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1章 ロンテーヌ兄妹
83 教会
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「は~。お嬢様。また、ややこしいのに好かれましたね」
帰りの馬車でロダンはすでにジェミニー様が敵になっているのか『ややこしい奴』と言っている。
「でもね、私何か言った?好かれるようなアプローチしてないよね?おかしくない?」
私はプンプンとロダンに訴える。私悪くなくない?
「そうですね。。。私も何が何だかわかりませんでしたよ。ロダン様」
ケイトは今、私の手をハンカチで優しく拭いている。
「ええ。私も意味不明でした。あんなに頑なに断っているのに。。。お嬢様は王族になぜこんなにも好かれるのか」
ロダンは長~いため息を吐いてこちらを剣呑に見ている。
「は~。私だって知りたいわ。絶対、おかしいのよ。血筋的に。学校へ行かずに領へ帰ろうかしら。嫌な予感しかしないわ」
「ふふふ。お嬢様ぐらいですよ。あんな美しい方を嫌がるなんて。しかも王族ですよ!」
ケイトは困った子ですね~と頭をなでてくれる。
「それだ!それよ!あ~失敗した!王族はこぞって美形ばかりでしょ?女性に困らないから断られた事がないのよ!しまった。そうだよ。何で気がつかなかった。あいつらのプライドに触れてしまったんだ!くそー!」
「ごほん。お嬢様!言葉遣いがおかしいですよ。心の声が出ています!」
ケイトはコラっと怒っている。
が、そんなの関係ない!ロダンを見て『どう?』と目で合図する。
「そうですね。。。理解し難いですが、それかもしれません。。。本当に後の祭りです」
ロダンはもう無理だねとこの問題に『不』のハンコを押した。
「待って待って、見切りつけないで!お願いロダン。あなただけが頼りなの」
「しかし、お相手は王族です。私には手に負えません。お嬢様が嫌ならキッパリお断りし続けるしかありませんよ。今日の話ぶりでしたら、多少の雑言は言っても許されるでしょう。恐らくですが。王様がエド様呼びを許するぐらいですから、大司教様も大丈夫でしょう」
「そんな~」
ガクンと肩が落ちる。私の心も奈落の底に落ちていく。。。ぐすん。
「では私、ロダンからはお嬢様に一言だけ。ランドでもリットでも、王子でも、大司教様でも、この際他の方でも、誰でも結構ですが、領に婿に来てくれる方にして下さい。もうそれ以上は望みません。高位でも低位でも、お嬢様の好きになさって下さい」
「え~、あんまりじゃない!見捨てないで!お願いよ~。わ~ん。ケイト~」
「お嬢様は目に入れても痛くないくらいかわいいですからね。モテモテになっても仕方ないんですよ」
よしよしと慰めてくれるが、ケイトは慰め方の方向が違っていた。
お爺様?いや、マーサに相談しよう。あの美魔女ならイケメンの対抗策があるに違いない。
屋敷に着くとドッと疲れた。夕方にはジェミニー様よりバラが一輪と次のお茶のお誘いの手紙が来ていた。
早っ!
私は、どの手紙のお誘いも当初決めた通り『体が弱い』で押し通しているので、ジェミニー様も然り、今更だけど『未だ癒えていない』とわかりやすい嘘で断る事にした。
3月初めの日。晴れ渡った今日はお兄様の卒業式だ。夜は卒業生や家族、友人を呼んで、学校の大ホールで卒業パーティーがあるらしい。私はお兄様に誘われたが断った。ややこしいのに会いそうだからね。なので、アンジェ様に会いたいけど、後日家に来てもらう事になっている。
「お兄様、おめでとうございます。騎士服がとてもお似合いですよ!数倍かっこよく見えます」
お兄様は、わしゃわしゃと私の頭をなでながら照れている。
「いつもかっこいいんだよ!騎士団の試験に受かってよかったよ!アンジェも騎士服が好きみたいだしな」
はいはい。おのろけですか。
「仲がいいようで安心しました。今日は求婚でもするんですか?」
ウリウリ~とおちょくっていたら、お兄様の顔が真っ赤になってしまった。
図星か!ベタだな。卒業式って。ま~、女子にとってはときめきポイントが上がるイベントか。
「なら一層、がんばって下さい!ないとは思いますが。。。ダメなら、あまり行きたくないですが、お兄様の為に、骨を拾いに夜会へ忍び込みますので!ふふふ」
「生意気言ってるんじゃない!アンジェと俺は大丈夫だ。バカ」
そう言ってお兄様は笑顔で馬車に乗り込んだ。お爺様とミランも卒業式に同席するらしい。お付きとしてエリも行く。
みんなの背中を見送ってから私はロダンとケイトとお茶にする。
「ロダン。この前、領へ帰ったでしょ?私ね、事件の前に工場見学に行ったのよ」
「はい。伺っております。ロックが何やらお嬢様が悩んでいたと聞いておりましたが、その事でしょうか?」
ロック爺から聞いてるなら話が早いな。
「ええ。領民が集まって冬の仕事をしているんだけど、各村に1軒から2軒ぐらいの割合で家から出られない人がいるらしいの。看病とか色々で。しょうがないと言えばしょうがないんだけど。。。何とかならないかと思ってね。半日だけでもいいから面倒を見られないかと。。。」
「お嬢様。病気ではしょうがないですよ。逆に悪化すれば大変な事になります」
「そうね。。。一時的な病気、風邪とかならしょうがないでしょうけど、寝たきりの老人や身体の不自由な人よ。一時的に預かれる場所がないかな~と思ってね。去年までなら仕方ないで済んだのでしょうけど、今は領民のほとんどが工場へ来て、笑顔で冬を過ごしているの。それを見たら余計ふさぎ込まないかと思ってね。結構神経にくると思うのよ。寝たきりの人も看病する人も」
「そうですね。看病する側はちょっと参ってしまうかもしれませんね。羨ましい気持ちが積もると精神的にキツイと思います」
ケイトはストレスを抱えた領民の気持ちがわかるのか、しんみりして窓の外を見る。
「工場の近くに大きめな建物があればいいのだけれど。。。」
う~んと唸るがいい案が出てこない。
「あぁ、それでは、教会はいかがでしょうか?司教様がお一人と孤児が数名おります。4人ほどですが。いずれも事故や病気で家族を亡くした者達です。教会は領主の管轄なのでスムーズに対応できます。建物も丈夫ですし、工場から歩いて10分程です」
ロダンは教会を改造しては?と提案してくれた。
「教会の部屋は余っているの?」
「ええ。余っているというか、本来、教会には司教の他に住み込みの教徒が数人いるのですが、ウチは貧乏でしたからね。司教だけなんです。ですから、食堂を使っていないと言っていました。そこそこ広いので、椅子やテーブルを片せば、ベットなら10台は置けますよ。残りはソファーを置けば半日ぐらいなら預かれるのではないでしょうか?あとは、朝夕の教会との行き来に荷馬車を領から出してもいいですし。あんまりにも、重篤な人や本人が嫌がるようでしたら止めればいいですし。いかかです?」
「そうね。ただ預かるだけならできそうね。毎回じゃなくても、週一回でもいいわ。全くないよりは領民の息抜きになるんじゃない?」
「いいですね。お嬢様!きっと気晴らしになりますよ!寝たきりの者も家族以外に出会える場所になるでしょうし。隣のベット同士で友達になるかもしれません!」
いいじゃんいいじゃん!
「では、教会に一時預かり施設を作りましょう。そして、孤児達に話し相手や介護をしてもらって、給金を出しましょう。そうすれば自立の手助けになりますよ。孤児だからと言って教会に隠れ住むのはかわいそうです」
ケイトは孤児達を心配している。
「そうなの?孤児って教会から出られないの?」
「出られないんじゃなくて、出ても仕事がないのです。今まで農村ばかりでしたから。仕事がなかったのです。ですので、司祭様を助けて教会のお手伝いみたいな事をしていました。そうしないと食べていけないのです。成人すれば、ほとんどの者がわずかな金子を握りしめて領を離れて都会の街へ移り住んでいました」
なるほど。。。
「では、今後は孤児達も領民学校で勉強して、介護の仕事でお金を貯めれば、領内で働きに出る事もできるし、自立して一人暮らしができるかもって事?」
ケイトは笑顔で頷いてくれる。
お~!それはいいね。それなら嫌がらず介護の仕事をしてくれるかもしれない!結構、キツイからね。介護って。汚物の処理や体を拭いたり、ご飯を食べさせたり。力もいるんだよね。
「いいわね。他に世話をしてくれる女性はいないかしら?大人の女性が何人かいると安心なんだけど。ロダン?募集をかけてくれない?領民限定で」
「わかりました。来年の冬に向けて形にしていきましょう」
ロダンは二つ返事で引き受けてくれた。
「詳細は、また詰めていきましょう。いざやってみると色々問題は出てくるでしょうから」
「そうですね。でも、まずはやって見ましょう。今までなかったのですから、領民も喜ぶはずです!」
ケイトも乗り気のようだ。
よかった~。ちょっと引っかかっていたんだよね~。
帰りの馬車でロダンはすでにジェミニー様が敵になっているのか『ややこしい奴』と言っている。
「でもね、私何か言った?好かれるようなアプローチしてないよね?おかしくない?」
私はプンプンとロダンに訴える。私悪くなくない?
「そうですね。。。私も何が何だかわかりませんでしたよ。ロダン様」
ケイトは今、私の手をハンカチで優しく拭いている。
「ええ。私も意味不明でした。あんなに頑なに断っているのに。。。お嬢様は王族になぜこんなにも好かれるのか」
ロダンは長~いため息を吐いてこちらを剣呑に見ている。
「は~。私だって知りたいわ。絶対、おかしいのよ。血筋的に。学校へ行かずに領へ帰ろうかしら。嫌な予感しかしないわ」
「ふふふ。お嬢様ぐらいですよ。あんな美しい方を嫌がるなんて。しかも王族ですよ!」
ケイトは困った子ですね~と頭をなでてくれる。
「それだ!それよ!あ~失敗した!王族はこぞって美形ばかりでしょ?女性に困らないから断られた事がないのよ!しまった。そうだよ。何で気がつかなかった。あいつらのプライドに触れてしまったんだ!くそー!」
「ごほん。お嬢様!言葉遣いがおかしいですよ。心の声が出ています!」
ケイトはコラっと怒っている。
が、そんなの関係ない!ロダンを見て『どう?』と目で合図する。
「そうですね。。。理解し難いですが、それかもしれません。。。本当に後の祭りです」
ロダンはもう無理だねとこの問題に『不』のハンコを押した。
「待って待って、見切りつけないで!お願いロダン。あなただけが頼りなの」
「しかし、お相手は王族です。私には手に負えません。お嬢様が嫌ならキッパリお断りし続けるしかありませんよ。今日の話ぶりでしたら、多少の雑言は言っても許されるでしょう。恐らくですが。王様がエド様呼びを許するぐらいですから、大司教様も大丈夫でしょう」
「そんな~」
ガクンと肩が落ちる。私の心も奈落の底に落ちていく。。。ぐすん。
「では私、ロダンからはお嬢様に一言だけ。ランドでもリットでも、王子でも、大司教様でも、この際他の方でも、誰でも結構ですが、領に婿に来てくれる方にして下さい。もうそれ以上は望みません。高位でも低位でも、お嬢様の好きになさって下さい」
「え~、あんまりじゃない!見捨てないで!お願いよ~。わ~ん。ケイト~」
「お嬢様は目に入れても痛くないくらいかわいいですからね。モテモテになっても仕方ないんですよ」
よしよしと慰めてくれるが、ケイトは慰め方の方向が違っていた。
お爺様?いや、マーサに相談しよう。あの美魔女ならイケメンの対抗策があるに違いない。
屋敷に着くとドッと疲れた。夕方にはジェミニー様よりバラが一輪と次のお茶のお誘いの手紙が来ていた。
早っ!
私は、どの手紙のお誘いも当初決めた通り『体が弱い』で押し通しているので、ジェミニー様も然り、今更だけど『未だ癒えていない』とわかりやすい嘘で断る事にした。
3月初めの日。晴れ渡った今日はお兄様の卒業式だ。夜は卒業生や家族、友人を呼んで、学校の大ホールで卒業パーティーがあるらしい。私はお兄様に誘われたが断った。ややこしいのに会いそうだからね。なので、アンジェ様に会いたいけど、後日家に来てもらう事になっている。
「お兄様、おめでとうございます。騎士服がとてもお似合いですよ!数倍かっこよく見えます」
お兄様は、わしゃわしゃと私の頭をなでながら照れている。
「いつもかっこいいんだよ!騎士団の試験に受かってよかったよ!アンジェも騎士服が好きみたいだしな」
はいはい。おのろけですか。
「仲がいいようで安心しました。今日は求婚でもするんですか?」
ウリウリ~とおちょくっていたら、お兄様の顔が真っ赤になってしまった。
図星か!ベタだな。卒業式って。ま~、女子にとってはときめきポイントが上がるイベントか。
「なら一層、がんばって下さい!ないとは思いますが。。。ダメなら、あまり行きたくないですが、お兄様の為に、骨を拾いに夜会へ忍び込みますので!ふふふ」
「生意気言ってるんじゃない!アンジェと俺は大丈夫だ。バカ」
そう言ってお兄様は笑顔で馬車に乗り込んだ。お爺様とミランも卒業式に同席するらしい。お付きとしてエリも行く。
みんなの背中を見送ってから私はロダンとケイトとお茶にする。
「ロダン。この前、領へ帰ったでしょ?私ね、事件の前に工場見学に行ったのよ」
「はい。伺っております。ロックが何やらお嬢様が悩んでいたと聞いておりましたが、その事でしょうか?」
ロック爺から聞いてるなら話が早いな。
「ええ。領民が集まって冬の仕事をしているんだけど、各村に1軒から2軒ぐらいの割合で家から出られない人がいるらしいの。看病とか色々で。しょうがないと言えばしょうがないんだけど。。。何とかならないかと思ってね。半日だけでもいいから面倒を見られないかと。。。」
「お嬢様。病気ではしょうがないですよ。逆に悪化すれば大変な事になります」
「そうね。。。一時的な病気、風邪とかならしょうがないでしょうけど、寝たきりの老人や身体の不自由な人よ。一時的に預かれる場所がないかな~と思ってね。去年までなら仕方ないで済んだのでしょうけど、今は領民のほとんどが工場へ来て、笑顔で冬を過ごしているの。それを見たら余計ふさぎ込まないかと思ってね。結構神経にくると思うのよ。寝たきりの人も看病する人も」
「そうですね。看病する側はちょっと参ってしまうかもしれませんね。羨ましい気持ちが積もると精神的にキツイと思います」
ケイトはストレスを抱えた領民の気持ちがわかるのか、しんみりして窓の外を見る。
「工場の近くに大きめな建物があればいいのだけれど。。。」
う~んと唸るがいい案が出てこない。
「あぁ、それでは、教会はいかがでしょうか?司教様がお一人と孤児が数名おります。4人ほどですが。いずれも事故や病気で家族を亡くした者達です。教会は領主の管轄なのでスムーズに対応できます。建物も丈夫ですし、工場から歩いて10分程です」
ロダンは教会を改造しては?と提案してくれた。
「教会の部屋は余っているの?」
「ええ。余っているというか、本来、教会には司教の他に住み込みの教徒が数人いるのですが、ウチは貧乏でしたからね。司教だけなんです。ですから、食堂を使っていないと言っていました。そこそこ広いので、椅子やテーブルを片せば、ベットなら10台は置けますよ。残りはソファーを置けば半日ぐらいなら預かれるのではないでしょうか?あとは、朝夕の教会との行き来に荷馬車を領から出してもいいですし。あんまりにも、重篤な人や本人が嫌がるようでしたら止めればいいですし。いかかです?」
「そうね。ただ預かるだけならできそうね。毎回じゃなくても、週一回でもいいわ。全くないよりは領民の息抜きになるんじゃない?」
「いいですね。お嬢様!きっと気晴らしになりますよ!寝たきりの者も家族以外に出会える場所になるでしょうし。隣のベット同士で友達になるかもしれません!」
いいじゃんいいじゃん!
「では、教会に一時預かり施設を作りましょう。そして、孤児達に話し相手や介護をしてもらって、給金を出しましょう。そうすれば自立の手助けになりますよ。孤児だからと言って教会に隠れ住むのはかわいそうです」
ケイトは孤児達を心配している。
「そうなの?孤児って教会から出られないの?」
「出られないんじゃなくて、出ても仕事がないのです。今まで農村ばかりでしたから。仕事がなかったのです。ですので、司祭様を助けて教会のお手伝いみたいな事をしていました。そうしないと食べていけないのです。成人すれば、ほとんどの者がわずかな金子を握りしめて領を離れて都会の街へ移り住んでいました」
なるほど。。。
「では、今後は孤児達も領民学校で勉強して、介護の仕事でお金を貯めれば、領内で働きに出る事もできるし、自立して一人暮らしができるかもって事?」
ケイトは笑顔で頷いてくれる。
お~!それはいいね。それなら嫌がらず介護の仕事をしてくれるかもしれない!結構、キツイからね。介護って。汚物の処理や体を拭いたり、ご飯を食べさせたり。力もいるんだよね。
「いいわね。他に世話をしてくれる女性はいないかしら?大人の女性が何人かいると安心なんだけど。ロダン?募集をかけてくれない?領民限定で」
「わかりました。来年の冬に向けて形にしていきましょう」
ロダンは二つ返事で引き受けてくれた。
「詳細は、また詰めていきましょう。いざやってみると色々問題は出てくるでしょうから」
「そうですね。でも、まずはやって見ましょう。今までなかったのですから、領民も喜ぶはずです!」
ケイトも乗り気のようだ。
よかった~。ちょっと引っかかっていたんだよね~。
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