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2章 魔法使いとストッカー
05 レクリエーション初日
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今日は魔法塔の見学会だ。先週末は入学式だけで、すぐに週末になった。学校は5日通って2日休み。前世と同じだ。
そして私は朝からテンションマックスだ。朝なんかユーリより大きい声が出た。
「おはよう、ジェシカ君。どうしたの?心ここに在らずって感じだけど?」
と、声をかけて来たのはメリッサ君だ。
「おはよう。今日は魔法塔へ行くじゃない?楽しみすぎて。へへ」
私はちょっと恥ずかしくなりながら挨拶を返す。そんなに態度に出てたかな?
「あはは。ジェシカ君は魔法が好きなんだね。私も楽しみなんだ。1年の頃は塔の中には入れなかったらね」
「そうなんだ!それなら一層ワクワクするわね」
私とメリッサ君とミーナ君は自然と魔法塔の話になった。
「ねぇ、知ってる?夜中の12時に塔の中を笑う人形が徘徊するらしいよ」
話に入って来たのはマックス君だ。
「え~。それってよくある話じゃない?ただ立ち入らせない為の作り話じゃないの?」
メリッサ君はマックス君の話に少し呆れている。
「俺が聞いた話では昔からある有名な話らしいよ。あとは、塔の上で夜な夜なあやしい儀式が行われているとか。兄さんから聞いたんだ」
マックス君はどうやら怖がり?のようで、ちょっと真剣に話している。
「そうなのですね。。。ぜひ確かめたいわ」
私は学校の七不思議的な話に喰いつく。学生らしいあるある話じゃん。
そうだそうだ!とマックス君は何度も頷いてメリッサ君を見ている。
「無理よ。夜中よ?もしそんな事を本当にしていたら学校側が止めているわよ。バカね」
メリッサ君は現実主義者なのだろう、マックス君を全く相手にしていない。
「わからないですよ。本当かも。。。」
ミーナ君まで真剣な顔になって来た。。。ぷぷぷ。かわいいな。
「何れにしても、こんな話をロッド先生には言わない方がいいわよ。速攻で怒られるわ」
メリッサ君はそう言うと席に戻って行った。
ロッド先生が入室して朝の挨拶が始まる。
「おはよう。今日は見学会だ。1時間目は塔の説明をする。よく聞くように」
みんなは三者三様の顔付きで先生の話を聞く。
「魔法塔は5階建てになっている。1階はホールと応接室などいくつか部屋がある。2階は魔法科の教師の専用部屋がある。職員塔は知っているだろうが、専門科の教師達は職員塔より、専門の塔にいる事の方が多い。寝食もここでするからな。私もこの魔法塔にいる事が多いので用がある者はこちらへ来るように。3階は魔法学の専門書や資料などの部屋がある。4階は魔法陣の研究部屋だ。5階は魔法の演習場になっている。屋上は立ち入り禁止だ。これまでで質問がある者?」
テオ君がすっと手を挙げる。
「はい。生徒はどこまで立ち入る事ができるのでしょう?」
「生徒は原則自由に入っていい。ただし、1階の入り口で身分書の提示義務がある。皆は学生カードを常に携帯しておくように。再発行は手間だから失くすなよ。2階の教師用の専門部屋は各部屋に鍵が付いているので、来ても用がない限り入れない。面会もほぼ1階の応接室でするからな。2階はお前らには無縁の場所だ。他は?」
薄い金髪の女子が手を挙げる。
「先生、3階の本や資料は貸し出されるのでしょうか?」
「いや。ほとんどが貴重な資料だから、閲覧は出来ても持ち出しは禁止だ。他は?」
今度は、メリッサ君だ。
「はい。先輩に聞いたのですが、成績優秀者には一室が与えられると言うのは本当でしょうか?基準は何でしょう?」
「あぁ、本当だ。5m四方の小さな部屋だけどな。2階にある。テストや実習などの総合成績と本人の希望を考慮して、最終学年になった時に与えられる。部屋の利用規定はない。時折、査定が入るがどんな風に使っても良いとされている。今年は2名部屋を使っているぞ。他は?」
『へ~』って案件ばかりだな。私もお兄様やロッシーニに色々聞いとけばよかった。
「無いなら、その都度質問してくれ。ちゃんとメモっとけよ。では、次だ」
ロッド先生は、テンポよく次々に話し始めるから、私は急いでメモを取り出した。書くからちょっと待って!
「演習場は5階にあるが、授業での演習は魔法塔の前の広場が主だ。屋外なので、演習時は動きやすい服にローブがセットだ。間違ってもドレスで来るんじゃないぞ」
男子は一斉に女子の方をチラチラ見だした。
いやいや、いくらなんでもドレスはないでしょ。私が呆れた顔で先生を見ていたら、
「ジェシカ、本当か?みたいな顔をしているが、昔いたんだよ。本当に。さる高位のご令嬢が。。。ひらひらのドレスで来てドレスを焦がしていた。本当に毎年注意を呼びかけても、何年かに1人はいる。魔法実習は魔法科だけではないからな。。。他の科も最低限は学ぶから。。。」
みんなは『あ~』みたいな感じになった。。。他の科か。。。それなら有り得る。。。のか?
「では次だ」
先生が話している間、私は閃いてしまった。
もしかして、テーヌ服って演習時の体操服代わりになるんじゃない?男子はシャツとスラックスでいいとしても、女子はどうしてるんだろう? ちょっと家に帰って相談だね。ミラン辺りが喰いつきそうだ。むふふ。
「おい。ジェシカ、聞いているのか?大事な話だ。上の空では困る」
ちょっと怒り顔のロッド先生が席の近くまで来ていた。
しまった。。。ミーナ君はオロオロしている。
「失礼しました」
私は素直に謝って黒板に向かって姿勢を改める。やっちゃった。
「よし、もう一度言う。お前達は主にこれからは魔法塔の1階と3階、4階を使用する事になるだろう。魔法塔へ行く時は班長に一言言ってから行くように。所在の把握だ。特に魔法陣研究を目指している者は、資料に没頭するあまり時間を忘れるクセがある」
ふ~ん。班長ってやっぱり雑用が多いのか。。。前世の委員長みたいだな。てか、時間を忘れてるって、まんまマーサじゃん。
「では、次の時間は塔の見学だ。班に分かれて魔法塔の玄関前に集合。以上、1時間目は終わり」
ロッド先生は鐘が鳴ったら早々に退出して行った。
「ジェシカ君、マックス君は噂話を質問しませんでしたね?」
ミーナ君はクスクス笑っている。
「そうね。。。私でもあの雰囲気のロッド先生には質問できないわ。怖いもの。ふふふ」
前の席でマックス君が赤い顔で抗議している。
「俺だって。。。命は惜しい」
あはははは、とテオ班は笑いに包まれた。
「ねぇ、演習の時、女子の皆さんはどのような服を着るのかしら?」
私はミーナ君に質問する。
「そうですね。乗馬服ですね。動きやすいですから」
そうなんだ~。確か、ナダルがテーヌの服は乗馬服にも代用出来るかもって言ってたわよね。これはチャンスじゃない?体操服として売り出す。
むふふふふ、と再確認できた私は笑いが込み上げる。
「何、ニマニマしているんです?何かいい事ありましたか?」
ミーナ君はハテナになっている。
「いえ、見学が楽しみだな~って思ってね」
ふふふ、と私は上機嫌だ。
その後、塔での見学をし、3学年の先生に会ったり、補助の先生にも会った。ちょうど3年生の優秀者がいたので、部屋も見せてもらった。
3階はフロア全体が図書室みたいになっていた。山のように積み上げられた資料は圧巻だった。本より資料がほとんどだったのだ。先達の魔法使いを目指した生徒たちのレポートや研究資料が主だ。ミーナ君とテオ君が目を輝かせていた。
「はい、注目。魔法科での懲罰はこの部屋の整理だ。変なイタズラしてここに来ない事を願うよ」
と、ロッド先生は爆弾を落とした。。。これは、地味に嫌な罰だな。。。先生を怒らせないようにしよう。
4階もワンフロアで床や壁にびっしりと魔法陣が書き込まれていた。フィン君はいくつかの魔法陣がわかるようでボソボソと魔法陣を見ては呟いていた。
5階の演習場は狭かったが、石造りなので頑丈そうだった。マックス君がここでも余計な一言を言って、メリッサ君や他のクラスメイトを呆れさせていた。
「この部屋は演習とかの魔法で爆破されないのですか?」
だって。。。ロッド先生は、
「この演習場を使う時は、先生が絶対付いているから爆破には至らない。床の魔法陣で力の制御も出来ている」
と、サラッと答えていた。そりゃそうでしょ。。。とクラスの誰もが心で呟いた。
こうして2時間目以降は全て見学に当てられた。じっくり説明してくれたのでとても面白かった。
私は初めてだらけでテンションはマックスだ。他のみんなも楽しそうで、概ね大満足な見学会になった。
早く授業が始まらないかな。
そして私は朝からテンションマックスだ。朝なんかユーリより大きい声が出た。
「おはよう、ジェシカ君。どうしたの?心ここに在らずって感じだけど?」
と、声をかけて来たのはメリッサ君だ。
「おはよう。今日は魔法塔へ行くじゃない?楽しみすぎて。へへ」
私はちょっと恥ずかしくなりながら挨拶を返す。そんなに態度に出てたかな?
「あはは。ジェシカ君は魔法が好きなんだね。私も楽しみなんだ。1年の頃は塔の中には入れなかったらね」
「そうなんだ!それなら一層ワクワクするわね」
私とメリッサ君とミーナ君は自然と魔法塔の話になった。
「ねぇ、知ってる?夜中の12時に塔の中を笑う人形が徘徊するらしいよ」
話に入って来たのはマックス君だ。
「え~。それってよくある話じゃない?ただ立ち入らせない為の作り話じゃないの?」
メリッサ君はマックス君の話に少し呆れている。
「俺が聞いた話では昔からある有名な話らしいよ。あとは、塔の上で夜な夜なあやしい儀式が行われているとか。兄さんから聞いたんだ」
マックス君はどうやら怖がり?のようで、ちょっと真剣に話している。
「そうなのですね。。。ぜひ確かめたいわ」
私は学校の七不思議的な話に喰いつく。学生らしいあるある話じゃん。
そうだそうだ!とマックス君は何度も頷いてメリッサ君を見ている。
「無理よ。夜中よ?もしそんな事を本当にしていたら学校側が止めているわよ。バカね」
メリッサ君は現実主義者なのだろう、マックス君を全く相手にしていない。
「わからないですよ。本当かも。。。」
ミーナ君まで真剣な顔になって来た。。。ぷぷぷ。かわいいな。
「何れにしても、こんな話をロッド先生には言わない方がいいわよ。速攻で怒られるわ」
メリッサ君はそう言うと席に戻って行った。
ロッド先生が入室して朝の挨拶が始まる。
「おはよう。今日は見学会だ。1時間目は塔の説明をする。よく聞くように」
みんなは三者三様の顔付きで先生の話を聞く。
「魔法塔は5階建てになっている。1階はホールと応接室などいくつか部屋がある。2階は魔法科の教師の専用部屋がある。職員塔は知っているだろうが、専門科の教師達は職員塔より、専門の塔にいる事の方が多い。寝食もここでするからな。私もこの魔法塔にいる事が多いので用がある者はこちらへ来るように。3階は魔法学の専門書や資料などの部屋がある。4階は魔法陣の研究部屋だ。5階は魔法の演習場になっている。屋上は立ち入り禁止だ。これまでで質問がある者?」
テオ君がすっと手を挙げる。
「はい。生徒はどこまで立ち入る事ができるのでしょう?」
「生徒は原則自由に入っていい。ただし、1階の入り口で身分書の提示義務がある。皆は学生カードを常に携帯しておくように。再発行は手間だから失くすなよ。2階の教師用の専門部屋は各部屋に鍵が付いているので、来ても用がない限り入れない。面会もほぼ1階の応接室でするからな。2階はお前らには無縁の場所だ。他は?」
薄い金髪の女子が手を挙げる。
「先生、3階の本や資料は貸し出されるのでしょうか?」
「いや。ほとんどが貴重な資料だから、閲覧は出来ても持ち出しは禁止だ。他は?」
今度は、メリッサ君だ。
「はい。先輩に聞いたのですが、成績優秀者には一室が与えられると言うのは本当でしょうか?基準は何でしょう?」
「あぁ、本当だ。5m四方の小さな部屋だけどな。2階にある。テストや実習などの総合成績と本人の希望を考慮して、最終学年になった時に与えられる。部屋の利用規定はない。時折、査定が入るがどんな風に使っても良いとされている。今年は2名部屋を使っているぞ。他は?」
『へ~』って案件ばかりだな。私もお兄様やロッシーニに色々聞いとけばよかった。
「無いなら、その都度質問してくれ。ちゃんとメモっとけよ。では、次だ」
ロッド先生は、テンポよく次々に話し始めるから、私は急いでメモを取り出した。書くからちょっと待って!
「演習場は5階にあるが、授業での演習は魔法塔の前の広場が主だ。屋外なので、演習時は動きやすい服にローブがセットだ。間違ってもドレスで来るんじゃないぞ」
男子は一斉に女子の方をチラチラ見だした。
いやいや、いくらなんでもドレスはないでしょ。私が呆れた顔で先生を見ていたら、
「ジェシカ、本当か?みたいな顔をしているが、昔いたんだよ。本当に。さる高位のご令嬢が。。。ひらひらのドレスで来てドレスを焦がしていた。本当に毎年注意を呼びかけても、何年かに1人はいる。魔法実習は魔法科だけではないからな。。。他の科も最低限は学ぶから。。。」
みんなは『あ~』みたいな感じになった。。。他の科か。。。それなら有り得る。。。のか?
「では次だ」
先生が話している間、私は閃いてしまった。
もしかして、テーヌ服って演習時の体操服代わりになるんじゃない?男子はシャツとスラックスでいいとしても、女子はどうしてるんだろう? ちょっと家に帰って相談だね。ミラン辺りが喰いつきそうだ。むふふ。
「おい。ジェシカ、聞いているのか?大事な話だ。上の空では困る」
ちょっと怒り顔のロッド先生が席の近くまで来ていた。
しまった。。。ミーナ君はオロオロしている。
「失礼しました」
私は素直に謝って黒板に向かって姿勢を改める。やっちゃった。
「よし、もう一度言う。お前達は主にこれからは魔法塔の1階と3階、4階を使用する事になるだろう。魔法塔へ行く時は班長に一言言ってから行くように。所在の把握だ。特に魔法陣研究を目指している者は、資料に没頭するあまり時間を忘れるクセがある」
ふ~ん。班長ってやっぱり雑用が多いのか。。。前世の委員長みたいだな。てか、時間を忘れてるって、まんまマーサじゃん。
「では、次の時間は塔の見学だ。班に分かれて魔法塔の玄関前に集合。以上、1時間目は終わり」
ロッド先生は鐘が鳴ったら早々に退出して行った。
「ジェシカ君、マックス君は噂話を質問しませんでしたね?」
ミーナ君はクスクス笑っている。
「そうね。。。私でもあの雰囲気のロッド先生には質問できないわ。怖いもの。ふふふ」
前の席でマックス君が赤い顔で抗議している。
「俺だって。。。命は惜しい」
あはははは、とテオ班は笑いに包まれた。
「ねぇ、演習の時、女子の皆さんはどのような服を着るのかしら?」
私はミーナ君に質問する。
「そうですね。乗馬服ですね。動きやすいですから」
そうなんだ~。確か、ナダルがテーヌの服は乗馬服にも代用出来るかもって言ってたわよね。これはチャンスじゃない?体操服として売り出す。
むふふふふ、と再確認できた私は笑いが込み上げる。
「何、ニマニマしているんです?何かいい事ありましたか?」
ミーナ君はハテナになっている。
「いえ、見学が楽しみだな~って思ってね」
ふふふ、と私は上機嫌だ。
その後、塔での見学をし、3学年の先生に会ったり、補助の先生にも会った。ちょうど3年生の優秀者がいたので、部屋も見せてもらった。
3階はフロア全体が図書室みたいになっていた。山のように積み上げられた資料は圧巻だった。本より資料がほとんどだったのだ。先達の魔法使いを目指した生徒たちのレポートや研究資料が主だ。ミーナ君とテオ君が目を輝かせていた。
「はい、注目。魔法科での懲罰はこの部屋の整理だ。変なイタズラしてここに来ない事を願うよ」
と、ロッド先生は爆弾を落とした。。。これは、地味に嫌な罰だな。。。先生を怒らせないようにしよう。
4階もワンフロアで床や壁にびっしりと魔法陣が書き込まれていた。フィン君はいくつかの魔法陣がわかるようでボソボソと魔法陣を見ては呟いていた。
5階の演習場は狭かったが、石造りなので頑丈そうだった。マックス君がここでも余計な一言を言って、メリッサ君や他のクラスメイトを呆れさせていた。
「この部屋は演習とかの魔法で爆破されないのですか?」
だって。。。ロッド先生は、
「この演習場を使う時は、先生が絶対付いているから爆破には至らない。床の魔法陣で力の制御も出来ている」
と、サラッと答えていた。そりゃそうでしょ。。。とクラスの誰もが心で呟いた。
こうして2時間目以降は全て見学に当てられた。じっくり説明してくれたのでとても面白かった。
私は初めてだらけでテンションはマックスだ。他のみんなも楽しそうで、概ね大満足な見学会になった。
早く授業が始まらないかな。
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