まれば月代わりでランドと屋敷に在住になる。それよりも、今から街へ行かないか?予定はないんだろう?」
「ええ。でも、今日は止めておくわ。屋敷を探検したいのよ。隠し部屋とか、秘密の部屋とかワクワクしない?」
「そんな古いのかな~この屋敷?てか、今時そんなものあるか?本の読みすぎじゃないのか?」
まだまだ子供だな~とリットに頭をグリグリされる。
「そんなのわからないじゃない。元は先々代の王様の第3夫人のお家よ。絶対あるはず!いや、見つけてみせる!」
メラメラと探検に想いを馳せている私。今ならケイトがいない。チャンスじゃん。
「わかったわかった。じゃぁ、今日の午後、探検するか?どうせケイトが居ない隙に探検とやらをしたいんだろ?」
バレてる。。。でも行ける!
「えっ!付き合ってくれるの?やった~!」
両手を上げてジャンプだぜ!やっほい!
部屋で旅支度の片付けと部屋の整理をしていたエリが、
「ダメですよ。お嬢様。本日のお茶の時間にナダル夫妻が来る事になっています。その際に、ドレスを見る約束をしています。ダメです」
NO~~~!マジか!思わず膝から崩れてしまった。
「お嬢様。立ってください。それに『テーヌ』?と言う物も持って来るらしいですよ。しっかりしてください!5日後は夜会なのですよ!探検なんて、夜会の後にして下さい。いいですね」
はい。。。しょぼん。ケイトがいない今がやりたい放題なのに。。。
「ははっ!じゃぁ、また今度だな」
リットは全然残念そうじゃない!くそ~!
「あと、お嬢様。ナダルはドレスとは別に何か話があるそうですし。何でしょうね~?」
本当に何だろう?
私は、午後のお茶の時間まではエリと部屋の整理をして過ごした。新しい部屋だからね~。
「お嬢様。お久しぶりでございます。ドレスとテーヌをお持ちしました」
ナダル夫妻はニコニコと笑顔でやって来た。
「ええ。久しぶりね。色々と、話が変わったから無理をしていない?少し痩せたように思うけど大丈夫かしら?」
「ははは。問題ありませんよ。ありがとうございます。びっくりはしましたけどね。突然、服飾店を設立するはずが『ロクサーヌ商会』の傘下に入り、『テーヌ』ブランドは店の一商品になりましたからね。でもこのやり方は、今回とても勉強になりました。いきなり、ロダン様に『既製品の服なら、他の商品と一緒に並べればいいと。服飾店を専門に開業するまでもない』と言われた時は、ちょっとパニックになりましたが」
ははは。ごめんね。ナダル。そうだよね、日が経たない内に話が二転三転転がったんだもんね。
「ごめんなさいね。不安になったんじゃない?まだ、ミシュバールのお店も引き継ぎが終わっていないのでしょう?」
「いえいえ、夜会が終われば一段落がつくんです。お客様にもドレスの引き渡しの時に引退する事をお話済みです。それよりも、この商会のお話はお嬢様のお考えだそうですね。実に面白い!さすが女神です」
いやいやいや。ロダンですよ。ちゃっかり私のせいにしてるじゃん。女神信仰が加速しちゃうじゃんね。
「おほほほほ。平民用だからこそ出来た方法よ。たまたまよ。そっ、それより話があるそうね?」
「はい。お嬢様。我々は今後、ロンテーヌ領領主が代表の『ロクサーヌ商会』の一員となる事になりました。幾人かの服飾職人も同様です。ロンテーヌ領の店舗は、今ある領経営の生活雑貨店をそのまま使用するそうですが、この春同時に『ロクサーヌ本店』と『ロクサーヌ王都店』を開店させるそうです」
「そうなのね。春に開店することは知っていたけど、同時開店なのね」
「ええ。それで、当初の服飾店としての運転資金の準備と運営で予定していた、その計画をそのままスライドさせ、今回の王都店でする運びとなり、作業場兼住宅として、3階建の建物を今探しております。1階はお店、2階は事務所と作業場、3階は住居スペースです。立地も、貴族街と平民街の間の平民街寄りですので、当初の服飾店用に用意していた予算が大幅に削減出来ました。その浮いた資金で、今回のような大きな店が実現できそうなのです。そして、我々夫婦はお店を任されますから、その店舗に住む事にしました」
3階建て!すごいな。結構大きくない?
「そう。。。見つかりそう?でも、ナダル。住むって事は引っ越してくるのよね?大丈夫なの?」
「ええ。今の屋敷や店は息子夫婦に引き継ぎました。どうせなので、今回、爵位も譲渡いたしました」
!!!引退したの?まだ40代ぐらいじゃん?
「時期尚早じゃない?」
「いいんです。我々は、爵位を譲り、店も譲り、身を軽くしたかったんですよ。実は、今回王都店を任される事で、いっその事ロンテーヌ領民になろうかと思いまして。ロクサーヌ商会としてもその方が都合が良いようですし。これで、お嬢様の近くに居られますし、今後もお嬢様と何かを作って行けると思うと、ワクワクします。ですので、まずはお嬢様に報告をしたかったんです」
ナダルはニッコニコだよ。あ~、でもそれで今回、いつもの上客と接するような話し方が崩れたのね。しっかし、すごい決断だな。
「お嬢様、私達はロンテーヌ領民になれる事がとてもうれしいのです。子供も自立する事ですし、これからの人生はお嬢様と共に歩んで行きたいと思っております。これで本当の主従関係になれます!」
デリアも進んで領民になるんだね。納得してるならいいんだよ。
元気な夫婦だな~。いいね~。いつまでも仲良くて。理想的だな。
「そう。無理矢理ではないのね。ナダルもデリアも領民になるのなら、一度ロンテーヌ領にも来て見てね。何もない田舎だけれど、自然がいっぱいで穏やかないい土地なのよ」
「それはもちろんです。今後は商会の仕事で領と王都を行き来するでしょうから。私も楽しみです。それでは、ドレスとテーヌを確認して下さい」
それから、夜会のドレスの最終確認と領の服『テーヌ』を試着した。ドレスはジャストサイズでお直しなし。このまま夜会で着用する。さっすが『ミシュバール』!
テーヌの方は、ナダル夫妻だけで作製しているらしい。久しぶりに針とハサミを持ったとナダルが興奮しながら教えてくれた。こちらは少し修正が入っただけで、想像通りに仕上がりそうだ。
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